最近の記事

作る

『おじいちゃんの封筒・限定百冊展』に行った。 元大工の棟梁だった、おじいちゃんが80歳くらいから95歳まで、朝から晩まで”只”作り続けた封筒があった。 手入れされた道具を使って、紙にやすりをかけたり、厚い紙を裂いたり。 ”紙の仕事”とおじいちゃんは呼んでいた。 その封筒は誰に見せるわけでもあげるわけでもなく、只作られていた。 近くでおじいちゃんの紙の仕事を見ていたお孫さん 「繰り返された毎日から生まれた封筒に、大きな力を感じています。」 ずっとなにかを作りたいと思い

    • 美しいもの

      赤木明登さんの本。 今は嘘っぽいもの、便利だけどごちゃごちゃしたもの、理にかなわないもの、、そんなものであふれている。 昔を生きていないから分からないけれど、今より全てに手間がかかって不便だったし、リスクもたくさんあったと思うけれど、今よりも物事がずっとずっとシンプルでまっすぐだった。 自然とつながろうとして、自然からの贈りものを理解して、大切にしないと生きていけなかった。 だからこそ、色んなことがつなかっていて美しかった。 そのままで美しい樹木を自然からいただき、理

      • プロセスを魅せるデザイン展

        ATELIER MUJIに “プロセスを魅せるデザイン展” を観に行った。 Craft Portrait: Dorozome’ 簑島さとみ/ ポリン・アグストーニ “奄美大島の泥染” 大島紬のような深い黒を生み出すために、糸や布を車輪梅の煮汁で染め、泥田で泥をこするようにすり込む、この工程を80〜100回ほど施す。 1回目から100回以上、黒になるまでの全ての染めの色のサンプルが並んでいた。 初めは木の色に近い薄い茶色。 15回目あたりでぐっと濃い茶色になる。 それ

        • 折形 五

          このお教室に来ると、私は本当に何者でもなく、折形に、伝統に、人間に興味がある、ただそれだけの人になる。 仕事も折形とは全く関係ない。 知り合いも、しがらみも全くない。 そんな中ですっと筋の通った先生から、すっと背筋が伸びる本質を学びたい。 紙のこと、日本のこと、人のこと、大切なことを。 私は知識よりも知恵、言葉よりも空気、否定よりも肯定、能動よりも受動。 なにも持っていない私が、環境によって少しずつ与えてもらったものでなにをできるかわからない。 小さいけれど、大切だ

          折形 四

          『和紙のこと』 紙漉きの昔からの職人さんは伝統を守る。 他の職を経て、和紙が好きで始めた職人さんは伝統を受け継ぎつつ新しい技術で新しい和紙を生み出し、伝統を新たな世界に繋げていく。 格、美しさを守り、型や精神を受け継ぎ、本流を守り、新たな清流を生み出し、まだ見ぬ先へと繋げていく。 心と技。 その恩恵を受けて動かされる心。 有難い。 私には何が出来るのか。 和紙ともデザインともアートとも伝統とも、全く違うことを生業としている私に、なにが出来るのか。

          折形 四

          折形 三

          『産霊』ムスヒ  結びつくことによって神霊の力が産み出される。 天地万物を生成する霊妙な力をもつ神霊。  ↓ 「結び」 結びについて様々なお話をして下さった。 男女が結ばれて息子(ムスビヒコ)、娘(ムスビヒメ)が産まれる。 『おむすびころりん』のおむすび、人と人を結ぶ、人と場所を結ぶ。ご縁を結ぶ等の意味が込められていた。(詳しくは忘れてしまった。。) 折形においての結び、贈り物が相手の届くまでの鍵。誰も開けていない証。信頼。 この世の色んな結びについて聞いて私

          折形 三

          折形 二

          折形の教室の二回目。 和紙のこと。和紙の格のこと。 脈々と受け継がれていること。 変わっていくこと。 本当のこと。 本質。 守るべきもの。 守りたいもの。 そこにある空気。 先生方の発する言葉。 味わうべきもの。 心とともにある確固たるなにか。 先生方の武士のようなまっすぐしたものと、同時に感じられる優しさにとても憧れる。 貴重な二時間。 #折形

