不登校と中学受験（２７）

中学受験が子どもを不健全にする

　　　　　　　

お子さんに中学受験させたいとをお考えのお母様にお聞きします。


成績よりも先に、人としてダメなことを、ダメだと叱っていますか？

成績さえ良ければ良いことにしていませんか？

「うちの子どもばっかり悪者にしないでほしい！」と思ったら要注意です。
　　
　　
社会人、特に、会社で肩書きが上になればなるほど、「人としていかにあるべきか」ということを問われるようになります。

このことは、これまでも、お亡くなりになった京セラ名誉会長の稲盛さんの言葉を引用して、お話してきました。


どれだけ仕事ができても、人望もなく、部下がついてこないような上司では、会社としては困るのです。


まして、起業して、自分で会社を起こして、社会に貢献しようとしている人が、人としていい加減であれば売上は上がらず、すぐに起業した会社は潰れてしまうのです。


起業して１０年後に残っている会社は、たった１０％程度なのです。９０％以上は潰れてしまうのです。
　
　
もちろん、人としてどうかというだけではやっていけないことはわかっています。

しかし、人としてしっかりしていなければ、誰も取引をしてくれないし、誰もお客様になってくださらないことははっきりしています。

飲食店を開いたとして、お客さまがいらっしゃっても、笑顔で接客せずに、偉そうな態度で接していたのでは誰も来なくなるのは当然です。
　　
　　
ところが、中学受験となった時に、お母様もお父様も、どこかでおかしいと思いながら、何とか合格させたいあまり、成績以外のことには目をつぶっているのです。
　
送迎をされているご家族も多いでしょうが、夜の9時から10時くらいのターミナル駅で見かける、大手進学塾帰りの小学生の傍若無人な振る舞いに、イラッとしたことがある方もいらっしゃるはずです。


以前、関西の中学受験大手進学塾では「小紳士、小淑女であれ」という張り紙が貼ってあり、通っていた私も子どもの時にいつも見ていました。

創業者の先生が授業中に入ってきては、電車内での振る舞いや態度について、厳しく注意していくということが、この塾ではありました。

私が子どもの頃には、そういうことを徹底されていました。

電鉄会社の方も、態度の悪い子ども達には遠慮なく厳しいことをおっしゃっていました。

その上で塾名と本人の名前を聞いて、塾に通報することもあったのです。

今、そのようなことをすれば、ご家族からものすごいクレームを電鉄会社の方が受けるでしょう。
　
　
それが正しいですか？
　
　
人としておかしいことを、おかしいと教えてもらって、怒鳴り込んで来られたら、正々堂々と言い返さないければいけないのですが、そういうことを今は認めない風潮があることがとても残念です。

私は、勤めてきた塾・予備校で何度もこの「怒鳴り込まれること」がありましたが、その都度、時には怒鳴り返し、時には冷静に対応きましたが、これをやったあと、そのご家族のお子さんは、結局、塾・予備校の中で居場所を失い、やめていくことになるのです。
　
　
そのことがおかしいことを、子ども達はちゃんと知っているのです。
　
　
中学受験の子ども達を見ていて、一般社会でやってはいけないことをさせてしまうと、そのまま大人になってしまいます。

なぜなら、ご家族も社会もそのことを許容したことになってしまうからなのです。

ダメなことは、どんなことがあっても、絶対にダメなのです。

中学受験以前の問題なのだと、強く思います。

私が相談員・カウンセラーをしているフリースクール
パーソナルアカデミー

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