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八村 塁(ルイ)vs 渡辺 雄太(なべちゃん)

最近のなべちゃん(3回ほどしかお会いしてないが、勝手に呼ばしてもらいます)の活躍が素晴らしい。そろそろ本契約を手に入れてもよいのではないだろうか。ネッツの上層部はきっと力を測っている時なんだろうね。一過性のものなのか持続性が期待出来るのかを。

八村塁 vs 渡辺雄太とあえて「vs」にしたのには理由がある。最近のルイは成長はしているのだろうけど色々な意味で横ばいで、なんならキャリアが微妙に右肩下がりになっているのではないかと感じる。ちょっと心配だ。

で、なべちゃんはグリズリーズでGリーグを行き来し、ラプターズでほぼ一年通してチームに食らいついて、ネッツではローテーション入り。しかもチームやデュラントからの信頼度も日に日に増している。押せ押せだね。

スタートはドラフト1巡目の9位とドラフト外で2 WAY契約、NBAでは大きな違いからスタートした2人。うさぎとかめではないが、どうして今同じ境遇で戦っているのだろうか?まぁ、同じと言うには年俸の違いはあるけどね。

この間ホーバスさんと河村選手のやり取りを何かの動画で見た。ホーバスさんは彼に対して「クールなプレイヤーはいらない、ハングリーなプレーヤーになれ」とね。私が偉そうに何を言ってんだと言われそうだが、肝はここなんじゃないかなぁと思う。

一番大きく違いが出たなぁと感じたのは、相手選手がダンクを決めにきた時の対応だ。

一昨年にワシントン・ウィザーズはレギュラーシーズンを戦い、なんとかプレーインで勝ち上がり一回戦でフィラデルフィア・76ersと激突。チーム力の差でウィザーズは1勝4敗で敗退した。

私は全ての試合を現地で観戦していた。あれはホームで76ersを迎えた第3戦、57-67でリードを許している中、エンビードの渾身のダンクをルイはブロックにいかずクルッと背を向けた。その時のダンクは試合を決めるに相応しいダンクだった。

ただ、その怠慢プレーに対してラスは怒り心頭で、しれっとしているルイに怒鳴り散らしていた。そりゃぁそうだろうなと家族席で観戦しながら思ったね。私もスポーツをやっていたが、ありゃ〜ダサい自分が映像に映るのが嫌で逃げたプレーだ。

まぁ、ポスターダンクって、NBAあるあるだけど映像に残るようなダンクにはブロックを飛ばないというなんとも言えない空気がある。もちろん怪我を回避という言い分もあるかもしれない。

ラスはブチギレだったが、ルイにしてみれば後々映像に残るくらいなら飛ばないというのが本心だろう。きっとセーフって思ったかもね。

ただ、こういった状況下で真逆のプレーをする選手もいる。しかも同じ日本人で。

2020年度のドラフト1位、アンソニーエドワーズのルーキーイアーで一番とも言えるスーパーダンクを止めに入ったのが当時ラプターズに所属していたなべちゃんだ。ダンク後のエドワーズの顔が憎たらしかったのを覚えている人も多いのではないだろうか。あのニヤついた顔をね。。。

案の定スーパープレーとして各メディア大々的に映像を流した。ダンクを決められコートに倒れ込むなべちゃんも映像に流れまくった。アンクルブレイクと同様にNBA選手が嫌がる映像だね。

で、その後のインタビューでなべちゃんは前を向いてこう言い放った「ダンクを止められる可能性が少しでもあるのなら躊躇わずに飛ぶ」と。間違いなくこのセリフが彼の真骨頂だ。

クールに見せたいし、スマートにプレーしたいルイとがむしゃらで、ハングリー精神が強みのなべちゃん。日本人が好むのは後者のなべちゃんタイプよね。

タイプが違うと言えばそれまでだが、なべちゃんの持つこの精神がネッツでロスターを勝ち取り、ルイに追いついてきたのだと思う。もしルイがこの感情というか考え方を持っていればきっと今頃スターターで納得のいく複数年契約を提示されていたかもしれない。

結果はこれから二人がどうなっていくかが教えてくれるが、このポスターダンクに対する対応が二人の明暗を分けているような気がしてならない。

Rui &Yutaもいいが、良い意味でRui vs Yutaでいてほしいと思う。

写真:2021/5、Play-In, Boston vs Wizards at TD Garden, Boston, MA 

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