          折形 二

          折形

          初めての折型の教室で感じたこと。 『青山緑水』           「是我家」 と続くとの事。 床の間のこの掛軸の意味を教えていただき、人間は自然の一部である事を再確認した。 新緑の季節、青々とした山、緑を写す水 この雄大な自然が家である 全ては自然の恩恵を受け生かされている。 自然に「在る」ことで与えられ、導かれる。 逆らえばなにかが奪われる。 心かもしれない。命かもしれない。 もしくは執着が生まれてしまうのかもしれない。 言葉の持つ力。 たった

          海獣の子ども

          「宇宙は人間に似ていると思う。人間の中には、たくさんの記憶の小さな断片がバラバラに漂っていて、何かのキッカケで、いくつかの記憶が結びつく、、、その、ちょっと大きくなった記憶に、更にいろいろな記憶が吸い寄せられて、結びついて大きくなっていく、、、それが“考える”とか“思う”という事。それはまるで、星の誕生、銀河の誕生する姿とそっくり。」 「人間には理解できない、そこにある事に気づく事すらできない秩序や価値や知があるかもしれない。どのような道を経て、今に至るかは違っても。今わたし

          海獣の子ども

          娘がサヴァン症候群の人のお話を観ていて、「私の情報の処理の仕方は三つ編みみたいで、この人のは直線みたいな感じかな」って。

          娘がサヴァン症候群の人のお話を観ていて、「私の情報の処理の仕方は三つ編みみたいで、この人のは直線みたいな感じかな」って。

          変わる事、変わらない事

          この世の中にはずっと変わらない事と、常に変化している事がある。 太陽も月も変わらずそこにある。 けれど地球が動き続け、太陽と月が作り出す景色は絶えず変化している。 受け継がれている伝統の根幹は変わらない。 時代と共に世の中は変わり続け、伝統の使われ方が変化している。 人も関係も変化している。 人はいくつになっても成長するし、日々の中で多くの事を感じ常に変化し続け、それと共に人間関係も時間と共に変化していく。 植物を愛でる事、地球を大切に思う事、近くの人を大切にする事、

          変わる事、変わらない事

          変わらない事

          「何もかもが巡り、変わりゆく中で、唯一、誰にも曲げられず、何にも奪われないもの。それは、その人自身が築き上げた歴史と、そこから手に入れた技術だ。その人が築いた歴史がその人に宿す技師は、誰にも奪われず何にも削られず、どこまでも伸び、どこにでも届く。文化も国境も時代も社会も、誰も何も操ることができない弾道で。」 『どうしても生きてる』浅井リョウ  p.72

          変わらない事

          そのままの自分自身を受け入れて、愛して大切にする。そして自分を解放して限りない自由を感じ、思い切り表現する。人生は心地よく喜びに満ちる。

          そのままの自分自身を受け入れて、愛して大切にする。そして自分を解放して限りない自由を感じ、思い切り表現する。人生は心地よく喜びに満ちる。

          「心を開いて、呼吸をして、愛すること。これを覚えておくだけでいいのです。」何かの広告

          「心を開いて、呼吸をして、愛すること。これを覚えておくだけでいいのです。」何かの広告

          心のざわざわ

          最近ずっと心の奥の方がざわざわしている。 何がそんなに心をざわつかせるのか。 私自身の軸がぶれているから。 自分自身の大切な事を見失っているから。 私の心で色んな事を感じられていないから。 誰かに陽の光の当たる場所を教えてもらおうとしすぎて、自分で陽の当たる場所を見つけようとしてないから。 世の中はこんなに綺麗で、命に溢れていて、見るべきもの、聞くべきものが溢れている。 美しいもの、本当のものを自分の心で感じて、自分の中に取り込んでいきたい。 自分自身の目と耳と心と、

          心のざわざわ

          私たちはこの世を見るために、聞くために生まれてきた。だとすれば何かになれなくても、私たちは、私たちには生きる意味がある。 映画『あん』

          私たちはこの世を見るために、聞くために生まれてきた。だとすれば何かになれなくても、私たちは、私たちには生きる意味がある。 映画『あん』