見出し画像

建築やってても自邸の設計で失敗する1

こんにちは。
一級建築士のKeikoです。
読んでくださり本当にありがとございます。

今日は、わたしが12年前に自宅を建てたときのことから、
今さらながら、大切だなと感じていることをお伝えしたいと思います。

1.何を失敗とするのか

注文住宅を建てられた方、たくさんの時間とお金を使ったのに、
失敗した!と思われる感想が多いように感じます。
検索をしてみると、本当にたくさんの失敗エピソードが出てきます。

失敗エピソードを大まかに分けてみました。
 ・予算
 ・間取り
 ・設備
 ・デザイン

この4つ、時間やお金をかけたとしても後悔はつきものだったりします。

正解がないが故に悩み、
たくさん悩んで決めたからこそ失敗と感じるのだと思います。
また、流行に大きく左右されたことも失敗の原因かもしれません。

我が家も4つに関する後悔が
もれなくありました。

でも、一番後悔したことは、
他にありました。

2.わが家について

2012年郊外に木造2階建てを建てました。
基本設計は自分で設計し、工務店に工事をお願いしました。

我が家の構成は、
コミュ力低めの夫と、娘の3人家族。
当時、家を建てることに至った経緯が様々あり、夫からは、好きにしていいよ感が漂っていました。
わたしと言えば、建築の仕事を長年経験している故に、
こうあるべき!といった思いが強くありました。

そう、わが家は、
家族それぞれの思いをテーブルに出す習慣がなかったのです。

大切に思っている家族であっても、
以心伝心は難しいですよね。
自分の両親や姉妹との関係からも難しさを身をもって知っています。
相手の気持ちを忖度するあまり、
疲弊する方も多いと思います。

こう思っているはず!
だから、私はこうしたいけど止めておこうetc…。

思いに、良いも悪いもない。
思いがあるからこそ個人を特定出来る!

ここに気づいていないので、
「思い」を「わがまま」と考えがちです。
(いまだに夫の価値観は謎のままです(笑))

私と言えば、価値観は意外と明確でしたが、
言語化が出来ていなかったため、
家族に伝えることが上手く出来ていなかったと思います。(反省)

一旦走り出した家づくりは、
価値観を共有することなくグイグイと進んでいきました。

3.失敗しないためにできること

建築の知識を持っていても、
たくさんの設計の経験があっても、
自分の大切にしたいことが言語化出来ていないとカタチに出来ない。
カタチになったとしても、
数年後に何か違うと感じることになるんじゃないかと思います。

まずは、自分の価値観と向き合ってほしい。
ぼわっと頭に浮かんだ好き・嫌いの奥にある価値観があると思います。

そして普段から、思いをテーブルに置くをやってみてください。
家族にこころを開いて話せる関係だからこそ、
大きな決断の時に、価値観のすり合わせが出来るのです。

家族一人一人を取り残すことなく、
価値観をすり合わせて、
大切な住まいを作る一歩にしてほしいと思っています。

#価値観 #注文住宅 #住まいづくり #家を建てたい #建築士

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?