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大山山麓で食べた「大丈夫ラーメン」は穏和な味がした

鳥取県西伯郡大山町のおよそ店とは言い難いところで、それは食べられる。とても美味だった。

その名は……

大丈夫ラーメン

……という。

ちなみに断っておくが、自分が食べに行った2015年当時は予約せずに行ったところ、快く迎え入れていただいて、普通に食べられた。
その後かこの時の直前かどうかは忘れたが、ローカルのテレビ番組で取り上げられたりして、名前が売れたことも影響しているのか、私が訪れて以降、現在は予約制になっていてバリエーションも限定されているようだ。
よって、この時食べたラーメンとは内容が異なっているかもしれない。その点はご容赦いただきたい。

また、本記事中の写真は、特記がない限りは、サッカーの試合も含めて、全て2015年中に撮影したものばかりだということをご理解願いたい。

大丈夫ラーメンとの出会い

さて、そんな大丈夫ラーメンを何故知ったのか。

あれは、2015年9月に鳥取県フットボールセンター大山に,、鳥取県社会人サッカーリーグ1部のキルシェン(緑)vsSC鳥取ドリームス(白)の試合を観に行った時のこと。

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試合についてはこちらで触れている。ぜひご参考に。

写真を見てもらうとわかるように、多くの時間がとんでもねえの中での試合だったが、それは今回の主題ではないのでここではひとまず置いておく。

その試合のあった鳥取県フットボールセンター大山は、元々は山香荘という施設だったのだが、クローズされたあとの整備や利用方法を検討する中で、totoの助成を受けたらしく、サッカーの施設になった。

さて、その試合のあとにスタジアムの近所を適当にうろついている時のことだった。

その道すがらに「大丈夫ラーメン」と大書された手製の看板が存在していた。

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何度もこの場所に足を運んでいながら、この時点まで意識して目にしたことがなかったこの看板の文字に驚いた。

大丈夫と言うが、いったい何がどう「大丈夫」なのだ?

疑問が募った。

見ると看板にはこうも書かれている。

化学調味料無し
無添加のラーメン

それらを以て大丈夫らしい。

その時この看板を目にして以来、これは一度は訪れなければ、と思い定めるようになった。

大丈夫ラーメンとは?

大丈夫ラーメン」は平澤牧場という牧場が経営の一環でやっている。

名前のわからないマスコットキャラクターからもわかるように、羊を飼う牧場だったらしい。しかし、残念ながら2019年3月を以て、羊の飼育は終了しているようだ。

さて、ラーメンを食べられるところなのだが、看板にもあるように営業は限定的でしかない。土日祭日のみでAM11時からPM14時まで。その間にしか食べられない。
しかも、冬期は営業していない。そりゃそうだろう。山の中だし。雪でも降った日にゃ現地に行くことさえ難しい。しかも、公共交通機関などない土地だ。

自家用車でしか行けない場所、と思った方が良いと思う。

いざ、店に行く

そんなところに2015年10月のある日、同じく鳥取県社会人リーグ1部の試合である元気SC(当時の名称。現在はYonago Genki SC。スカイブルー)vsSC鳥取ドリームス(白)の試合を観に行った。

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試合はこちらに書いている。

この試合は、SC鳥取ドリームスが2015年シーズンの優勝を決めた大一番で、その意味からも印象に残る試合だったのだが、それはそれで置いておく。

この試合が11時開始だったので、終わるとちょうどイイ感じに飯時だ。

これは好機と思い、この試合のあと、定めて平澤牧場に足を運んだ。

例の看板を見つけた近辺をウロウロしていればそのうち見つかるだろう、という何ともアバウトきわまりない探し方をしたところ、その店はあった。

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ここか?

見ると……

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見る限り普通の家だぞ、これ。大丈夫か?

