Kazuyoshi Hara

島根県出雲市でITエンジニアをしながら小説を書き続けています。何気ない日常を揺るがす出…

Kazuyoshi Hara

島根県出雲市でITエンジニアをしながら小説を書き続けています。何気ない日常を揺るがす出来事と対峙する人を描く短編小説が得意。東京、広島、神戸、京都と学生時代・仕事で転々としていました。たまに好きなもの(中森明菜がほとんど)への思いを発露することもあります。

マガジン

  • 俺に中森明菜を語らせろ

    全盛期から現在に至るまで、絶えず変わらず僕の「推し」であるスター「中森明菜」の楽曲を、あれもこれも全て受け入れ昇華させて語り尽くす。

  • 小説 祭りのあと~宇部金座商店街の毎日~

    山口県宇部市旧市街地に存在する架空の商店街「金座商店街」。 ここで暮らす若い商店主兼発明家の下村恭介は、或る日出会った老人から鈍い光を放つ黒い石を渡される。 その日から、商店街の人々、街の住人、通り過ぎていく人々との間で起こる出来事に思いもよらず巻き込まれ、その人たちの未来を変えていく存在になっていく。 大事に推敲し温めてきた長編、はじまります。だいたい一週間おきに更新。

  • 小説 23時14分大宮発桜木町行

    各駅停車が好き。一人も置いてきぼりにせず乗せていくから…… 乗り合わせた見知らぬ誰かの人生が、音を立ててゆっくり動き出す。 そんな風景を描いた短編小説を、JR京浜東北線のとある駅をテーマに描いた9本です。

  • 旅小説 島根から

    その街。そこに佇む人。また離れた人。 そのそれぞれに秘めた想いがある。 遠く離れた場所から、まるでそこに住んでいるかのような気分に浸ってみませんか?

最近の記事

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[小説 祭りのあと(14)]一月のこと~フラミンゴのじいさん(その2)~

 生憎の雨模様。駐車場の軽自動車の中で、僕はかおるが到着するのを待っていた。  日曜日はアルバイトも用事も何もないと言っていたが、さすがに朝の七時は早かったか。  八木青果店の角から水色の傘が見えてきた。何とも言えない格好で、かおるが現れた。  「何ですかその出で立ちは」  「え?この寒さにこの雨が凌げれば、何でもいいかなと思って」  「別にデートじゃないしええんじゃけど。色気も何もないねぇ、相変わらず」  喫茶店での質素ながらも清楚な姿とは大違いだ。  いくら貧乏学生とは言

    • 中森明菜「原始、女は太陽だった」

      「原始、女は太陽だった」 作詞: 及川眠子 作曲: MASAKI 編曲: 岩崎文紀 1995年6月21日発売のシングル曲。 同時期のヒット曲は、 岡本真夜「TOMORROW」、シャ乱Q「ズルい女」、 スピッツ「ロビンソン」「涙がキラリ☆」、 酒井法子「碧いうさぎ」、B'z「ねがい」「love me,I love you」等々。 上記のようなロングヒットが並ぶ中、 瞬間最大風速のみ強く、2週目以降は一気にランクを下げる、 いわゆる現在のヒットチャート上の多くの曲のようなもの

      • [小説 祭りのあと(13)]一月のこと~フラミンゴのじいさん(その1)~

         ピコピコ。ピコピコ。ガー。ガー。  「何ですか、それ?」  「えっ、見て分からん?ロボット」  「いや、それは分かりますけど…」  コーヒーカップの横で音を立ててロボットくんはゆっくりと歩いていた。  クリスマス直後にユウジからラジカセを返してもらった後に、僕はただの思い付きだけでガラクタを寄せ集めてロボットを組み立てた。  右目に黒い石を付けた、身長十五センチの小さなヤツだ。  料理上手な母のお節料理は美味しいのだが、六日間も経つとさすがに飽きる。  僕は中津瀬神社

        • 中森明菜「TANGO NOIR」

          「TANGO NOIR」 作詞:冬杜花代子 作曲:都志見隆 編曲:中村哲 1987年2月4日発売の17枚目のシングル曲。 日本歌謡大賞や記念すべき第1回日本ゴールドディスク大賞「The Artist of the Year」、 また「DESIRE-情熱-」で日本レコード大賞を受賞するなど、文句なく名実ともに圧倒的な存在感を示した1986年を経ての、年明け最初の作品。 同時期のヒット曲は、 小泉今日子「木枯らしに抱かれて」「水のルージュ」、 吉幾三「雪国」、本田美奈子「On

