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うみと格闘?

「あさりがいるらしい」
 というので

じい(父)と わたしと 孫(うちの子)
3人で
昨夕 浜辺に行った

じい 80さい
まご 13さい
( わたしはここから
 推定してください )

道具は じいが
準備してくれた

バケツ スコップ
小さな くわ みたいなの
…までは わかるけど

じいは 自分用に
持ち手の長い 畑用のくわを持ってる
腰痛だから
自分はこれで掘る という

干潮の時間を調べて
16時ごろ スタート
もう
人はいっぱい いる
でも 海の水はまだ
干ききって いない

行って わかった
あさり ではなく
まてがい らしい
じいは あまり
まてがい は好まない

あさり をもとめて
海と浜の間を
さまよう

わたしたち

まてがい を探す
人の群れから
離れてゆく

わたしたち

「あっちの浜に
 いるのでは?」
と 3人で
ほぼ 水中を 歩き出す
もちろん 長靴で

じいは 長いくわをもって
わたしは 肩から下げたバッグと
タオルをいれたビニール袋を

途中で
まごの持つバケツも
わたしが 引き受けた
それが
甘かった

まず
まごが ぬかるみにはまる
「長靴を脱げ」
と言いながら
じいが 長いくわで
掘り出している

わたしは 両手がふさがっている
じっとしていると
沈みそう

ふたりに
迷惑をかけてはいけない

まごを じいに任せ
わたしは自力で
浜に戻ろうとする

なるべく 「水のないところ」を
選んで ふみだす


… はまった

うみはいきもののように
わたしの足をつかんで
はなさない
最初は 片足だったけど
両足とられた

持ってる荷物を置き
肩からのバッグ はずし
バケツの中に置く
(場所が良かったのか?
 荷物は しずまない)

まごに
「長靴を脱げ」 という
じいの声が 聴こえる ので
わたしも 長靴を脱ごうとした
両手を 長靴に添える
そうしたら
両手も
海にはまった
両手両足 海のぬかるみに
つかる

じいとまごは
無事 脱出したらしい
(じいは はまらなくて
 助けただけ)
ふたり
わたしの救出に 到着してくれた

じいが わたしの足元を
くわで掘り
まごが わたしの手足を
引っ張り出そうとしてくれる

砂浜は 岸辺は
すぐそこなのに
自力で到着は
無理だった

掘り出してもらいながら
こける

もはや 手足だけでない
腰まで泥だらけ
長靴を脱げ と言われるけれど
その長靴が
足と一体化して 脱げない
(まごは上手に長靴を脱いでた)

80さいのじいと
13さいのまごに
掘り出され
わけのわからないうちに
わたしも 脱出できた

「荷物は置いていけー!」と
じいが言う
けれど
こんなことになると思わず
肩からのバッグには 貴重品
置いてゆけない!

自分の長靴を持ってる まごに
荷物半分 持ってもらい
じいの後ろを歩き
砂浜にゆく

ほんの 数メートルなのに
遠い

「なるべく水のあるところを歩け
 そのほうがぬかるみがない」
「海草の上を歩くといい」
年の功のじい 詳しい

結局
いちばん しっかりしていたのは
じいで
長いくわを つえがわりに
器用に歩いてた

あさりは
ほんの1.5センチほどの
赤ちゃんあさり1つ見つけ
海に返した

あとはやたらと
くらげ くらげ くらげ
干潮の わずかな
(でもわたしたちには困った)
水たまりの中
くらげたちは 満潮を待ってる

貝を掘る という
当初の目的は 姿を消した
かなり早めの
「初泳ぎ」
海水浴になった

ジーンズは もちろん 泥だらけ
帰途につき
じいの車に乗りながら
帰宅したあと
泥だらけの車内を 見たら
ばあばが どんな顔をするか… と
思ってしまう

もはや
あさりも まてがいもない

車内で
私「明日は二人でいってください」
じい「明日は別の浜に行くか?」
まご「もう250%楽しんだ 来年でいい」

無事 帰宅できた

だからいま
楽しかった! と
思う

3人で 泥だらけで
夢中で過ごした

こんな日が来るなんて
こんな素敵な日が来るなんて

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