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自殺島を読んで狩ることと書くことは似ていると思った

皆さんは、外出自粛の休日をどのようにお過ごしでしょうか?
私はマンガを読むのがはかどりました。
主人公が狩りをする「自殺島」というマンガを読んで、狩ることと書くことは似ているなと思いました。どちらも一人で行うからです。
今回は、自殺島を紹介した後に、「書くこと」や「noteを書くクリエイターとの交流」について書こうと思います。

ストーリーの概要 自殺未遂者が島で生き抜く

「自殺島」─それは、自殺を繰り返す“常習指定者”達が送られる島。主人公・セイも自殺未遂の末、その島へと辿り着いた。果たして、セイ達の運命は!? 極限サバイバルドラマ待望の第1巻リリース!!

出所:自殺島(白泉社) 森恒二

主人公「セイ」を含めた自殺未遂者たちが、島で目覚めるところから物語は始まります。自殺未遂者であった彼らが島で生きることを選び、生活していくために工夫する様子や、ぶつかり合う様が描かれています。

「君も何も持ってないから」

出所:自殺島(白泉社) 森恒二

20歳の男「セイ」は、こんな言葉を投げかけられるような主人公です。
つまり「さえないやつ」です。

「何かやりたい事くらいあるだろう」
「ずっとそのままだと置いていかれちゃうのよ?」

出所:自殺島(白泉社) 森恒二

両親から上記の言葉を向けられても、セイは何も答えられませんでした。
なぜなら「僕には何もなかったから」です。

自殺未遂を繰り返していたセイに取り柄はありませんでした。
学生生活を終えた後は、家に引きこもって、ネットサーフィンやゲームばかりしていたようです。

また、セイにとって友だちと呼べるのは、高校時代に図書室で話した英子先輩くらいでした。しかし、英子先輩は、妻をもつ先生に想いを向け、不倫した結果自殺してしまいました。

自殺島でセイはやがて弓矢の技術を習得します。英子先輩は弓道部に所属しており、高校時代にセイは弓矢関連の書籍を読みふけっていたのです。
セイは昼間に島で食料を採集した後、夜に木を削って弓矢をつくり、性能向上をめざして工夫を繰り返します。
そして山で鹿や鳥、猪などを狩るハンターとして生活していくようになります。

何も持っていなかったセイは、弓矢を扱う技術を身につけ、狩人になりました。
それは、何者でもないセイが行動し、工夫を凝らした結果です。

狩ることは孤独

山で狩りをするときは、犬のイキルを連れていることも多いですが、基本的に人はセイ一人のみです。
・一人で山の中を何日も行軍する。
・ 一人で野生動物と対峙する。
・一人で命を射止める。
・ 一人で食べ物となった命に感謝する。

集団で行う農作業や漁業に比べて、狩猟は一人で行う点が異なっています。
狩ることは孤独です。

書くことも孤独

狩ることと同様に書くことも孤独です。
たとえ文章を誰かにみせることがあっても、文章をつくる作業は一人で行います。
・大勢の客がいるカフェでパソコンを開き、文章を書く。
・一人暮らしのワンルームの部屋で、蛍光灯に照らされながら文章を書く。
・家族が寝静まったあと、深夜に自分の部屋にこもって文章を書く。
どれも、文章を書くのは一人です。

「書く」というのは、頭の中にあることを文章で表現することです。
頭の中にあることは、体験したことや、何かを読んで考えたこと、胸に宿った感情だったりします。
まだ言葉にすらなっておらず、ぼんやりとしたものの場合も多々あります。
一人でそれらを文章として表現するのです。
狩人が命と向き合うように、書き手は思考と向き合います。

書くことは孤独だが、書いて得られることは孤独だけではない

書くことは孤独です。
書いているときは一人だからです。
いくらnoteの記事で大勢からスキをもらおうと、文章を書いているときは一人です。

けれども、書いて一歩踏み出すことで、人とつながることができます。
たとえば、今noteにはサークル機能があり、手軽にサークルに参加できます。

オンライン執筆会をするnote文芸部

サークルの一つであるnote文芸部は、オンライン執筆会を開催しています。
オンライン執筆会とは、まず参加者は各自行う作業(to do)を共有し、おのおのが執筆を進めるというものです。数時間後にその成果をzoomで報告し合います。
書いているときは一人ですが、自分と同じようにどこかで誰かが文章を書いていると実感できるのは心強いものです。

zoom飲み会をするNOTEを楽しむ会

zoom飲み会を行うサークルもあり、noteを書くクリエイター達と画面越しに会話できます。実際に私は「NOTEを楽しむ会」のzoom飲み会に参加しました。他のクリエイターの方が、noteなどでどんな情報発信をしているかを知ることは、学びや気づきになります。もちろん世間話もしますが。

学び交流するコミュニティ Nサロン

また、今月からNサロン第3期がスタートしています。Nサロンは、日本経済新聞とnoteが共同で実施しているコミュニティであり、3か月の間、受講者は学びながら交流することができます。クリエイターやビジネスリーダーの指導のもと、講義を受けたりワークを実施します(今期はオンラインでの受講)。特に、私はNサロンで自分の文才を見つけられればと思っています。
さらに、Nサロンではイベント後の一時間程度のちょい飲みが風習となっているようで、今期はzoom飲み会が開催されています。


加えて、発信力のあるクリエイターの方々とお話しできたことは、純粋に嬉しいものでした。

noteを書く林さんが運営するbar bossaを訪れる

noteとnoteの姉妹アプリ「cakes」で文章を綴るバーテンダー、林さんのもとを訪れました。運営されているbar bossaで実際に林さんの声を耳にするとともに、デザートワインの美味しさを知りました。また、bar bossaの営業自粛期間中はサークルを運営されています。サークルでは、林さんとの10分のzoom面談や、テーマに対して掲示板で投稿したり、メンバーのコメントを閲覧することなどができます。

「左ききのエレン」を描くかっぴーさんと会話する

また、noteを投稿し、cakesでマンガ「左ききのエレン」を連載している、かっぴーさんのイベントのいくつかに参加し、懇親会などでお話ししました。物語が生まれる背景を垣間見ることや、作品に向けられた熱い思いを感じることができました。最近はYouTubeでの動画投稿も積極的にされています。

ほかにも、note酒場をはじめとする各種イベントなど、noteのクリエイターたちが参加できる場は色々あります。

なぜ文章を書くのか

時間を費やし、自分の頭の中にあることを文章にします。
書くのは骨が折れます。
それでも文章を書きます。
なぜなら、文章を書かなかった自分より、文章を書いている自分を誇れるからです。

取り柄のなかったセイは、自殺島で弓矢の技術を磨いて狩人になりました。
何者でもない自分は、文章を書けるようになろうと思いました。
だから今文章を書いています。


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