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DX・ソフトウェア開発に関わる営業が基礎知識として勉強すべき資格・カリキュラムまとめ(2023年振り返り)

私はいわゆる大手企業のDX推進を支援する米シアトルに本社を置くグローバルコンサルファームに在籍しています。ビジネス戦略のみならず、北米最先端のソフトウェアエンジニアリングをお客様チームと共に伴走型支援しながらスキルトランスファー&自走支援(内製化支援)するところが特徴的で、私はそんなバリバリの「Co-Build」する開発チームにてGo-to-market / Sales / 一部開発側面をリードしています(日本オフィスはStartupフェーズで人数少ないから色々やってます)。
クラウド・データ・AI/ML・Edge/IoT・自動化などを掛け合わせて独自性のあるソフトウェアプロダクト開発をする場合、クラウドから始まり、色々なテクノロジー・サービスの知識が必要になります。この手の実践的な知識はエンジニアやコンサルタントは当然必要ですが、営業立場の人間も「基礎レベル (Foundation level)」の知識は必要です。これから同じような方向に進まれる誰かの何かの役に立てばと思い、僕が勉強したカリキュラムや資格を備忘録的に綴っておきます。
※前提として、Tier 1 Technology Partner立場で働く人を対象としており、パートナー向けの資格・カリキュラムも多くあります。

クラウド

3大クラウドのAWS・MS・GCPの基礎資格は全部抑えた方が良いですが、敢えて言えば、市場シェアと内容的に見ても、AWSとMSの2つを取れば十分かなと思います。

AWS Certified Cloud Practitioner

Microsoft Certified: Azure Fundamentals

Google Cloud Digital Leader

データ・AI関連

2023年は生成AIが爆発的なテーマになりましたが、AIのみならずデータ側面はちゃんと理解しておきたいですね。

Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals

Microsoft Certified: Azure Data Fundamentals

Snowflake Sales Professional Accreditation

これはSnowflake Sales担当が入社時に勉強する基礎コースで、同じものをPartner向けにも提供しています。

Databricks Lakehouse Fundamentals

Snowflake以外に、Databricksも必須ですね。

dataiku Core Designer

こちらはデータ好きな人はどうぞ〜という番外編です。Snowflake, Tableau, SQL界隈に慣れた人は、dataikuの価値に気づくでしょう。私も前職がそちら界隈だったので趣味で資格取得しました。

NVIDIA関連

生成AI盛り上がりにて色々な意味で最も飛躍したのはNVIDIAでしょう。私も2023年はNVIDIAに始まり、NVIDIAに終わったような一年です(中の人や、NVIDIA Partner Network /通称NPNの人達とも緊密になった一年です)。NVIDIAはGPUのイメージが強いですが、急速にクラウド・ソフトウェア側へシフトしており、3大クラウドサービスともPartnershipを締結・拡大した2023年です。Digital Twinや生成AIの盛り上がりの中で、GPUは当然として、NVIDIA AI EnterpriseやOmniverseなどの新たなソリューションが加速しています。
私が関わっている大手製造企業のソフトウェアプロダクト開発においても、クラウド・データ・AI/MLに加えて、NVIDIA JetsonやNVIDIA cuOptを使わせて頂いて、独自性あるプロダクト開発を進めています。
NVIDIAはパブリックにトレーニングコースは提供していますが、認定資格コースをほぼ提供しておらず、NPNパートナー企業向けに色々なカリキュラムを提供しています。もしあなたの企業がNPNにいる場合、もしくはNPN参画を目指す場合は、以下のカリキュラムがオススメです(Sales向けとTechnical向けの両方があります)

NVIDIA Technologies

NVIDIA AI Curriculum

NVIDIA Embedded Compute Curriculum

NVIDIA Omniverse Curriculum

カリキュラム終了すると、このような証明書が発行され、NVIDIA内に登録されます。

パブリックにある資格では以下が基礎レベルです。

NVIDIA Introduction to AI in the Data Center

AIの「ビジネス教養」として

ビジネスパーソンに向けた、AI/ディープラーニング基礎教養としてのコースです。特にG検定は日本では広く知られており、名刺に資格取得ロゴを入れている人も見かけますね。

AI For Everyone

G検定

パートナー営業として最低限

上記の中にも既にパートナー向けはありましたが、資格や勉強はちょっと…という場合でもDXやソフトウェアにおいてクラウドは絶対的なので、AWSの最低限コースは営業として抑えた方が良いでしょう。

AWS Partner: Sales Accreditation (Business)

AWS Partner: Generative AI Essentials (Business)

アジャイル・スクラム

また、上記のテクノロジー企業のソリューション 及び 周辺知識だけではなく、アジャイル開発・スクラムの周辺知識も把握した方が良いでしょう。アジャイルというと「開発手法」と思われがちですが、経営や組織運営など全般的に言えるところです。本・ブログ・LinkedInラーニングコースなどで勉強機会はあります(以下は一部)。

Agile / Scrum

コンサル/開発ファームにおける営業の価値

コンサルや開発ファームの営業は、テック企業のEnterprise 営業のようにライセンス、Consumption、ARR (Annual Recurring Revenue) を意識した営業ではありません(前職6年間がそちら側だったので働き方はよく理解しているつもりです)。
コンサル/開発ファームでは、上記に記載したような代表的なテック企業と連携(Co-selling)しながら、新規パイプラインを増加させる。そして、お客様のミッションに最大限にお応できるような価値提案をリードする。大手企業のDXとなるとかなり複雑です。そのために、お客様ステークホルダーや関連する他ベンダーだけでなく、社内のコンサル/開発チームのExternal/Internalの両方と実践的に会話でき、ファシリテートしながら最善になるようにリードする(同時に売上も伸ばす)、そして他部門や組織横断的に波及するような追加提案(Upsell/Cross-sell)をリードするのが営業の役割なのかなと思って日々対応しています。
そのためには知識が必要ですね。これだけテクノロジーが加速していると日々勉強です。No Learning, or Die(学ばなければ死ぬ)と思って2024年も日々勉強しようと思います。

End.


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