見出し画像

映画と『ぴあ』

昭和50年代、映画好きには
『ぴあ』はなくてはならない存在
でした。


東京には数えきれないほどの
映画館があり、どこでロードショーを観るか、
どこの名画座に行くか
それを決めるために
情報誌『ぴあ』は必須アイテムでした。


映画だけではありません。
演劇、コンサート、寄席、美術館、スポーツイベント等々。

学生の自主制作映画や学園祭の情報なども申し込めば掲載してくれる。

エンターテイメント全般の情報が網羅されている雑誌でした。

劇場によっては、ぴあを提示すると
割引してくれるという特典もあり、
映画館には必ず携帯したものです。

イラストレーター及川正通さんが描く表紙には毎号旬な人物が登場し、色鮮やかでビビッドな印象でした。

移動時間の暇つぶしに
いつも読んでいたのは
欄外投稿コーナー
はみだしYOUとPIA

つぶやきやクスッと笑えるネタ満載で
当時を知る人は
元祖ツイッターと呼んでいるようです。

いつの間にか廃刊になっていたぴあ


アイツのお蔭で
また紙媒体が消えていった。。。

まぁ、そうは言うものの

今となっては
インターネットの恩恵に
大いに与っているので
アイツ呼ばわりするのは
やめておきましょう。

昭和の名画座で
老婆が繰り返し観ていた
二本立て。

それは

 ローマの休日

 スティング

あっちの劇場でも
こっちの劇場でも
なぜかこの組み合わせが多かった。

その他にも
いろいろあったのかも。
でも、気づかなかっただけなのかも。

オードリー・ヘップバーン
永遠の偶像。
『ローマの休日』で
文字通りロマンな気分に浸り、

最愛のポール・ニューマン様の
『スティング』でスカッとして。。。

自分史上、最高の二本立てでした。

そして老婆が選ぶ
史上最強にして最悪の二本立ては


吉祥寺の名画座で観た
スタンリー・キューブリック特集

 時計じかけのオレンジ

 シャイニング


心身共にへろへろに疲弊し
劇場を出るときには這々の体状態。

なのに脳は充血

なんだかわからないけど
すごいもの見たーーーーー!

これが率直な感想。


映画ファンの小脇に
『ぴあ』のある風景

昭和の名シーンのひとつです。

この記事が参加している募集