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脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル

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誰もが自由に起業できる今だからこそ伝えたい、独立・起業のリアル! 起業してからの厳しい個人としての生活の実態、厳しい資金繰り、クライアントとのトラブル、人間関係で救われた話など…
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2021年2月の記事一覧

あとがき まるで、小さなわらしべ長者のように【47】 脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル 綱を信じて、バンジージャンプ!

 あとがき まるで、小さなわらしべ長者のように   ここまでお読みいただきお付き合いいただきまして、ありがとうございました。何億円も稼いでいる訳でもない。さして有名でもないプロ講師のはしくれの一人のこれまでの道のりですが、書き綴りだして、意外にいろんなことがあったことに自分でも驚いています。あらためて、ふりかえってみて、ホント、これまでの歩みが、場当たり的な数々であることに驚きました。その時は、それなりに考えていると思っていたのですが、考えているようで考えていない。考えてい

他人のせいにしたら自営業は終わり【46】脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル 綱を信じて、バンジージャンプ!

 他人のせいにしたら自営業は終わり  自営業者になってつくづく思うことは、「経営者は他人のせいにした時点で終わり」ということです。景気が悪い。国が悪い、政府のせいだと言ったところで、当座の金は自分が工面して回さないといけません。貸してくれない銀行が悪いと言う奴はアホです。貸してくれる経営者になる努力を怠った自分のせいなのです。 サラリーマン時代は、仲間と赤提灯行って、「○○が悪い」「△△△のせいだ」とブーブー言っていた自分とは様変わりです。サラリーマン時代は、なんだかんだ

決して一喜一憂しないこと【45】脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル 綱を信じて、バンジージャンプ!

決して一喜一憂しないこと 晴れもあれば雨もある。雨ばかりでもない。  2010年4月に、大阪市内の事務所を兵庫県宝塚市の自宅に統合しました。大阪市内の事務所は賃貸に出して家賃収入を得られるようになって、経営上もかなりの身軽になりました。なんとかその年を越えて、迎えた2011年3月に東日本大震災が起こります。 あの日、私は千葉の船橋にいました。出向いていた研修センターから避難して、屋外で待機していましたが、高層ビルがあんなに揺れるのをはじめて見ました。最初は様子も分からず、

華美な事務所はいらないと思い知る【44】脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル 綱を信じて、バンジージャンプ!

 華美な事務所はいらないと思い知る  2009年12月。悪化の一途を辿る経営の状況にさらされながら、私は一つの決断をしました。それは、大阪市内の自宅と兵庫県宝塚市のアトリエ(事務所)を一つに統合することでした。大阪市内の自宅は空にして賃貸住宅として借家にします。ちなみに、この時点でも二軒とも住宅ローン返済中です。もうダブルの負担には耐えられないと観念しました。  引っ越しは2010年の3月に敢行しました。作業はできるだけ自分たちでできることをやるという方針で行ないました。

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銀行とのお付き合いを軽んじていた報い【43】脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル 綱を信じて、バンジージャンプ!

 銀行とのお付き合いを軽んじていた報い  経営危機に陥り、資金繰りに詰まった時。そういう時は、メインバンクに相談です。ところが、当社にはそういう銀行はありませんでした。急に相談に行っても貸してくれるものではありません。それを「冷たい」と思うなかれ。立場を替えてみれば、それは致し方ないところです。 どこの誰だか分からない人に貸したその金は戻ってくるかは疑わしい。そりゃ、担保はないか、保証人はいないかと要求します。それに対して、当方は担保もないし、保証人も立てられません。いく

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生命保険は最初の堤防【42】脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル 綱を信じて、バンジージャンプ!

 生命保険は自営業者の最初の堤防  金が入らなくなって困った自営業者が、手っ取り早く取る金策の手段は生命保険の解約です。これで戻る金額で足りなければ我が身を換金してという恐ろしいコースになりかねません。自営業の恐怖ワールドあるある話の中では、「腎臓を1個売る」というのもあります。とある自営業者の方に、借金の取り立ての際に「お前、まだ腎臓2個あるじゃないか」と言われたという話を聞いたことがあります。恐ろしい話です。 私の場合は、幸いそこまでの事態にまではいかなかったのですが

見栄を捨てれば楽なもの【41】脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル 綱を信じて、バンジージャンプ!

 人間、見栄を捨てれば楽なもの ベンツを捨てた日  2009年12月。私は四国のクライアントさんに出向いて研修を行っていました。もうこの時点で、コンサル契約していたウェストサクセス社からの入金がなくなって6ヵ月。そこまでに、入るはずだった約450万円弱がない状態で経営をせざる得ない状態でした。世間一般には、この時期にはもうリーマン・ショックの影響はあらゆるところに出だしてきていました。コンサルの仕事がなくなっても、新規の研修の引き合いもなくなっていましたから、研修の仕事で穴

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大型投資のあとのリーマンショック危機【40】脱サラ研修講師が語る 独立開業のリアル 綱を信じて、バンジージャンプ!

 大型投資のあとのリーマンショック キャッシュ吐き出しのあとの悲劇  「創業は易し。守成は難し」という言葉があります。  この言葉の意味が昔はよく分かりませんでした。正直、「何ゆうてんねん。創業は大変だし、そのあと続けるのが大変なのは分かり切ってるやんか」くらいに思っていました。ただ、これは頭で表面的なことを分かったふりをしているレベル。これが遥かに難しいということが分かるようなるには、まだまだ経験の足らない私でした。  2001年創業期の苦境を脱すると、一生懸命やり遂

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