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持久性トレーニングが循環機能にもたらす影響って

「トレーニング=筋肉を鍛える」と捉えられることが多いですよね。
実はトレーニングは筋肉を成長させるだけではなく、ヒトの様々な要素を鍛えることが出来るんです。いろんなものが鍛えられることでパフォーマンスが向上していきます。
というか、そのトレーニングによって与えられたストレスにヒトが適応していくことがいわゆるトレーニングの効果といえますね!

それでは、トレーニングによって持久力が向上するということを循環機能の適応の面からみていきたいと思います!
恐らく、スポーツ心臓という言葉を聞いたことがあると思います。
持久性トレーニングを積むと心臓の容積が大きくなるため、一回拍出量(一回で心臓から送り出される血液量)などが増加し、動脈血(酸素を大量に含んだ血液)を一回の拍動で身体に沢山送り込むことができるようになります。それにより、筋への酸素供給が効率化され、運動パフォーマンスの向上に繋がっていくことが考えられます。

他にも、毛細血管が増加することも持久力向上のひとつの要因です。
毛細血管が増えればより多くの血液量を筋に送ることができるので、こちらも酸素供給が効率化しますね。
後は、毛細血管が増えて筋に張り巡らされると、筋と血管の接している面積が増えるので酸素や二酸化炭素の拡散(酸素と二酸化炭素の交換)がより効率よく行われるようになることや、血管が沢山あるということは1本に流れる血液量は緩やかになりますので、栄養成分の受け渡しや代謝産物、二酸化炭素の除去なども、より効率化することが考えられます。
しかし、毛細血管の増加は持久性トレーニングによる適応であるためレジスタンストレーニングによって引き起こされることはありません。

また、動脈のコンプライアンス(クッション機能)が改善されることも持久性トレーニングによる適応の一つですね。
循環血流が増大するとそれに伴ってNO(一酸化窒素)が血管の内皮細胞というところで生成されたり、動脈血管でのNOS(NO合成酵素)の産生も増大がみられます。NO(一酸化窒素)は血管を拡張させる役割があるため、これによって動脈のクッション性が高まります。そのため、血管が硬くなってきた中、高齢者の方に持久性トレーニングは非常に重要でしっかりとしたプログラムデザインをして行う必要がありますね!
確かシトルリンやアルギニンはNOの産生を高める働きがあったと思いますので、シトルリンやアルギニンを含む食材やサプリメントで摂取するのもいいかもしれません!

自律神経系のことは今回はやめときます
なんか長くなりそうなので(笑)
ミクロ的に変化する身体はやっぱ面白いですね。


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