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Good to Great ― KC B team

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小宮コンサルタンツのコンサルタントによる経営のお役に立つコラムです
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2020年12月の記事一覧

2020年をnoteと本で振返る

今年は何を読んだかなと、Amazonの注文履歴を見てみました。300冊以上ありました。今年は特に多いかと思ったのですが、去年も同じくらい。noteでアウトプットする機会が増えたので、そういう印象なのかもしれません。 noteは、今年の4月から始めました。こうしたブログ的なもので、「今年読んだ本ベスト5」とか、一度やってみたいと思っていました。…が、読み散らかしているので選ぶの大変。アットランダムに紹介しつつ、今年を振り返ることにしました。 自分も、色んなことを試されている

新型コロナの影響がこの程度で済んでいるのは人類の進歩のおかげ

今年も残り一週間を切りました。2020年は自分の人生はおろか歴史のおいても忘れられることができない一年になることでしょう。 アメリカ、ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、新型コロナウイルスの感染が確認された人は世界全体では7870万人となりました。また亡くなった人は173万に上っています(日本時間の24日午後3時の時点)。これからも感染者数、死者数は増加することは間違いありませんし、経済にも大きな影響が出るでしょう。 しかし、誤解を恐れずに言うと人類が経験したこと

未来のわくわくする会社から雇われていると思ったら勇気が出るかもしれない

経営者のみなさんと話をしていると、当たり前ですけど、みなさん、あれこれ悩んでいます。その悩みは時間軸でいえば、短期・長期の経営課題があります。 短期的なところは、いわゆる「緊急かつ重要」な課題です。今年でいえば、コロナへの対応ですね。長期的なところは「緊急じゃないけど重要」というやつです。この領域にフォーカスするためにやめることを決める、なんていうんですが、緊急に追われてしまう。でも、コロナによって外出が制限された時期にこの領域について考えることができた方も多かったように思

体重減量活動で感じたこと

今年中に実現させたく取り組んだことのひとつに、体重減量がありました。9月に始めて4か月間かけて自分なりに本格的に取り組み、約12キロ減量させることができました。ありがたいことに、時々「ずいぶん痩せた感じですね」と言われることもあります。 個人的な話題で恐縮ですが、参考になる点も多いだろうと(勝手に)思いますので、今日はこのことに関する自分なりの振り返りを取り上げてみたいと思います。(このような減量についての、医学的な見地の正しさや妥当性は保証できませんので、ご了承ください。

ありたい未来に「むきなおる」合宿

今週は、チームの合宿がありました。職場から離れた海の見える会議室に出かけて行いました。こうしたオフサイトミーティングは良いですね。場の効果もあって良い議論ができました。 「ふりかえり」と「むきなおり」合宿は四半期に一度行っています。四半期の活動を振返り、次の四半期をどのように進んでいくかチームで話し合います。これを「ふりかえり」と「むきなおり」と言うそうです。こちらの本にその話が出てきます。 「ふりかえり」はよく聞きますが、「むきなおり」というのがあるんですね。 ふりか

合宿の意義

おとといから昨日まで、所属する事業部の合宿ミーティングで北関東に行きました。自分たちの長期ビジョン、具体的な取り組み、今年の10大ニュースなど、これから先のありたい姿の明確化や今年の振り返りを行う目的でした。 合宿について、私なりに感じている意義をまとめてみます。 1.発想が豊かになる 英語で「Think out of the box=箱の外から考えてみる」という言い回しがあります。あたかも箱の外から中を眺めるイメージで、自分や自分たちの組織を取り巻く環境の諸要素の外から

コミュニケーション施策を考える

先日、ある企業様にてコミュニケーション施策に関するお話を聞きました。コロナ禍への対応をきっかけにテレワークが進み、これまで対面でなされていた会議体も取りやめか頻度を減らしての運用、あるいはオンライン化しているということです。部会も開催頻度が低くなり、先日久しぶりに部会が開催されたそうです。 同部会に出席した役員の方は、参加者である部員の反応から不安を感じたということです。テレワークによって組織の生産性、問題意識、競争力が下がっている気がしていたが、同部会でそのことが顕著に感

