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【傾斜奇譚】イヤフォン【140字小説】

森本聡生
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「片方の耳を貸してくれない?」
突然、君が言う。
彼女の手にはイヤホンが握られている。
しかし、その先が何処に繋がってるかは判らなかった。
僕は彼女の言う通り、耳を貸した。
ドクンと大きな音が鼓膜を通り抜けて脳まで届いた。
「私、生きてるよね?」
イヤホンは彼女の心臓に繋がっていた。

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