美しいもの
赤木明登さんの本。
今は嘘っぽいもの、便利だけどごちゃごちゃしたもの、理にかなわないもの、、そんなものであふれている。
昔を生きていないから分からないけれど、今より全てに手間がかかって不便だったし、リスクもたくさんあったと思うけれど、今よりも物事がずっとずっとシンプルでまっすぐだった。
自然とつながろうとして、自然からの贈りものを理解して、大切にしないと生きていけなかった。
だからこそ、色んなことがつなかっていて美しかった。
そのままで美しい樹木を自然からいただき、理解し、仲良くなり、扱い方を見つけ、美しい和紙、美しい器、美しい家、美しい家具、、様々な物をつくり、伝承している。
空を海を、土を水を火を、樹を石を美しいと感じる心と、美しいものを生み出す技は繋がっている。
その心と技、両方が揃っていないと真に美しいものは作れないのではないか。
ニセモノみたいな、なんだか変わった物がどんどん増えて、人間にも物にも底力がなくなってきているように感じる。
美しいものを見つけられる力を持ちたい。