Hな話。
Hな話
が、ちょっとばかし不得意です。
性的な魅力をよりディープに語る話、セックスの話、体験談、さらにはアブノーマルなあれやこれや。
別に毛嫌いしているわけではなく、慎ましく嗜む程度には好き。
ただ、ドギツイと反応に困ってしまいます。
身を乗り出して話に食いつく事が出来ない。
勿論、面白いと感じる時もあります。
今回は、LGBTに関するちょっとした誤解を解きたいと思い「Hな話」について書きました。
私はもしかすると、普通の人よりHな話を切り出された回数が多いかもしれません。
というのは、こんな流れによく遭遇するからです。
華子「僕、トランスジェンダー なんですよね〜。」
相手「ああ、そうなんだ」
〜〜〜雑談〜〜〜〜
相手「ところでさ、俺、○×&※▽(ドエロい話)〜〜〜〜」
華子「??!!」
前の文脈でそんな流れになったわけでもなく、いきなりです。
相手はとても近しい間柄の友人から、ほぼ初対面に近い人まで様々。
流石におかしくないか?と思った私は、4つの可能性にたどり着きました。
① 私が鈍感なだけで、世界はHな話で溢れている。
もしかしたら、そうなのかも知れません。私がぼやっとしているだけで、世の中、シラフでも酒の席でも、Hな話が飛び交っているのかも知れません・・・。
② 秘密を打ち明けてくれた代わりに、自分も秘密を打ち明けてくれるパターン。
カミングアウトという言葉通り、「華子が秘密を打ち明けてくれた!じゃあ代わりに俺も秘密を打ち明けるよ!」というモチベーションで語ってくれる人もいます。
しかし、何故その打ち明ける秘密というのが「エロい話」に終始するのか、謎。
③ 私を男性扱いしてくれようとしているパターン
この動機で話を振ってくれた方も数少ないですが確かに存在します。
実際私も、男性としてカウントしてくれてると思うと嬉しくなってしまい、話を合わせようと躍起になった事もあります。
ですが別に男だからって全員猥談好きなわけじゃないですし。
そもそも自分は不得意なわけで。
所詮そんな話題に不慣れなド田舎者なわけで。
終止シッタカです。
相手「それでさあ、○×&※▽(ドエロい話)」
華子「ああ、わかるわかる。(←わかってない)」
相手「しかもさあ、○×&※▽(超ドエロい性体験の話)」
華子「ああ、あるある。(←ない)」
④ LGBTは性の話題に寛容だと思われている
私は、これが一番の理由なんじゃないかと思っています。
猥談を振られるのは、決まって自分がトランスだとカミングアウトした後でした。
「LGBTというのは性的な話題に寛容である」
といった誤解が世の中に存在するのではないかと感じています。
レズビアン・ゲイ・バイというのは性的指向。アイデンテティの話であって。
トランスジェンダー というのは性自認の話です。
本質的には自己紹介に近い、ドライな話のはず。
けれど、どうも「エロ」と結び付けられて語られてしまう事が多いように感じます。
「私、Sなんですよね」「ドMなんです」と同列の会話と捉えられてしまっている。
エロまで行かなくても、そもそもLGBTのイメージが
距離感が近い。やたら露出したがる。
身体をよく触ってくる。パーソナルスペースが狭い。
アブノーマルな性的な事に寛容。下ネタ大好き。
どんな人間のこともエロい目で見ている。
「「「それを許されると思っている。」」」
そう思われている事は、とても悲しいです。
誤解です。
ストレートの人と同じで、LGBTの人の中にもパーソナルスペースが広い人も、他者との接触が苦手な人もいます。
ましてや人の嫌がる事をする人は、LGBTとか関係なく、ただ単にその人自身が失礼な奴だというだけの話です。
反対に私だって、いきなり「どうやってセックスするの。」なんて聞かれたら、ストレートLGBT関係なく誰であろうとなんつー失礼な人なんだ!と思います。
しかし現状、それを相手に伝えると、不思議そうな顔をされ、
「え、だってトランスジェンダー ってさっき言ったじゃん。そっち系(H)の話大丈夫な人でしょ?」
なんて返されたりします。
LGBTというのは、そっち系の話ではないんです。
私はこれを「偏見」ではなく「誤解」だと言いたい。
「偏見」は「なくす」しかないですが
「誤解」はお互いの中で「解く」事が出来るから。
どうかこの文章を読んだ人が、LGBTというローマ字と、Hという字を引き離して考えてくれると、とても嬉しいです。
華子
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