【中3受験生へ】AIなんかに負けるな(進路選択)

人工知能「AI」は人の仕事を奪うのか

近年,人工知能が世間を騒がしています。

・人工知能「Alpha-Go」が囲碁の世界チャンピオンを破る。
・自動運転をGoogle始め世界各社が開発に着手している。
・Amazonが倉庫ロボットを導入して人件費を削減。
・みずほ銀行がコールセンターに人工知能を導入して問い合わせ時間を短縮。

 まだまだ発展途上である人工知能ですが,着々とヒトが行っていた仕事をロボットがする時代に突入しています。

 便利な世の中に変わろうとしている反面,中にはそのことを不安に思っている人もいます。人の仕事が減り,働けなくなって生活できないのではと危惧しているのです。たしかにAIは使い方次第でヒトの知能をはるかに上回り,人件費よりもコストが安くつくことから,ヒトのする仕事がなくなっていくのは現実的です。少なくとも「言われたことをやるだけ」,「同じミスを繰り返す」,「指示を与えられるのを待つ」など,受け身の姿勢ではAIに仕事を奪われても仕方ありません。積極的に取り組む姿勢がなければ,ヒトの仕事は減っていく一方でしょう。

自分の進路をよく考えよう

 仕事に対して積極的になるためには,「仕事を通して何をしていきたいか」を見据えねばなりません。自分が何をしていきたいかを考えるのは,就職して働くときでなく,就職活動する段階で言えるようにしておかないといけないです。
 さらに述べると,就職するための勉強を高校・大学や専門学校で勉強するわけだから,中学校から進学するときに,自身の進路を真剣に考えた上で将来のビジョンを明らかにしていってください

君たちはどんな進路をたどるのか

 進路選択において,まだ何をしたいか分からない人向けに「普通科」がありますが,高校の普通科でも,高校1年生で文理選択を行い,高校2年生からは文系コース(国語・英語・社会を重点的に学習)と理系コース(理科・数学を重点的に学習)に分かれて主に進学や就職を目標として学習します。
 文理選択は職業選択と関連します。特別の技術,知識,資格を必要とする「専門職」に就くためには,文系か理系かということが大きく関係します。
文系,理系から就職する主な職業を一覧にしました。

【文系から就職する職業】
公務員,営業職,保育士,教員臨床心理士,金融関連,医療福祉,保険業,
卸売業,小売業,弁護士など
※理系からもこれらの職業に就くことは可能な場合が多い。
⇨普通科に限らず国語科・英語科・国際教養科・国際文化科は文系にあたる。

【理系から就職する職業】
電気・電子・機械・化学・建築・土木・コンピュータ等の技術者・研究者,医師,
歯科医師,獣医師,薬剤師,放射線技師,臨床検査技師,看護師,教員など。
※理系の専門職は理系でないと就けない職業は多い。
⇨普通科に限らず,理数・総合科学等の学科は理系にあたる。

(注)上記の学科は「大阪府公立高校」の学科をもとにしています。

他にも専門校について触れていきます。

【商業高校】
就職に関しては,昨今の不景気から一昔前と比べると,ぐっと求人が減っているのは事実ですが,それでも就職する人は多い(事務や販売が多く学校紹介があるのが魅力)。
他にも大学(主に商業部)や短大,専門学校に進学する生徒もいます。

【工業高校】
工業高校は商業高校以上に就職率が高く,商業高校同様,学校紹介が多いのが魅力です。
また,大学(ほとんど理系),専門学校に進学する生徒もいます。

これだけでなく専門校には農業高校や高等専門学校,商船学校などがあります。

受け身にならずに自分で動くこと

「数学が苦手なので文系コース」という消去法はよくあるパターンですが,好き嫌いだけで文理選択をすることはおすすめできません。将来就きたい職業,学びたい学問について,情報収集をしながら納得して決められるように,保護者や先生とよく話し合いましょう。