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【コワーキングフォーラム関西2022inKOBE】コワーキング発祥の地、神戸で考える!コワーキングの本質と事業創出・挑戦者支援~Get connected with!~

開港以来、文化・ビジネスの拠点として多くの企業や個人を惹きつけ発展してきた神戸市。阪神・淡路大震災からの復興を契機に、日本最大の医療産業都市として成長し、近年はライフサイエンスをはじめ、テクノロジーを活用する成長分野を中心にイノベーティブな機運が高まっています。

神戸市はこの機運をさらに盛り上げるべく、全国に先駆けてスタートアップ支援に注力。米国VCと連携したアクセラレーションプログラムや、官民協働のオープンイノベーション・プラットフォーム「Urban Innovation KOBE」の立ち上げ、外部人材の登用などを積極的に行い、行政や民間といった垣根を超え多様なステークホルダーと協働してきました。

そんな多様性と柔軟性をカルチャーとして持つ神戸市で開催された「コワーキングフォーラム関西2022in神戸」。全国各地のコワーキングスペース関係者が集い、語らい、学び合う中でコワーキングの“本質”に迫っていく本イベントは、主催の神戸市、会場提供いただいたANCHOR KOBE、そして関西Beyond The Communityと、株式会社ツナグムPeatix JAPAN一般社団法人日本ワーケーション協会の強力な力添えもあり、笑いあり学びあり出会いありの盛会となりました。

3都市を巡るコワーキングの祭典。神戸のテーマは“Get connected with!”。
地域や得意とする領域の異なる人々がつながった、越境の一日を共に振り返っていきましょう。

<過去の開催の様子はこちらから>
・コワーキングフォーラム関西2022in京都イベントレポート

・コワーキングフォーラム関西2020イベントレポート

※章ごとにテーマを記述しております。どこから読んでもわかる内容になっておりますので、ご興味のあるテーマからご覧ください。

「働き方改革発祥の地」神戸市の取り組みと、プレイヤーを輩出する仕組み

オープニング「これまでの取り組みや今回の趣旨」

コワーキングフォーラム関西2022inKOBEのオープニングを飾ったのは、神戸市新産業課長の武田 卓氏。国に先駆けスタートアップの支援に注力してきた神戸のこれまでの歩みとこれからの展望についてお話しいただきました。

「自治体や大学、事業会社、経済団体、金融機関など、さまざまな領域の構成員からリソースを集結させた全方位的な支援を強みとし、世界に対抗できるエコシステムの形成を目指しております。主なスタートアップ支援事業として、『育成』『実践』『挑戦』『共創』『資金』といった、それぞれのニーズに合わせた支援体制を組んでいます」。

産官学問わず、さまざまなイノベーションやインキュベーション、コワーキングの施設を有する神戸市。武田氏のお話ではそういったハードだけでなく、ソフト面の支援制度が充実していることが示されました。

続いては、会場であるANCHOR KOBEのゼネラルマネージャー篠原 佳也氏からのご挨拶。ANCHOR KOBEの目的や利用者層、展開中のプロジェクトなどをご紹介いただきました。

「ANCHOR KOBEは多様な人たちが集まり、交流によるイノベーションを目指す会員制施設です。『走らせる、わたしの思考』をコンセプトに据え、現状打破を目指す人たちに実践に導くプラットフォームを提供しています。とくに今現在なにもできていないけど、そろそろなにか動き出したい方に対して、カタチになっていない思考を実際に試したり、具現化したりするための仕掛けを用意しています」。

篠原氏の言葉にある通り、ANCHOR KOBEでは実際にさまざまなアイデアがプロジェクトとなって進行中。「神戸電鉄の駅弁をつくりたい」「外国人留学生のシェアハウスをつくりたい」「看護師の駆け込み寺をつくりたい」といった想いを次々と形にしています。

多様なステークホルダーと協力し、新たなビジネスの芽を生み育ぐんできた両氏。コワーキングスペースの「本質」に迫るにあたり、キーワードとなる多様性と協働が示されました。

第一部:コワーキングの本質と起業家・挑戦者が生まれるエコシステム

第一部では、The DECK株式会社の森澤 友和氏がモデレーターを務め、カフーツ/コワーキング協同組合代表理事の伊藤 富雄氏、株式会社078代表取締役/阪急御影078保育園園長の西山 志保里氏、神戸市イノベーション専門官の織田 尭氏の3名を迎えてスタート。

