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行為の中の省察によって、一歩ずつ力を高める

今度、3年ぶりのハーフマラソンを走ります。
コロナ禍でしばらくレースがなかったのでちょっとワクワクしています。

日々のトレーニングでGPSウォッチを使って記録を取っていますが、かなり走力が落ちています。レースがないとまともにトレーニングしないものです。なんとか、レースまでに3年前の状態に戻そうとしています。

目標設定と振返り

気がつくと日々のトレーニングは、PDCAの実践になっています。あらためて重要だと感じたのは、「目標を明確に持つこと」です。

たとえば、マラソンの場合、ゴールした時のタイムが目標になります。
大切なのは、日々のトレーニングでも目標タイムを設定することです。ここが漠然としていると良いトレーニングになりません。

目標があると深い振返りができます。
「設定より速くなった。この調子でトレーニングしよう」とか、
「ずっと同じ目標だな、違う負荷をかけないとダメかな」、とか、
「これまで出来てた目標に程遠い。練習不足だな」…など様々な観点で振返ることができます。

行為の中の省察(reflection in action)

「振返り」というと過去のことを振返るという捉え方が一般的です。
しかし、実際には過去と現在進行形とがあります。

組織学習の研究者であるドナルド・ショーンは、振返りについて「行為にもとづく省察(reflection on action)」「行為の中の省察(reflection in action)」の2つに分類しています。

行為にもとづく省察とは、すでに行ったことに対し、良い面、悪い面に関して振り返りを行うことを指します。それに対し、行為の中の省察は、文字通り、現在進行中で経験していることをその場で振り返っていくことを指します。

私たちは、その場で起こっている状況を認識し、より良い方向になるよう行動しています。その際、自分の引き出しから適応できる知識を取り出したり、組み合わせたりして行動しています。同時に、行動によって状況がどう変わったか、自分自身の関わり方はうまくいっているかを自問自答しています。つまり、行動する際に自分の中にあるものを探すという意味で、内省も同時に起こっているのです。

あと一歩の踏み込みが力になる

これらは、無意識のうちに行われています。これを意識して行うことが大切です。なぜならば、大切な学習の機会だからです。だからこそ、目標設定が意味を持ってくるのです。

目標を設定しても、結果に一喜一憂していては進歩はありません。また、「実行後」の振返りだけでは、実際の力は高まりません。現在進行形でより良くしようというアクションがない限り、状況は変わらないし、自分の力や引き出しは増えません。

未来の成果のために、過去から学び、「いま・ここ」で一歩踏み込むことが大切なのだと思います。


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