質問を起点とした会議が「学びの学び」を促進する

久しぶりにAction Learning セッション(質問会議)に参加しました。 どういうものなのかはこちらをどうぞ。 何気に私も認定Action Learningコーチだったりします。 Action Learning とは…?何をするかというと、職場などの問題について話し合うセッションです。基本的な流れは、問題の定義、ゴールの設定、行動計画の立案となるのですが、ここに加えてセッションの振返りが必ず入ります。話し合った問題そのものだけではなく、話し合い方、質問の在り方、

給与引き上げによる定着率向上

先日、経営者様が集まり情報交換・意見交換するフォーラムに参加しました。同フォーラムでは、有意義なお話をいろいろとお聞きすることができました。その中で、ある社長からは「社員の頑張りがよくなって、定着率が上がった」というお話がありました。 同社長(卸売業等を事業とする会社)に、どういう要因で社員の定着率が上がったのかを尋ねてみました。 同社様の場合、大きくは2つだろうということです。 ひとつは、若手社員をターゲットに給与水準を引き上げたことだそうです。引き上げにあたっては、基

完璧なものを求めるということ(2)

前回の投稿では、ストレングスファインダー(個人やチームの強み・弱みを発見し、能力開発やチームビルディングに活かす診断)の34資質のうち、日本人は強い「最上志向」資質の持ち主であることが多い傾向について取り上げました。そして、最上志向資質の完璧主義、ベストを尽くす、長所を伸ばすのが好き、といった特徴がもたらすであろう組織文化の明暗について考えてみました。 https://note.com/fujimotomasao/n/n855eb5c53688 日本企業における「最上志向」

人生も旅も事業も時には「引く勇気」が必要

来年の4月から留学先日、あるコンサル先企業の後継者とお話をする機会がありました。この後継者は今年(2020年)の3月に大学を卒業し、4月からオセアニア地域に留学する予定でしたがコロナの影響で実現できず、4月から父親が経営する会社で勤務していました。本人の中では今年の4月には実現できなかったものの、次の4月には必ず留学に行くという強い意志を持ち、仕事をする傍ら英語の勉強をしたり、留学先のことを調べたりしていました。 しかし、その後もコロナの感染拡大はおさまらず、最近になって20

負けたくない強みを考えることが、差異化を生む源泉となる

経営計画の策定や事業戦略を練る際に、SWOT分析を行うことがあります。なじみのある方も多いですよね。 自社の内部環境としての  ・Strength(強み) ・Weakness(弱み) 自社を取り巻く外部環境である ・Opportunity(機会) ・Threat(脅威) 以上の4つの頭文字をとったものです。 変化に着目し、変えるべきことに向き合う網羅的に自社の環境分析ができるフレームワークです。ただ、現状把握止まりになってしまいがちな側面もあります。理由としては、現時

完璧なものを求めるということ

先日、中国出身の実業家Aさんのお話を聞く機会がありました。Aさんは取引所も運営するなど、様々な事業や投資を手掛けている方です。 Aさんは次のようなお話をされました。 「日本では完璧なものを出そうとする。何でもきちっとしている。一方で、海外ではいろいろな物事を、実践しながら直していく。商品・サービスを市場に投入してマーケティングしながら、不具合を直していく。日本では、何か問題があるとものすごいクレームや問い合わせが発生するけど、海外では不具合があって当たり前の感覚。」 日本

取り組み課題の絞り込み

12月11日の日経新聞で、「日鉄、50年に排出ゼロ 水素利用や電炉導入」という記事が掲載されました。 同記事の一部を抜粋してみます。 ~~日本製鉄は2050年に温暖化ガスの排出量を実質ゼロにする方針を決めた。20年度中に作成する長期の環境経営計画に盛り込む。二酸化炭素(CO2)の排出を大幅に抑えることのできる水素製鉄法(総合2面きょうのことば)の導入を目指すほか、排出ガスの少ない電炉の活用を広げる。鉄鋼は製造業でCO2排出量が最も多い。最大手の日鉄が実質ゼロとする初の削減時