トップバッターを務めたのは、カフーツ/コワーキング協同組合代表理事の伊藤氏。「最初に結論から言っちゃいますけど……」と、冒頭でコワーキングの"定義"がなされました。

「コワーキングは概念であり、必要なときに必要な人につながることのできる共助のコミュニティ」と伊藤氏。「パソコンを持ってきて、イヤホンをして、ドリンクバーをがぶがぶ飲んで誰とも喋らず帰るなんて施設ではない」と話します。設備や環境の整ったハコ以上に、個人間の関わりしろをつくり、つながりを創出するのがコワーキングだと繰り返し強調しました。

続いてのスピーカーは、株式会社078代表取締役/阪急御影078保育園園長の西山氏。自身の運営するplug078の事例をもとに、コワーキングがさまざまな領域と親和性が高く、協働の可能性を秘めていると話します。

『個の力を集結するプラットフォーム』を目指し、飲食やセミナー・カルチャースクール、宿泊施設、保育等、多様なジャンルのプレイヤーと協働してきたplug078。中でも保育・教育領域では、自社事業として取り組むことで高いシナジー効果が生まれているそうです。

また神戸市との協働について、「民業圧迫にならない形で手を取り合って進んでいけると嬉しいです」とのメッセージも。民間と行政、それぞれの立場で何がどこまでできるのか。この議題を受けて、スピーカーが神戸市へと移ります。

最後のスピーカーを務めたのは、神戸市イノベーション専門官の織田氏。会場を和ませるワークショップを挟み、西山氏のメッセージへアンサーを送る形で、神戸市の役割と取り組みを以下のように話しました。

「西山さんのお話しにもありました通り、これまで神戸市は『株式会社神戸市』と呼ばれるほど、行政主導でものごとを進めるケースが多くありました。しかし、今では民間だけでなく、多様なプレイヤーが活躍できる土壌づくりのために支援制度を整え、バックアップしています」。

ニュートラルにプレイヤー間や組織間をつなげられる強みと、その役割を持つ行政。課題としては、現状コミュニティやプレイヤーが可視化されておらず、それぞれにアクセスしにくくなっていることを指摘。ここを可視化することで、多様なプレイヤーやコミュニティがつながり合えるようにしていきたいと語りました。

発表の後はパネルディスカッション。行政、教育機関、民間企業など、それぞれの役割や領域はどのようなものか?というテーマでは、「どこまでやるかの線引きをすることなく、しゃしゃり出てくる越境人材がいると面白い」と伊藤氏。西山氏も元々いた大蔵省から民間へと越境し活躍した人物である渋沢栄一のキャリアを引き合いに出し、越境の重要性について強く訴えました。

起業家や挑戦者が生まれるエコシステムに今かけているもの、足りないものは何か?とのテーマでは、先述と同様「お互いがお互いのことを知らず、半径数十メートルの世界しか見えていない」ことを織田氏が指摘。「プレイヤーについても、プロジェクトについても、お互いがお互いを知る、可視化するような取り組みを行政として進めていきたい」と展望を話して締めくくりました。

第二部:運営者、利用者、関連サービス提供者。それぞれの立場からみるコワーキングスペース

クロストーク①挑戦者が生まれる越境エコシステムを作るコワーキングのあり方

第二部では、コワーキングに関わる運営者、利用者、関連サービス提供者など、それぞれ異なる立場からコワーキングの本質に迫ります。

クロストーク①のテーマは「挑戦者が生まれる越境エコシステムを作るコワーキングのあり方」Peatix Japan株式会社の畑 洋一郎氏がモデレーターを務め、京都信用金庫/QUESTIONのコミュニティマネージャー荒尾 元彦氏、The DECK株式会社のコミュニティコーディネーター向井 布弥氏、株式会社ROUGHLABO社長 /  関西学院大学国際学部グローバルイシューB非常勤講師の山本 宝氏の3名を迎え、各々の取り組みをご紹介いただきました。

トップバッターは、「コミュニティ・バンク」をミッションとする京都信用金庫「QUESTION」のコミュニティマネージャー荒尾氏。

「QUESTIONは、一人では解決できない悩みやお困りごとに対し、さまざまな分野のさまざまな専門性を持った方々が集まり、みんなで答えを探しに行く場所」と役割を説明。多様なプレイヤーを惹きつける壮大なハードはもちろん、信用金庫としてつくりあげてきた多種多様なステークホルダーとの信頼関係から生まれる協働といったソフト面も充実。経営資源である人・金・情報が集まる心強いハブスペースとして、地域で重要な役割を担っていることを伺い知ることができました。

