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切り分けると、解りやすいかも知れない

「中国語を学んでいるんです」
という話をしたら、中国人が嫌いだ、と知人が言いました。
「どうしてですか?」
聞いてみると、うるさいから、とおっしゃる。
道を歩いている中国人同士の会話はだいたいうるさい。
それが嫌なのだそうです。 
そして「中国語の勉強なんか辞めてしまえ!」などと、乱暴なことをおっしゃる。

会話していて、いくつか疑問が浮かびました。
日本人同士の大声での会話は?
中国以外の他国人同士の大声での会話は?
逆に大人しい中国人は?

その人が中国を嫌いな理由は、以下の通りです。
ティックトックやズームなどで、個人情報を抜き取られていること。
各国の境界を越えて領土を拡げようとしていること。
ドラえもんやディズニーをパクり、ちっとも恥ずかしがらない精神性。
香港に対しての態度も良くない。
一時期の冷凍食品問題のようなモラルの無さ。
中華思想という「中国が一番エライ」という自分勝手な考え方。
淀みなく出てくる罵詈雑言に、中国のことが大嫌いなのが、とても良くわかりました。

そこでまた疑問が出てきました。
それって大多数の中国人がやっていることなのだろうか?
つまり、道を歩いている中国人が、アプリで個人情報を抜きとったり、ディズニーをパクったり、自分たちの民族が一番エライと考えたりしているのだろうか?
少なくともわたしが教わっている中国語の先生は、そのようなことは一切ないように見えます。

そこで切り分けて考えると、うるさい会話をする人、アプリで情報を抜き取る行為、領土を広げる野望、自分たちがエライという思想などが嫌いなようです。
中国人に対してそうだと考えているだけで、実は中国人が嫌い、というのは自身の勘違いと言えそうです。
 
中国の人口は14億人。
それを全て包括して評価するのは無理がありますよね。
わたしも知人も、もしかしたらこれを読んでいるあなたも、みんな日本人。
しかしそれぞれ主義主張は違います、きっと。

確かなものなど何一つない。

知らんけど。


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