サムギョプサルよりバインセオ
サムギョプサルとバインセオには共通点がある(バインセオとは、ベトナム風お好み焼き、聞こえが良いのはベトナム風クレープ)。
それは、わしわしと葉物で包んで顎外れるくらいに口の中に詰め込むわんぱく料理ということだ。
そのわんぱく感は、箸でつまむよりも躍動感があり満足感が高いのだと思う。こぞってサムギョプサルは若者を虜にしている。
その、手必須料理界でも、サムギョプサルとバインセオは土俵が違う。正直バインセオの計算された口内マリアージュを舐めてもらっては困る。というか料理人にリスペクトしてもらわないと困る(だれ)。
レタスに包むのは2枚貝のようなターメリック香るクレープ生地。したは湿りでもっちり、上はバリバリのクリスピー生地。
貝の中にはもやしや豚肉(なんでもよし)が鎮座して、好きなだけ葉物に転がし乗っける。
決めては、ベトナム風なますをたっぷり乗せて、とにかく口の中に詰め込むのだ。
これが、もう、なんて洗練された料理なことか。
ターメリックの風味とほんのり甘さのある生地。そこにアクセントで酸味と甘みの奥行きがしっかりとしたなますがじゅわーっと口全体に広がると、目がうつろに。
シャクシャク、ザクザク、ぎゅっぎゅっ、あらゆるサウンドが口いっぱいに広がり、飲み込んだ時には胃袋からエネルギーがぐっと力を込めて上がってくる。
こわな掛け算に配慮された逸品なのか。
お野菜も生野菜で、クレープ生地もそのままではなんか味気ない。ただ、決めてとなるなますがはいれば、ぐっと集中力が高まったかのように、見事なバランスを生み出してあっという間に虜になる。
また食べたい、もう一度味わいたい。その繰り返し。
そしてこれまたヘルシー、サラダで良いでしょうか。
サムギョプサルとは違う、ニッチな料理は、そろそろ革命を起こしそうだ。
美味しいひとときに、ごちそうさまでした。
では、また次回。
今日のお店:南国食堂マムアン(〒325-0026 栃木県那須塩原市上厚崎377−55)
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