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まだまだです


恩師が亡くなり、もう11年になります。

塾講師になったのも、この恩師に直接、学ばせていただいた、塾生だったからです。この方に教えていただかなければ、塾講師にはならなかったと思います。この恩師からもっと学びたい。そう思っていました。

本当に恩師から学んだことはたくさんあります。

でも、未だに、何一つ越えられていません。
何とか一つでも超えていきたいと努力を続けていますが、超えられないのです。

恩師は若い時に大学の助手をお辞めになってから、生涯、塾講師・予備校講師を貫かれました。

亡くなるまで、最先端のサイエンスを学び、教え方を工夫し、その子どもの得手不得手、長所短所を見事に見抜き、その子どもにわかるように話しながら、考えさせ、自ら答えを導き出させる。

今では個別指導などと当たり前のようになっていますが、その子どもの力を引き出すことにかけては、本当に素晴らしかったです。

それ以上に、話が本当に面白いのです。お笑い、というような面白さではなく、科学的な話にワクワクし、知的好奇心を思いっきり満足させてくださる、そんな話だったのです。

亡くなった時に、先生の遺品の整理を手伝わせていただいた時に、6つの学会に所属し、その最新のたくさんの論文に目を通し、メモを取り、時には学会の大会に参加し、質問をされていたのです。

お亡くなりになる5日前に、病院で最新の学会誌に目を通されていたことでもその学ぶ姿勢は凄まじいものを感じるほどでした。

それくらい偉大な師であり、本当に、穏やかで、優しく、あたたかい方でした。時に孤独で、仕事に、そして学ぶことに真剣で、誰にでも優しく多くの方に愛された師でした。

きっと、天国でも、ゆっくりすることなく、学び続けられていることと思います。

そんな師を超えられません。

まだまだなのです。
まだまだ、学び続けていこうと思います。


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