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        [小説 祭りのあと(14)]一月のこと~フラミンゴのじいさん(その2)~

        マガジン

        • 俺に中森明菜を語らせろ
          26本
        • 小説 祭りのあと~宇部金座商店街の毎日~
          14本
        • 小説 23時14分大宮発桜木町行
          9本
        • 旅小説 島根から
          6本

        記事

          [小説 祭りのあと(12)]十二月のこと~ユウジの鳴らすAマイナー(後編)~

           「何、かおるちゃん。ようやくバイトに入れるんか?」  年末試験がようやく終わり、かおるはマスターにアルバイトのシフトの相談をしたのだった。正月三が日だけ実家の北九州に帰り、あとはアルバイトに入れると言うのだった。  「じゃあ、年末までびっちり入れさせてもらうで。忙しくなるけぇのぅ」  年末もまた、商店街が忙しくなる貴重な季節だ。  クリスマスや歳末バーゲンなどのイベントが押し寄せる。  それらのイベントに路上パフォーマンスを絡めて、更に盛り上げるのがここ最近の当商店街の恒例

          [小説 祭りのあと(12)]十二月のこと~ユウジの鳴らすAマイナー(後編)~

          中森明菜「月華」

          「月華」 作詞: 松井五郎 作曲: 梶原秀剛 編曲: 松本晃彦 1994年10月5日発売のシングル曲。 同時期のヒット曲は、 篠原涼子 with T.KOMURO「恋しさとせつなさと心強さと」、 大黒摩季「永遠の夢に向かって」、 T-BOLAN「マリア」、森高千里「素敵な誕生日」、 槇原敬之「SPY」、SMAP「がんばりましょう」、 奥田民生「愛のために」、松任谷由実「春よ、来い」等々。 ビーイング系ミュージシャンの台頭に、小室哲哉氏が狼煙を上げ始めた時期。 男女それぞれ

          中森明菜「月華」

          [小説 祭りのあと(11)]十二月のこと~ユウジの鳴らすAマイナー(前編)~

           冷たい雨が降り出した午後六時過ぎ。いつものようにパフォーマーたちがアーケードにちらほらと現れ始めた。  革製のトランクから様々なジャグリングの道具を取り出す者。  大きなケースから出した中古のウッドベースをセッティングする者。  テーブルマジックを披露する者もいれば、ヴァイオリンを構える者もいる。様々な人々が毎日のように集まってくる。  一般的にこういった路上パフォーマーは人が集まることで騒ぎにもなり易く、何処でも敬遠されがちだ。  しかし大崎代表はその「人が集まる」とい

          [小説 祭りのあと(11)]十二月のこと~ユウジの鳴らすAマイナー(前編)~

          本日から長期休養に入ります。

          おはようございます。 今日はあらゆる肩の荷が下りて、とても穏やかな気持ちです。 とある地元島根の会社にてITエンジニアをやっているのですが、昨日をもって一旦業務を終え、本日から4月いっぱい休養することにしました。 もともと心療内科に通っている10年以上のうつ病キャリアでして、通院しお薬をもらいつつ、自分に一番合っているITエンジニア業界にて仕事をしています。 今回はその病気が再発しかねないというアラートが、僕自身の「勘」で鳴ってしまったので、深刻にならないうちに休もうと決

          本日から長期休養に入ります。

          中森明菜「Tokyo Rose」

          「Tokyo Rose」 作詞:中森明菜・上澤津孝 作曲:Masaki 編曲:Brian Setzer 1995年11月1日発売の「AKINA」名義でリリースしたシングル曲。 オリコン最高位32位。 ミリオンセラーが連発していた時期において、この順位・セールスは決して上々というものではなかったが、楽曲そのものは当時の彼女にとって見事に「ハマった」作品。 ちなみにこの「Tokyo Rose(東京ローズ)」。 Wikipediaからの引用だが、日本軍が第二次世界大戦中におこな

