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【問題解決のパターン08】つり合いをとって効率を上げる

重いものを運ぶのは大変!」

そんな困りごとを解決してくれるのが、発明原理08 つり合いです。

つり合いをとって、効率を向上させましょう。

発明原理08 つり合い

重い物を運ぶのは大変です。

重い物には大きな重力が働きます。

重力とつり合う力を働かせることができれば、重い物でも楽に運べます。

そのようすを表したものが、次の「発明原理08 つり合い」のイメージ図です。

図1.つり合いのイメージ図

上の図では、「重力とつり合う力」として浮力を利用しています。

「発明原理08 つり合い」のサブ原理は次のようになります。

  • サブ原理A:浮力を利用する

  • サブ原理B:揚力を利用する

サブ原理A:浮力を利用する

重い荷物がたくさんあっても、浮力を利用すれば、楽に運ぶことができます。

図2.重い荷物を船で運ぶ

重い荷物に働く大きな重力に対して、船に働く浮力を利用してつり合いをとることで、たくさんの荷物を楽に運ぶことができます。

先人の知恵ですね。

サブ原理Aの適用例は以上です。

次はサブ原理Bを説明します。

サブ原理B:揚力を利用する

サブ原理Bは次のようになります。

  • サブ原理B:揚力を利用する

ものに働く力で、「重力とつり合う力」として利用できるものに揚力ようりょくがあります。

揚力とは、気流の中で翼などに働く上向きの力のことです。

図3.飛行機の翼に働く揚力

飛行機が空気中を移動する時に、主翼の断面形状により揚力が発生します。

飛行機に働く重力に対して、主翼に働く揚力を利用してつり合いをとることで、飛行機は飛ぶことができます。

サブ原理Bの適用例は以上です。

つり合いをとって効率を上げる

船を使えば、たくさんの荷物楽に運ぶことができます。

飛行機を使えば、速く運ぶことができます。

どちらも、ものに働く力を利用して「重力とのつり合いをとる」ことで、効率を上げる方法ですね。

地球上では、あらゆるものに重力が働きます。

そんな重力に逆らって、作業を行うと多くのエネルギーを消費してしまいます。

ものに働く力(浮力・揚力)を利用して、重力とのつり合いをとれば効果的です。

「発明原理08 つり合い」で、発明原理コレクション【グループ1】は終了となります。

次回から、発明原理コレクション【グループ2】がスタートします。

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参考文献

  1. ゲンリック・アルトシューラー 『超発明術TRIZ シリーズ1 入門編「原理と概念に見る全体像」』の「付録1 典型的手法の表」

  2. Darrell Mann 『TRIZ 実践と効用 (1) 体系的技術革新』の「第10章 問題解決ツール-技術的矛盾/発明原理」

  3. Darrell Mann, Simon Dewulf, Boris Zlotin, Alla Zusman 『TRIZ 実践と効用 (2) 新版矛盾マトリックス(Matrix2003)(技術一般用)』の「第6章 発明原理集(拡張版)」

  4. Yuri Salamatov 『超発明術TRIZ シリーズ5 思想編「創造的問題解決の極意』の「付録 B.発明原理」

  5. 高木芳徳『トリーズ(TRIZ)の発明原理 あらゆる問題解決に使える[科学的]思考』の「第2部 40の発明原理」

  6. 青戸けい『アイデア発想に役立つ「発明原理コレクション」オールカラーのイラストで分かる!』の「第1章 発明原理とは」

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