よくわからんが、もう14時も近いし、グズグズしていたら食い損ねてしまうので、意を決してこの普通のお宅風のところに入ってみた。
ご主人か奥さんか忘れたが、いいですよと快く出迎えてくださった。

で、店のスペースに案内された。

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店舗スペースはログハウス風で洒落た感じの作りになっていたりする。

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こういうストーブが置いてあったりもする。今時なかなか見ないタイプだ。店に行った時期が10月上旬ではあったが、その頃から既に稼働していた。

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こちらは2015年10月当時のメニュー。

現在、ここのサイトに載っているメニューは、大丈夫ラーメンチャーハンに、ライス
唐揚げ、スッポンラーメン、チャンポン、焼きソバ二種がメニューにない。

スッポンラーメンなんて二千円と飛び抜けて高価なので、たぶんそれほど注文がなかったのかもしれない。これはこれで食べてみたかったが。

大丈夫ラーメンを食べる!

さて、大丈夫ラーメンを頼んだ。

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化学調味料を使っていないと謳っている。
サイトの表記に拠れば、豚骨を12時間煮込むのだそうだ。これに秘伝のダシを加えるという。
詳しくは、以下の動画を見ていただきたい。但し、これはあくまでも、この動画時点の作り方だ。
写真にはラーメンの具としてバカでかい豆腐が乗ってるが、それはこの動画のラーメンには入っていない。

化学調味料は未使用だと、この動画からもわかる。そして何しろ、手間暇がかかりまくっている。この手間暇が後述する優しい味の源泉になっているようだ。

これにプラスして、「こちらの牧場で作られた羊肉を入れている」とあるようだが、2019年3月に生産を止めた今でも、羊肉を入れているのだろうか。それはちょっとわからない。

頼んで、実際に来た時にスープを軽く飲んでみて思ったのは、こちらが知っているラーメンに比べると、優しい感じの味がするもちろん旨い
それが即ち化学調味料無添加ということなのだろう。

街角のラーメン屋でラーメンを食べたことは何度となくあるが、それらの多くはメリハリのついた味になっている場合が多い。
素材だったり、製法はさておいて各種調味料を混合したことの成果とも言えるが、ここのラーメンのように煮込む~灰汁を取るという作業で、根気よく作った結果、穏やかで優しい味になっていると言えるのかも。

クセになるとかではないが、妙に懐かしくなるようなラーメンとは言えるだろう。
そして言えるであろうことは、この味をインスタントで出すのは恐らく不可能だということ。
近い味は出せるかもしれないが、このスープを一口飲んだ時に感じた穏和な味わいを真似るのは、難しいかもしれない。

写真にはチャーハンがついているのだが、これはその時一緒に頼んだのではなく、ついてきたもののようだ。
このチャーハンは、パラッとしたものでなく、しっとり系のものだったが、普通に美味しいと思った。

もちろん、メニューにもあるようにチャーハンを単独で頼むことも可能だ。

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最初にも書いた通り、2015年10月時点で自分がここにお邪魔した時は、予約して来てほしいなどとは言われなかったが、現在はサイトにもあるように二日前までに予約が必要のようだ。

この食べログの口コミにもあるようにどうもこちらのご主人、米子で店をやっていたことがあるよう。で、こういう無添加のラーメンを作りたいという夢を、ここで叶えているようだ。
平澤牧場はそんなご主人のためにスペースを提供している、という感じなのかもしれない。

また行ってみたいけど……

自分が食べに行った時は「テレビが取材に来てねえ」みたいな話をされていた。

その一方で、自分が「出雲から来た」と言うとビックリされた。まだ2015年9月頃は知る人ぞ知る的な店だったのかもしれない。だからその後のことは実を言うと全く知らない。
とりあえず、今はこちらもメディアで紹介されたり、食べログに掲載されたりしている。
牧場そのものにもFacebookページがあったりするほどだから。

自分もこんな身体の状態でなければ、5年以上ぶりに再訪してみたいと思うのだが。

いずれにしろ、あの穏和なスープの味は忘れようにも忘れられない

とりあえず、自分はいろいろとガタガタな身体になってしまったけれども、平澤牧場に大丈夫ラーメンを再び食いに行ける程度には大丈夫でありたい。そんな日が再訪すればいいなと思っている。

基本的に他人様にどうこう、と偉そうに提示するような文章ではなく、「こいつ、馬鹿でぇ」と軽くお読みいただけるような文章を書き発表することを目指しております。それでもよろしければお願い致します。