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理不尽な離婚請求に負けない~踊る大離婚戦(第1話)~

2020年3月下旬。それは、1本の電話から始まった。

午前中から2回、大阪06の電話番号からの電話が入っていたが、気がつかなかった。
午後は、補助金検査のために外出していた。そこにまた例の電話番号からの電話がなった。
流石に3回も電話を掛けてくるくらいなので、何かの用事だろう。仕方なく、電話に出た。

「もしもし、この度奥様の離婚協議の代理人を務めます、弁護士の田中です。ご挨拶も兼ねまして、お電話しました。」

はい?離婚?最初は何のことか理解できなかった。
「いやいや、不倫をしていたのは、妻の方で・・・」。
「今、不倫とおっしゃいましたよね。不貞行為はあったのですか?不貞行為は確認していませんよね?」
すぐに私の言葉の揚げ足を取って来た。女弁護士であったが、とても高圧的な態度で話してくる。
「それは・・・」
「不貞行為はないと認めるのですよね。何をそんなに興奮しているのですか?」
興奮してるって、そりゃ、言われる筋合いのない離婚を言われたら、誰でも興奮するでしょ。

「離婚理由は何なのですか?」
「色々おっしゃっていましたよ。中でも不貞行為をしていないのに疑われて、探偵に調査されたことです。自宅のテーブルに受任届を置いてありますから、それを見て頂き、ご連絡願いますか?そちらから、しばらく経ってもご連絡がなければ、こちらから再度連絡いたします。
こちらも頭に来て思わず、
「こちらも弁護士立てますから」と言い放してしまった。
「ああ、その方がいいと思います。また、代理人を立てたらご連絡ください。」
そこで、電話を切った。いくら弁護士でも、相手方にこんな態度で電話しても許されるのかと憤った。

私は、母親に電話をして、義理の両親の家に電話するよう頼んだ。
母は、すぐに義理の両親の家に電話をしてくれた。すると義父が電話に出た。
「お母様は?」
「今は不在で暫く帰ってこない。」
「さっき息子から、妻の代理人の弁護士から離婚の話を言われたのですが、ご存知だったのですか?」
「おたくらに言ってもしょうがないと思いましたので。全ては弁護士に任せてあります。」
母は、すぐに電話を切った。

私の同じくして、義母の携帯に電話をした。
「妻の代理人の弁護士から離婚の話がきたのだが、どう言う事ですか?」
「全ては弁護士に任してありますから。」
ただでは離婚させまいと思い、僕は、
「財産分与もきちっとして貰いますよ」
と言い放した。
「それも弁護士に任してありますから」
私もすぐに電話を切った。

第2話に続く

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