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【詩】ガラス

人通りのない
旧市街を歩くと
とうに 閉店した
木造の古い商家がある

ガラス戸の
波打ちガラスは
幾つもの時代を
見てきた眼となって
愁いを帯びて
ゆらめいて見える

古い商家の
波打ちガラス
落日の頃を過ぎても
眠らずに
街を見守っている

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