見出し画像

中国生活で感じたこと#10(学校再開、シェアサイクルなど)

このシリーズも気づけば10記事目です。思い浮かんだことから書いていたら、テーマがバラバラになってしまいました…笑。

1. 上海の学校の再開日時が決定

上海では4月27日より学校が再開されることが決まりました。なお、4月27日から再開されるのは中学3年、高校3年のみで、その他の学年は5月6日からとなります。この2学年の再開が早いのは、中考(高校入試)6月27~29日、高考(大学入試)7月7~9日も考慮したものでしょう。日本も学校を再開する段階になったら、学年ごと、クラスごと、グループ単位の登校にしても良いかも知れませんね。

以前にも書きましたが、中国社会において学歴は非常に大きな価値を持ちます。特に、重点大学と呼ばれる88校に入れるか、入らないかで、就職先、人生が大きく変わるとされています。88校というと多く感じるかも知れませんが、そもそも一学年900万人いる国ですから、多いとは言えないでしょう。
しかも、一人っ子政策は終わっているといえ、圧倒的に一人っ子が多いなか、子ども、親には多大なプレッシャーのかかるイベントです。韓国も超学歴社会で受験シーズンになると、その苛烈ぶりがニュースにもなったりしますが、似ているかも知れません。

一方、日本は以前ほど学歴社会と言われなくなりましたし、推薦入試、AO入試等も増えてきました。私の母校W大も、推薦入試経由で入学してきた学生が高い割合を占めていました。中国にも同様の制度はあるようですが、やはり共通試験の存在感が圧倒的に大きいようです。さすが科挙の国だなと思います。推薦入試を否定するわけではありませんが、ペーパーテストは公平感ありますよね。

2. 運転が荒い?クラクションがうるさい?


追い越し、割り込みなど、かなり激しいです。今でこそ慣れましたが、中国にきた当初は「いつ事故が起きるか」不安で仕方ありませんでした。日本でも運転したことのあるドライバーに聞いたことがありますが、「いつ追い越せばいいのか、車線を変えれば良いか分からず、日本で運転するほうが怖い。」と言われました。

言われてみると合点がいきました。車線合流時の譲り合いなど、日本固有のルールは、慣れない人からすれば異様に映るのかも知れません。一面的なものの見方をしないよう気をつけないといけませんね。

なお、上海ではクラクションの音はほとんど聞こえてきません。2017年3月に所定のタイミング以外に、クラクションを鳴らすことを違法とする条例が施行されたからです。目標達成ために、罰則付きの条例をどんどん設けていくのは、いかにも中国らしいところです。

3. シェアサイクルの普及

アリババグループ等がシェアサイクルビジネスを展開しており、街にはこれらの会社のシェアサイクルがあふれています。一時、日本のニュースでも、大量の自転車を処分している写真が出ていましたが、未だにかなり浸透しています。基本料金は一回20円とかですが、回数券や割引などでさらに安く乗ることができます。ただ、自転車の放置が問題となり、今は、駐輪禁止エリア、乗り入れ禁止エリアが明確化されており、違反すると罰せられます。

なお、日本では街中でロードバイクを見かけますが、中国、少なくとも上海ではサイクリングロード等を除くとほとんど見かけません。富裕層の趣味として、または健康志向の高まりの中で、今後普及するのか注目しています。大阪の某世界的に有名な自転車部品メーカーの人と話した際にも、中国マーケットへの展開は、完成車業界の大きな課題だという仰っていました。

個人的には、豪奢好きな中国人が、高級車に比べると派手さを欠き、体力も消耗する自転車にハマるか?と考えると微妙な気はします。ただし、一部の層にでもハマれば大きいのが中国ですし、ブランド戦略次第ではイケそうな気もします。二輪バイクの話はまた改めて。

ただ中国でシェリングエコノミーが盛んか?といわれると、そのような印象はありません。中国も都市部は家賃が高いため、アメリカ、シンガポール等と同じように、ルームシェアをせざるを得ない若者は多いですが、それ以外にはシェアを感じさせるシーンはあまりありません。

4. カジノの話

少し話が逸れますが、日本のホテルなどが、最高級を謳って提供するサービスについて、中国人の富裕層から「安すぎるから、受けたくない」というクレームが入ることがある、というエピソードがあります。彼らにとって、サービスのレベルが高いことも重要であるものの、価格が高いことも重要だという話です。中国人の豪奢好きであることと共に、日本人がそういった商売がヘタであることを示すエピソードとして使用されます。

もちろん日本の富裕層にも豪奢好きはたくさんいると思いますが、価格が高いこと自体に価値を見出すひとは少数派ではないかと思います(私のような一般人には想像できませんが笑)。一方、中国には一定数存在し、彼らむけのビジネスも存在するのです。

日本でカジノが失敗する理由として、よく取り上げられるのもこの点です。一般的にカジノは、富裕層からの収益が全体の8、9割以上を占め、彼らの収益で成り立っているとされます。そのため、カジノはこのような太客に対して、ホテルの手配や、専用のプレイルームはもちろんのこと、自国からの飛行機からなにからなにまで全てサービスするのです。それに対して、日本には、このようなサービスを提供できるノウハウを持った人間がおらず、収益源となる超富裕層を引き付けることができないのでは?と言われています。

カジノそのものの是非はともかくとして、日本のカジノも収益を上げるためには、やはり中国の富裕層がメインターゲットになるでしょうし、対策が必要になりそうですね。

なんだかんだ中国に赴任してからマカオに行けておらず、しばらく行けそうにありませんが、もう少し落ち着いてから視察に行きたいと思います笑

ではでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?