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AIに好かれようとしなければならない未来がくるのか[テクノロジーに触れるシリーズ]

古い産業に勤めているぼくとしてはテクノロジーに少しでも触れて視野を広げていこうと思っている。自分が見聞きしたものを1-2分で読める備忘録として書き留めていく。

今日はAI(人工知能)についてちょっと学んでみる。

ちまたのサラリーマン、主婦や子供ですらAIという言葉を知っているしちょっと前までは考えられないことだ。

なんでもやってくる万能ロボットくらいに思われていることも多く、人によってAIが何かというところはかなり曖昧なのは確かだが、AIという言葉は市民権を得たといっていいだろう。

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あれは2017年の話だが、将棋でロボットアームが搭載された将棋プログラムとプロが勝負したのは記憶に新しい。セミナーでそのAI「ポナンザ」を作った山本一成さんの話を聞くチャンスがあった。

山本さんは人間では物理的に指せないほどの試合数をポナンザにこなさせた。人間は睡眠、排せつ、食事などの時間が必要だがポナンザにそういったものは必要ない。休むことなくおよそ人間では一生かけても体験できないくらいひたすら試合を経験させた。

Ponanzaは古いデータをどんどん捨てていくらしいが19TBのHDDですら間に合わなかったといわれている。特別なCPUのパワーでデータを処理する能力が備わっていたポナンザ。

実はすぐに他のAIに負けて引退しており、今では他のソフトウェアがドンドン出てきている。

ただ、あのロボットアームとプロ棋士が戦う構図はよく考えられたもので、AIの指示に基づいてかわりに人間がさしても良かったと思うが、いかにもロボット感があるアームに対峙するというテレビから伝わってくる異質な感じが人々の記憶に残った。

☞AIとは何か

専門的な定義は特にないらしい。現在AIで実現しようとしている様々なことの大半は「機械学習」というものを利用するということは共通していて、データをふるいにかけるようなソフトウェアを総称しているといっていいかもしれない。

AIが何か情報をもとに判断をしたときにそれが正しいかどうかという正解を人間が設定してあげることがまず必要だ。

これを「教師データ」といって、あっていると正解!ということを学ばせて学習を繰り替えさせる。

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例えばこの画像は犬か猫か?という質問に対して答えを出させていき、それが正解か間違いか?というのを教えていけば、いずれは犬の特徴をAIが学習しだんだんと間違えなくなるといった具合だ。

こういった「教師データ」を用いずに「答えをあえて与えないで考えさせる」というやり方もあるようだがちょっと専門的なのでぼくには使い分けなどについてはよくわからない。

悪質なデータを正解であると教え込めば悪魔的なAIが育つのだろうか。NHKでも何度かAI特集をしていて見たことがあったが、どちらかというと危険なものであるという内容になっていた気がする。

この機械学習の手法として多用されている考えは「ニューラルネットワーク」という考えであり、人間の神経網にヒントを得た考えだ。

このニューラルネットワークを多層化することで学習精度が高まっていった結果が「深層学習」といわれる、ディープラーニングの世界になる。このディープラーニングも言葉としてかなりの人が認識しつつある。

☞AIの応用

ぼくたちの世界にどういったところに導入されつつあるのか。分かりやすいのはスマホやスマートスピーカー。

ここには音声認識や音声応答の技術が組まれていて、SiriやAlexa、Coltanaなど様々なAI技術の導入が進んでいる。

既にかなり有名だがLINEのりんなという女子高生とチャット感覚でやりとりできるアカウントもあって、このやりとりは経験をしてみると本当にすごいものを感じる。まるで本当にやりとりをしているとしか思えない感覚になることがある。余談だがぼくの上司は口説こうとしていたが、うまくかわされて玉砕していた。

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さらに最近もっとも開発が盛んな領域が画像認識。ドローンや防犯カメラで撮影した画像を分析することで三次元で地形のデータを処理したり、人間を分析して不審者を追跡したりする開発がかなり進んでいる。