続いてのスピーカーはThe DECK株式会社のコミュニティコーディネーター向井氏。

「The DECKは『Make It Happen』の理念のもと、利用者の想いをかたちにするものづくりコワーキングスペース。施設内にはさまざまな工具や製造設備が整ったものづくりFabスペースがあり、オリジナルのプロダクトをつくることができます」と説明。また、事業計画作成から集客までを伴奏支援する女性のための伴走支援サービスや、国際的なネットワークを活かし、言語の壁を超えた事業化のサポートなども。冗談を交えつつ「究極のおせっかいが良い」と嬉しいコメントをいただくこともあるそうです。

クロストーク①のトリを務めたのは株式会社ROUGHLABO社長 /  関西学院大学国際学部グローバルイシューB非常勤講師の山本 宝氏。

「神戸市では、若者から『街に新しいものが少ない』『平日は閑散としていて寂しい』との声が聞かれ、若年人口の減少が危ぶまれてきました」。冒頭で神戸市の持つ課題について言及した山本 宝氏。北野メディウム邸では、街の魅力を発信して地域全体の盛り上がりにつなげようと活動しているそうです。「訪れた多くの人たちがInstagramをはじめとするSNSで北野メディウム邸を発信してくれており、利用者が次の利用者を呼び込むという流れが生まれています」。

京都、大阪、神戸と、異なるエリア、異なる施設の取り組みが紹介され、その後セッションへ。「起業家の支援をどのように行なっているか?」との問いに対し、3者から語られたのは、ソフト面で力を入れていること。特に他業種他領域との連携を積極的に行なっている事例が多く紹介されました。

特化する領域を持ちつつも、利用者の要望に合わせて柔軟に外部と連携する「越境」の取り組み。オープニングや第一部で示された通り、多種多様な領域に開かれ、つながることのできるコワーキングの可能性を感じられたクロストークでした。

クロストーク②地域の起業支援エコシステムから生まれた起業家が語るコワーキングのあり方

クロストーク②のテーマは「地域の起業支援エコシステムから生まれた起業家が語るコワーキングのあり方」。モデレーターを務めるのはSetouchi-i-Baseのコーディネーター池嶋 亮氏。スピーカーに株式会社funky jump代表取締役の青木 雄太氏、RETURN TO NATURE運営/at FOREST株式会社代表取締役の小池 友紀氏株式会社ギオンメディア代表取締役の横峯 誠悟氏の3名を迎え、起業家の目線からコワーキングスペースのあり方について厳しい意見を含めお話しいただきました。

「ホスピタリティに溢れ、利用者に寄り添ったサービスを提供してくれる」と、東北最大級のシェアオフィス・コワーキングスペース「enspace」を利用するのは株式会社funky jump代表取締役の青木氏。自社が提供するコミュニケーションDXツール、「TAISY」の開発のために、多くのコワーキングスペースを視察してきた結果、「コミュニティの重要性を理解しつつも、コミュニティを育てていく仕組みがなく、うまくいっていないスペースがある」ことに気づきます。「運営者がお客さんに対して丁寧にコミュニケーションをとりながら、気持ちのいい関係を積み上げていけたらより良くなるのでは」と、各地のコワーキングの成長に期待を寄せます。

「多くのスタッフが選択肢を与えてくれる。こちらのニーズの理解と幅広い提案があるのが嬉しい」と、起業プラザひょうごを利用しているRETURN TO NATURE運営/at FOREST株式会社代表取締役の小池氏。長くコワーキングスペースを利用してきた経験から、「15年前は郵便を受け取れたり、法人登記ができたりするシェアオフィスが主流だった。今では情報や人が集まり、いろんな提案を出してきてくれる」と、その変化を嬉しそうに話します。「起業したら人と出会いたいし、機会を求める。そんなときに図書館チックなところよりは、幅広い引き出しからいろんな機会を提案してくれる場所が欲しい。また、似たようなところが増えてきているので、もうちょっと特化したコワーキングが生まれても楽しいかもしれません」。

最後のスピーカーを務めたのは株式会社ギオンメディア代表取締役の横峯氏。海外でのコワーキングスペース利用経験がある同氏は、日本のコワーキングについてこう話します。「スペインのバルセロナにいた当時、全く伝手が無い状態で訪れたコワーキングスペースで多くの仕事の機会を得ました。でも、日本に帰ってくると交流している場所がほとんど無い。『みんな作業していて誰もしゃべらへんやん』という失望感があった」。海外での経験から、コワーキングに行けば何か得るものがあると期待感を持っていた横峯氏。「地元のクリエイターと出会えるようなプラットフォームの役割を持つコワーキングがあれば嬉しいです」と、日本のコワーキングに期待を語って締めくくりました。

