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「家族マンガ」が好き(『梅さんと小梅さん おばあちゃんとの春夏秋冬』)

きっかけ

作者のホンマジュンコさんを知ったのは、Instagramでした。

家族の話題をイラストにしているユーザーさんを見ていると、検索でホンマさんの投稿がよく出てくるようになり、そこで目にしたことがきっかけです。

淡い色使いで、色からホンワカとした雰囲気が伝わってくる。絵を見るだけで温かい気持ちになり、印象に残って定期的にチェックするようになりました。

今回『梅さんと小梅さん』シリーズの第2弾として出版されたのが、『梅さんと小梅さん おばあちゃんとの春夏秋冬』です。

おばあちゃんと孫が主役の毎日をつづる

舞台は昭和50年代の秋田県。
小梅さんはお父さん・お母さん、そしておばあちゃんの梅さんと一緒に暮らしています。
梅さんと小梅さんは大の仲良しで、毎日のように二人で家のことをしたり遊んだり。
その毎日をつづったマンガになっています。

Instagramで見ていたときから、おばあちゃんと孫がメインのものは珍しいなと思っていました。家族(ママ・パパ)から見た子どもの様子を切り取ったものが多い中で、それも目を惹かれた要因の一つかもしれません。

しかも、マンガのなかにお父さん・お母さんはほとんど出てきません。本当に梅さんと小梅さんが過ごす毎日を描いているものなので、二人の仲の良さを存分に感じられる作品になっています。

今回はサブタイトルに「春夏秋冬」と入っているように、春から冬の各シーズンの章立てで話が進みます。
Instagramでは4枚のイラストでストーリーが進むことが多く、それも収録されています。
他にもいわゆる普通のマンガのような、いくつものコマで数ページからなるストーリーもあって、今回のために書き下ろした短編のようです。
基本的には毎日の生活の中で起こることが中心、中には秋田ならではの行事や慣習を取り上げたものもあって、東北・秋田の出身のかただと更に共感しながら読める部分があるのかなと感じました。

子どものころの自分にもあった「懐かしさ」

梅さんは、喋るときは秋田弁や秋田の訛りが出て、喋る様子からも優しいおばあちゃんの感じが溢れています。
そして、昭和50年代の秋田県を描いたマンガの中からは、もうちょっと後に生まれた、秋田県生まれではない自分でも、すごく懐かしく感じられるものが多くありました。

見た後で隣の家にまわす回覧板、開けた缶のフタを使って入れるバスクリン、泡が目に入らないように着けるシャンプーハット。
小さい頃にはトラバルーンやホッピングでよく遊んだし、スイッチが固いゴムの懐中電灯や、折りたたみ式の固い脚の机は、実際に自分の祖母の家にもあったのを覚えています。

特に「春夏秋冬」のうち、「夏」のところで出てくるものが特に自分の中ではテンションが上がって。
「ポッキンアイス」って秋田でも通じるんだなとか、棒が2本ついた「ダブルソーダ」は小学校の頃よく食べてたとか。
けがをした日にお風呂に入るときは、傷口を押さえて湯船にはいって、ゆっくり手を離していくと痛くないとか。
本当に自分が小さい頃の経験とリンクするものが多く出てきて、懐かしさも感じながら読んでいました。

ホンマさんの想いも重なったマンガ

Instagramのいつかの投稿に、ホンマさんがマンガを描くようになったきっかけが載っていました。

『いつか祖母に会いに行こう』『仕事が落ち着いたら・・・・・・』と思っているうちに、祖母を亡くしてしまった。

そこから家族の時間を大切にする生活にスタイルを変え、マンガを描き始めたそうです。
ストーリーはホンマさんの実際の思い出と「こうだったら」という憧れ、そしてホンマさんの娘さんが発する言葉や行動から作られるとのこと。
ちょっと寂しい想いも感じられつつ、懐かしくもあり、温かい話でいっぱいなのは、ホンマさんの想いがそのまま重なっているからなのかなと思います。

きっとシリーズの1作目である『梅さんと小梅さん 親友はおばあちゃん』も、こんな想いが溢れた作品のはず。

改めて1作目も読みたくなりました。
それくらい、本当に温かい、可愛らしいマンガです。

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