          中森明菜「Tokyo Rose」

          [小説 祭りのあと(10)]十一月のこと~嫁入り箪笥(終)~

           初冬の分厚く暗い雲が立ち込める、手もかじかむ日曜日の朝が来た。  東口から中田君が現れた。上下鉄紺色の作業着に安全靴。素手はポケットになど入れることなく、寒さもものともせずしっかりと腕を振ってこちらへと歩いてきた。  瑠美ちゃんは三十分以上も前から、寒い外で彼の到着を待っていた。  その間に善彦さんが何を企んでいるのかを聞いてみた。  彼女はずっと善彦さんとは話ができていないらしい。鈴恵さんや真一くんにも尋ねてみたものの、誰にもその話をしなかったのだそうだ。  彼のこういう

          [小説 祭りのあと(10)]十一月のこと~嫁入り箪笥(終)~

          宍道駅まで乗ってきました

          今日は有休。 で5時台に目が覚めたら、乗るしかないでしょ。 朝陽が覗いているのと風がないせいで、0℃台でも体感はあまり寒くなく。 後になーんにも予定がないので、ちょっくら遠くに行ってみるかと、JR宍道駅まで行こう。 サイクリングはホントに風に疲労が大きく影響しますよね。だから今朝は大丈夫。 平日なので通勤の車や自転車通学の学生をたくさん見かけましたよ。 ウチから宍道駅まで片道大体10km。 今日はほぼずーっと巡航速度で進んだので、往復2時間近くかかりました。 朝活し

          宍道駅まで乗ってきました

          [小説 祭りのあと(9)]十一月のこと~嫁入り箪笥(その2)~

           「こんばんは……」  閉店前の店に訪れたのは、中田君だった。  入社時以来のスーツ姿が、初々しかった。  だが僕は、彼の髪の色が少し気になった。  「そのままの自分を見てもらわんと、意味がないと思ったんです」  あっ……彼の言葉で僕は自分自身を呪った。  自然に発したとはいえ、僕はとんでもないことを言ってしまった。  彼を気遣ったつもりが、彼を傷付けてきた人たちと、僕は同じことをしてしまった。  「ご、ごめんね……」  「いいんです。慣れてしまっとるんで……でも……ありがと

          [小説 祭りのあと(9)]十一月のこと~嫁入り箪笥(その2)~

          春をいただきました

          ウチの野っ原につくしがアホほど生えておりました。 午後に訪れてきた姉が、長いものをいくらか収穫してくれまして。 生産者さんが出していたふきのとうと一緒に、天ぷらにしてやりました。 ふきのとうは苦味がたまりませんね。 つくしは正直、味もへったくれもないのですが、まぁ早春の滋味を味わえたと満足することにしましょう。

          春をいただきました

          土曜早朝のライド

          はい。最低週一回のサイクリング、続いていますよー。 昨日は朝から気持ちのいい青空が広がっていたので、こういう日こそ乗るでしょと4℃の寒さにも負けず出ていきました。 4〜5℃くらいは汗もそこまでかかないので、サイクリングにはいいですね。 脚の疲労があるので、少し距離を伸ばしただけで今回は終了。 本日はまだ乗ってません。脚がだる過ぎて…でも雨降ってないし、出掛けてもいいんだけど…どうしようか迷い中の意気地なしであります。

          土曜早朝のライド

          中森明菜「スローモーション」

          「スローモーション」 作詞:来生えつこ 作曲:来生たかお 編曲:船山基紀 1982年5月1日発売。記念すべき彼女のデビューシングル曲。 オリコン初登場58位。 この年は後に「花の82年組」と呼ばれたスーパーアイドル候補が彼女に先行してデビュー。 1981年末から「センチメンタル・ジャーニー」でブレイクした松本伊代氏。 82年に入ってすぐにチャートを席巻し早くもヒット曲を連発したシブがき隊。 その他堀ちえみ氏、小泉今日子氏、石川秀美氏、三田寛子氏、早見優氏などがデビュー作か

          中森明菜「スローモーション」

          僕のパワーフード〜コメダのフィッシュバーガー〜

          昨日は整体の施術後、眠くなってしょうがなくなりました。 でウチに帰って昼寝したら気づけば16時半過ぎ…あーもーやる気なし。 今週はいろいろあり過ぎて、気を張り続けていたせいで、ドスンと疲れが出ちゃったのでしょう。 とはいえ日曜までこんな不毛な時間を過ごすのはイヤ! こんな時には朝からお決まりのパワーフードをかっ食らって勢いつけるとしましょう! 僕のパワーフードは、コメダ珈琲店のフィッシュバーガー。 島根・出雲の店舗も他の地域と違わず朝からすぐ混みますので、開店すぐに入店が

          僕のパワーフード〜コメダのフィッシュバーガー〜