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佐賀・伊万里から全国に向けてユニークな動画を配信。少子高齢化の中で地方スーパーが打ちだした生き残り戦略。【前編】

経営者JPが運営する志高き経営者・経営幹部・次世代リーダーが集う会員制プラットフォームKEIEISHA TERRACE。「日本全国 注目社長!」では、日本全国の元気な経営者のみなさまに、長く続けるコツ、地域ならではの経営術を伺っています。


株式会社SMATが運営する佐賀県伊万里市にあるスーパーマーケット「ファインズたけだ」には、連日たくさんのお客さまが詰めかけています。その人気の秘密はSNSを使った動画配信。「日本一面白いスーパー」というキャッチフレーズ通りに、兄で社長の竹田智史氏が弟で副社長の温史氏と二人三脚で制作するユニークな動画が話題を集めています。店内で社長がいきなりブレイクダンスを始めたり、店内放送やタイムセールで副社長がパフォーマンスをしたり。おかげで近隣はもちろん、遠方から高速道路を使って車で来店するお客さまもいます。いったいなぜ、こうした動画配信を始めたのか。その経緯について語っていただきました。

(聞き手/井上 和幸)

竹田 智史氏 株式会社SMAT ファインズたけだ 代表取締役

父、母に続く3代目社長に就任

「ファインズたけだ」は、父が立ち上げたお店です。そこで幼い頃からずっと両親の働く姿を見てきました。だから、自然に保育園のころから「将来はお店を継ぐ!」と決めていました。それがちゃんと映像に残っているんですよ。長男だったので、うまいこと両親に丸め込まれましたかね(笑)。

大学を卒業してからは、スーパーマーケットの「ハローデイ」に勤務しました。福岡県と熊本県、山口県に出店する大きな規模のスーパーです。そこで、いずれ父の店を継ぐときのための修業をしていました。ところが、就職して1年も経たないうちに父が亡くなってしまったんです。

それで慌てて実家に戻って、24歳で「ファインズたけだ」に入社しました。社長は父のバトンを受け継いで母が務めました。わたしは店長として母のもとで、いろいろなことを勉強させていただきました。責任ある立場で店を任されるのはもちろん初めてでしたから、本当に一から勉強した感じです。

それから約10年。いまから3年前に、34歳で代表取締役社長に就任しました。父、母に続く3代目社長ということになります。それと同時に母は会長に就任しました。弟の温史は副社長です。

いざ社長になってみると、いろいろと戸惑うことも多いですね。父や母がお店で働く姿は子供のころから見ていてなじみがありましたが、経営者としての姿は外からはわかりませんから。日々、責任感やいろいろなものがのしかかってきて、「父や母もこういう経験をしたのかな」と実感する毎日です。

思い悩むことや問題も多いけれど、下を向いているわけにはいきません。ポジティブに向き合わないと乗り越えられません。それにしても、父や母はこういう困難を乗り越えてわたしたちを養ってくれていたんですね。改めて感謝の気持ちしかありません。

社長就任以来、コロナの影響などで波はあったものの、比...

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