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ハノイ 一期一会 市井の茶人と茶を喫する私

ハノイでのトランジットは13時間
一度空港を出るのにビザはいらないらしいから
歩いても行ける距離のホテルを取り
到着が21時過ぎの予定だったため
タクシーを手配しておいた。

タクシーの運転手はやたらに親切で
私の部屋まで荷物を運びたいとフロントのボーイを差し置いて言って、ボーイはあからさまに驚いた顔をした。

私はチップなど渡さず、相手も要求する気はなかったようだった。
たぶん、ほんの親切で行ってみたかったのだろう。

しかし、ビックリしたことに
どの人も英語が通じない。
携帯の自動翻訳機を使って会話をするか
わからないままにして 適当にことが進む。
まあ、気ままに行こう。

ホテルの部屋は三階で清潔であったが
何だか物寂しい空気があり
少し怖かった。

先程、ベトジェットエアの機中で仲良くなった
温州みかんグミの青年から
家に着いたよ。と、ちょうど、メッセージが入っていたので、
ホテルに着いたが、少し怖いと送ったら
必要ならいつでも助けを求めるようにと
返ってきた。
助けは要らないだろうと思ったが、その言葉には
助けられた。
手持ちのフラワーエッセンスのレスキューレメディーを飲み、シャワーを丁寧に浴びた。
シンガポールで泊まったホテルを思い出した。
室内の造りはさほど変わらない。
値段は6分の1くらい。

シャワーの後、自作の藤のフラワーエッセンスを
飲み、気分を整え、ヴィックスの塗り薬で、
肺の調子、こめかみの緊張感を解きほぐし、
ふくらはぎや首筋肩などの筋肉や筋を冷やし
ケアをした。 
NIVEAクリームをベッタリと塗り
乾燥を癒した。
最近、ヴィックスが意外に万能薬であると
SNSで読んだので、この旅行にて試してみたのだが
これが本当に良く効く感があり、重宝した。
気分良く、いつもの瞑想に入り、後にぐっすり眠れた。
朝早く目覚めた。
昨日、成田でハノイからデンパサールへのチケットも既に発券してもらっていたので、
空港には1時間半前に行けば充分であろうと思い
朝の散歩に出てみた。
気温は高いが霧が出ている。
屋台に市井の人々が朝食を食べに来ていた。
この辺りは散歩には向かない。
ホテルの隣の食堂の入り口で男性二人が茶を喫していたので、思わず話し掛けてみた。
ちんぷんかんぷん 全く言葉がわからない。
ヴェトナム語は、緩やかな抑揚があって
慣れない私には、レロレロ調に聴こえる。
だが、「まあ、茶を飲めよ。」
「だが、ちょっと、味が〜だぞ。」
〜の部分は分からないが、独特の味だが大丈夫か?
というように伝わって来た。
私は身振りで 飲んでみる。と、嬉しそうに返した。
男性が茶を注いでくれた。
飲むと、物凄く苦かった。
身体がビリビリするほど苦かった。
だが、不思議なことに美味しくも感じた。
きっと、身体に必要だったのだろうと思った。
「ありがとう」と言って、残りをゆっくり味わった。

こんなところで、
ヴェトナムの人と茶を喫するなんて
これまた中々貴重な体験だった。
嬉しかった。
私は本当にお茶が好きなんだな。
お茶の一期一会が体験したいのだなあ。
と、自分を微笑ましく思った。
お茶の後に、急に食欲が湧いてきたので
店に入った。
文字も読めないから店の名前もわからない。
女性のお客さんが一人いたので話し掛けてみると
英語が話せる人だった。
注文の仕方を聞いたり、世間話をしたりして
楽しいひと時となった。
彼女は仕事と観光を兼ねて、ホーチミンから来たそうだ。
「日本では、朝食に何を食べるの?」と彼女に
聞かれた。
「ご飯と卵焼きや焼き魚 パンの人もいる。
駅やホームには立ち食い蕎麦やうどんの店があり
それらを食べている人もいるの。」と、説明した。
ヴェトナムではフォーを食べるそうだ。
この店には牛肉と鶏肉のフォーがあった。

鶏肉のフォー

私は鶏肉のフォーを注文した。
フォーは割とすぐに運ばれてきた。

アジアの国で有りがちな化学調味料の味がしなかった。鶏肉は健康的な食感で、葱が沢山入っていたのが嬉しく思った。美味しかった。

女性に中国茶のことを聞いてみた。
ヴェトナムでは中国茶を飲む習慣があるかどうか。
女性は全く知らなかった。
雲南省のことも聞いてみたがわからなかった。 
店の入り口では、先の二人に加え、食事を店内で食べ終えた男性三人が加わり、茶を喫している。
茶文化の気配を感じて嬉しくなった。
私も、彼らにお茶を淹れさせて貰おうかな?
と思い立ち、フォーを食べ終えて、女性とのお話も一段落したので、お勘定をして、ホテルに帰った。
ああ、最後に、女性にヴェトナム語のありがとうを
聞いたのだけれど、やはり、上手く言えず、わからなかった。
真似ができないのだ。
昨夜も、グミの青年に聞いて、自分なりに繰り返しても、違うらしく、何度か、一生懸命言っても
違うと言われた。
ヴェトナム語は私にとって難しい。
Cảm ơn 私にはカムウンと聴こえる。
さて、
ホテルのフロントの女性にチェックアウトの旨を伝えると、私の搭乗時間を聞いて
時間があまりないと、素早くタクシーを手配して
サッと、私は、ハノイ ノイバイ空港に着いた。
ヴェトナムの人々の国民性をタクシーの運転手さんやホテルの人たち、市井の茶人たちや親切でフレンドリーな女性から感じた。楽しかった。

旅の一期一会に乾杯!

https://note.com/kebunbidadari/n/n4c4be4003e93?sub_rt=share_pw



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