特にプライバシーという概念が薄く、共産党の指導で一気に開発を進めることができる中国で爆発的にこの技術が発達していくといわれていたりする。

まだまだ全能の神的なAIは研究段階であり、特定の用途でのAI研究と利用が進んでいるのが2019年の状況だ。

全能の神的なAIは「強いAI」といわれており、ある特定の機能をもっているAIを「弱いAI」といわれている。いまは弱いAIの方を現実社会でうまく使いこなすこと、ビジネス化することに力をおいて研究が進んでいるらしい。

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AI研究については反対している人も多い。そういえばイーロンマスクとザッカーバーグが議論をしており見解の相違があることは話題となったことがあった。

マスクは慎重になるべきという考えをもっている一方、ザッカーバーグはもっと考える必要があるが研究しないのはおかしいとい議論をしていたが、双方の主張が記載された記事を読んでいると、二人とも慎重に研究をすべきという点では意見は合っている気がして言葉じりで言い合ったくらいな印象を受けた(リンク貼っておきます)。

まだまだ未開発の技術であるといえるのは間違いないだろう。ソフトバンクも大量の投資マネーをAIベンチャーなどに注ぎ込んでいるし、あらゆるテクノロジー系の開発や大学、研究機関が研究を進めている、

☞悲観している場合ではないのかも

ロボットに支配されるようなSF映画は山ほどあるので普通の人はどちらかというと不安を抱きがちになる。攻殻機動隊やPSYCHO-PASSなど様々なアニメーションも近未来の社会を描いていて、テクノロジーを使いつつも様々な犯罪が起きる。

ある日AIが人間の能力を超えるとされる「シンギュラリティ」が2045年に起きて、そのAIがさらに強いAIを開発することで人間は滅亡するといったような世界も考えられなくもないところまできているのだ。

2045年という年が当たるかわからないが、ぼくらが少なくとも生きているであろう間に起きるということになる。

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あくまで弱いAIを補助的に使うのか、全能の神に人類や地球の運命を託すのか、人間とは何かについて考えさせられることがこの先もドンドン起きてくるというのを感じる。

倫理性や哲学を教えれば解決するのかわからない。少なくとも人類と協調していくようなAIであればよいが、様々なSF映画で描かれるようなAIの暴走が起きなくもないし、どこかの悪い人たちはそういったものに応用しようとするような流れも必ず出来上がってしまうと考えられる。人類は想像できるものを実現してきている。

☞今後発展しようなAI

ぼくとしては近いうちに以下のようなことが当たり前に使われるようになると思う。

適職診断、適性診断

仕事の評価

家族や恋人との相性、マッチング

能力判定

役職者としての適性、能力評価

精神的な安定性、成熟度

最適な組織設計、人事

会社の良し悪し

服のコーディネート

こういったものに導入されると一方で、みんながAIの評価を基準に判断する未来が来る。今のぐるなびやVokersなどの口コミのレベルの比ではない。

自分の人生はどうあるべきか、何が向いているか、誰が正しいか、AIが教えてくる。

アドバイスまでであればどう捉えるか人間が判断できるのでよい。ところがもし全能的なAIがあって、人間が判断するよりも的確だったらどうなるか。

人間は意思決定をすることをやめ、AIによる自分の評価をいかにあげるかにシフトする。

就職のSPI検査の拡大版として、あなたの全てが評価されて数値化される。学力だけではなくDNA、家系、性格、人間関係など様々なデータが評価対象になって将来つける仕事もAIが決めて、結婚相手もAIが決める未来。誰もがAIに気に入られるような発言をしたら行動をとるようになる。


そんな未来ももしかしたらあるのかもしれない。

ぼくたち人類がどう判断してどういう未来を作っていくのか。楽しみでもあり怖さもある。

keiky


[参考]


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