それぞれのお話しで共通していたのは、コワーキングのソフト面での課題。近年多くのコワーキングスペースが乱立していますが、内装や設備といったハードだけ整えて、コミュニケーション設計やコミュニティ運営などのソフト面が蔑ろになっているのではないか?とのメッセージでした。交流が盛んに行われ、領域を超えたコミュニケーションが生まれていた当日の会場のようなカルチャーはまだまだ発展途上。コワーキングのカルチャーをつくるソフト面の充実は、これからより求められるかもしれません。

クロストーク③ITを活用して越境を生み出すコワーキングのこれからのあり方

第二部最後を飾るクロストーク③のテーマは、「ITを活用して越境を生み出すコワーキングのこれからのあり方」。モデレーターを務めるのは、クロストーク②でスピーカーを務めた株式会社funky jump 代表取締役の青木 雄太氏。スピーカーは株式会社AnyWhere代表取締役の斉藤 晴久氏、株式会社fixU代表取締役 CEOの山岡 源氏株式会社アドリブワークス代表取締役CEOの山岡 健人氏の3名を迎え、越境を生み出すITとコワーキングスペースあり方についてお話しいただきました。

最初のスピーカーは、全国に点在する700ヶ所以上の魅力的なワークプレイスやユーザー、イベントなどのコトをマッチングするサービスを提供している株式会社AnyWhere代表取締役の斉藤氏。「私たちの仕事は場所の紹介だけではなく、場所にどういう人がいて、どう使っているのかという定性的な情報を可視化しレコメンドすること」と話します。「点在しているコワーキングスペースを線で繋ぎ、面にしていきたい。つながりを可視化することで、人を通して場につながるようなきっかけをつくっていきます」。

続いてのスピーカーは、ITを活用して店舗の複雑な業務をワンツール化し、オペレーションを簡略化するサービスを提供している株式会社fixU代表取締役CEOの山岡氏。冒頭「私たちは店舗の省人化・無人化だけを目的にしているのではなく、ITで解決できる課題をITに任せ、人が担う役割に最大限注力できるようサポートしたい」と、IT活用の目的を明確にしました。「これまでは固定費の削減など、ダウンサイジングでのサポートがメインだった。今は売上を上げたり、集客数を伸ばすといったアップサイズのサポートにも注力しています」。

最後のスピーカーは、誰もが気軽にアイデアを投稿し、仲間を集め、育てるためのコミュニティ「triven(トリブン)」を運営する株式会社アドリブワークス代表取締役CEOの山岡氏。働き方を自由にする選択肢として「起業」を提案し、多くの起業家予備軍に伴走し続けてきた中で、「まだまだ支援が足りていない」ことを実感します。「コワーキングと同様、地域ごとにスタートアップの支援の形は異なる。地域の特色にあったアプローチや育て方を模索していきたいです」。

山岡氏がそう締め括った後、モデレーターの青木氏はコミュニティマネージャーの職位向上について言及。「ソフト面を強化するためにはコミュニティマネージャーの給与アップが欠かせない。そのためにコワーキングの売り上げを上げる必要がある」と話します。ITを活用することでコストを下げ、あるいは売り上げを上げることで、コワーキングのソフト面への投資が強化されれば、冒頭から語られてきた本質に近いコワーキングが増えてくるかもしれない。そんな未来を見せてくれたクロストークでした。

第三部:コワーキングを体験しよう!参画型のアイデア具現化ワークショップ

越境メンバーでアイデアを具現化するコワーキング体験ワーク

第三部は来場者参加型のコワーキング体験ワーク。第一部から第二部まで語られてきた、コワーキングの本質であるソフト面を実際に体験するワークショップが行われました。

ファシリテーターを務めるのは、第二部のモデレーターであるSetouchi-i-Baseのコーディネーター池嶋 亮氏と、不動産会社総務課長で任意団体ライノ代表、崔禎秀氏。

