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熊野古道伊勢路を歩くday1#2


伊勢神宮内宮の正宮では、二礼二拍手一礼の作法で参拝する。本来、神様へのお祈りでは、お願い事を言わずお礼を言う場所だと聞いた事がある。住所氏名年齢を伝え日々の暮らしに感謝するらしいが、今日だけは欲張って、旅の無事と完走をお祈りした。

参拝を終えて振り返る。目の前に続く道は単なる参道ではない。170kmを超えるスタートラインだ。
小さい砂利を踏みしめながら、一歩一歩歩み始めた。

程なく宇治橋へと戻ってきた。これから参拝へ向かう人。参拝を終えて次なる観光地へ向かう人。多くの人とすれ違う。
宇治橋の西詰北側から二つ目の擬宝珠には、願いを込めて撫ぜるともう一度伊勢に来れると言われたパワースポットの一つ。

他より輝いている擬宝珠

宇治橋を渡り、おはらい町を歩く。
お伊勢参りと合わせて足を運ぶ人が多い食べ歩きおすすめの場所。
時計を見ると10時を過ぎたあたり。ほとんどのお店が10時オープンのようで、まだ人影はまばらでした。
この先にあるおかげ横丁もそうだが、美味しいものがたくさん売っているので、いつきても食べ歩くには最高の場所。いつもの僕なら。。。赤福、豚捨てのコロッケ、松阪牛の握り、伊勢プリン、へんば餅。てこね寿司や伊勢うどんなんかも食べたりするんだが、今日は違う。

赤福


熊野まで目指し歩き始めたばかり。多くの誘惑を振り切って、猿田彦神社方面に向かった。

おはらい町

おはらい町を抜けて左手に曲がると、猿田彦神社がある。
伊勢神宮のすぐそばにあり、やや見落とされがちの神社だが、由緒ある立派な神社。
御正殿の前には、昔の神殿跡を示した「古殿地」と書かれた方位石がある。方角を刻んだ八角の石柱だ。
願いを込めながら、刻んだ方位を触るとご利益があると言われているが、公式は「方位石の触りかたというのは特に定めておりません」との事。気持ち次第ですね。

猿田彦神社

猿田彦神社を抜け、すぐ右手に曲がる坂道がある。伊勢街道はこの坂を登って進む。

宇治惣門跡付近


普段車で通る幹線道路から少し外れた道は、初めて通る新鮮な道だ。
ゆっくりと割と急な坂道を進み、眺めのいい路地を歩くと、桜木地蔵の看板が見えてくる。伊勢街道からは少し逸れるが、寄り道がてら見てこようと、左に逸れる。この時はまだ余裕があった。

桜木地蔵の名の通り、大きな桜の木の下に鎮座する事から名付けられたそうです。ドラマでも有名な大岡越前が江戸奉行になる前にお参りに来た事から、出世地蔵として名高いそうです。
街角に佇むお地蔵さんをイメージしていたので、立派なお地蔵様に驚いた。

桜木地蔵

寄り道から本道に戻り伊勢路の歩みを再開する。
猿田彦神社を過ぎたあたりから登り坂が続く。街合いの中で、風を直接受けることも少なくなり、身体が熱ってきたのがよくわかる。
この辺りは、「伊勢古市参宮街道」と呼ばれている。街道沿いの家には、軒先に紫色のリーフレットがぶら下がり、風に揺れていた。

道は、伊勢自動車道の上を跨ぐところに差し掛かった。伊勢神宮をイメージしたオブジェを目にし一息ついた。この辺りのまでで訳4km弱。

伊勢自動車道の上にあるオブジェ


ダイエットと基礎体力向上を目的に、休日には10km前後のジョギングをしている。距離だけをみるとまだまだ余裕の数字だが、普段と何か違う。言葉にはしたくないが疲れてきた。

伊勢自動車道を越えるとすぐに、「伊勢古市参宮街道資料館」がある。トイレも借りれるのでそこでインナーを脱いで気分を、リフレッシュさたい。
空は綺麗な青色が広がっている。


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