クロージングの箇所でも紹介しますが、アンケートにて参加者満足度が一番高かったパートでもあります。

ビジネスアイデアを持つチャレンジャーがピッチを実施。そのアイデアや想いに惹かれた参加者が集まり、チームを組んでアイデアを拡散・収束させ、ブラッシュアップしていく。まさに多様性と越境、そしてコラボレーションがぎゅっと詰まったワークショップです。

soyogiの後田 将人氏。「日常に”そよ風”のような『心地よさ』と『リフレッシュ』を届けるクラフトジンジャエールをつくる」。
株式会社IKETELの松本 栄祐氏。「日本全国(+海外)の地域内外の連携・共創をつくって、あらゆる地域課題/社会問題を解決したい 」。
白文化の中島 俊貴氏。「『文化を白紙に戻す』をコンセプトに企業のアセットを用いながら日本全体をリセットしていく」。
株式会社研心音(レジリエンスジム)の中村 大輔氏。「本格的な心理学を日常に身近なレベルで取り入れられるサービスをつくりたい」
コトコインの伊藤 鴻志郎氏。「子どもの体験イベントをコインで繋げる」。
co-yori(こより)の松本 良子氏。「コワーキングスペース内の状態を視覚化するツールを作りたい」。
有限会社Lusie(ROKKONOMAD)の武頼庵 S.寧尊氏。「ポスト資本主義社会における働く暮らし像について多くの人と語り合いたい」。
神戸クアハウスの松本 隼人氏。「創業30年以上の老舗温浴施設でコミュニティ型コワーキングスペースを開設するにあたり、アイデアが欲しい」。

チャレンジャーは総勢8名。それぞれが思い描いているアイデアを発表し、仲間を集め、対話を重ねて課題を解決へと導きます。ブラッシュアップされたアイデアは審査員が審査し、本イベントのスポンサーから豪華な商品が送られます。

グループワークで印象的だったのが参加者の「聴く姿勢」。まるで心理学の教科書に出てきそうなお手本通りの聴き方で、傾聴と共感のあたたかい空気が各グループに満ちていました。チャレンジャーの方々もメモをとりながらチームメンバーの声に耳を傾け、アイデアがどんどん成長している様子が窺い知れました。

ブラッシュアップしたアイデアの発表後、いよいよ審査へ。スポンサーのThe DECK様とPeatix Japan株式会社様より、白文化の中島 俊貴氏にベストアイデア賞が贈られました。

ベストコワーキング賞はスポンサーのGRANDSLAM様とFLEXY 伊丹様より、co-yori(こより)の松本 良子氏に贈られました。

ベストスタートアップ賞はスポンサーの株式会社アドリブワークス(triven)様とbillage OSAKA様より、コトコインの伊藤 鴻志郎氏に贈られました。

KOBE賞はスポンサーbillage KOBE様より、soyogiの後田 将人氏へ贈られました。

「良い交流イベントは、休憩時間の盛り上がりが違う」とよく言われます。プログラムで問いや興味関心が生まれ、周りの参加者と共有することができていれば、休憩時間に自然と交流が生まれます。第三部の真価はまさにここにありました。

地域や会社、専門性を越境し、積極的に交流している多種多様な参加者。その様子から、本イベントのグランドテーマである"Get connected with!"が体現されていることがわかりました。

クロージング

働き方の未来につながる、パワーあふれるカルチャーを

第三部の盛り上がりが冷めやらないままクロージングへ。関西Beyond the Community代表の森澤氏より締めの挨拶が行われました。

参加者の満足度は高く、アンケートでは「関係者が前向きで、パワーを感じました」「思いがけない出会いがあったのでとても有意義な会でした」といった声が聞かれ、「クロストークの3セッションと体験ワークのバランスがよく、全員が『交流』を意識できたのが何よりも素晴らしかった」との言葉も。全プログラム中では第三部の満足度が突出して高く、第一部、第二部で提供されたテーマと、スタッフによる場づくりが参加者の交流を後押ししたことがわかります。

3都を巡るコワーキングスペースの祭典。"Get connected with!"をテーマに据えて開催された神戸市でのイベントはこれにて終了。越境を体験し、多様な価値観と出会った皆様の前途に広がる世界が素敵なものであることを願いつつ、ここでレポートの筆を置こうと思います。

ご参加いただいた皆様、本当にありがとございました。

次回開催は12/9(金)。舞台は西日本一の経済圏を誇る大阪

次回は舞台を移し、西日本一の大阪へ。募集人数も500人を目指すなど、規模も出会いも桁違いになること間違いありません。今回参加された方も、惜しくも機会を逃してしまった方も、是非ふるってご参加ください。

・イベント詳細

・参加フォーム


文・写真:Ropeth/ロペス 中野 広夢


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