かづお

言語聴覚士。そのとき思ったことを事をつらつらと語ります。 野良ネコのももちゃんが家に懐…

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言語聴覚士。そのとき思ったことを事をつらつらと語ります。 野良ネコのももちゃんが家に懐くようになりました。

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40歳を過ぎ、うつと診断されても幸せです

40歳、人生第二の思春期などと呼ばれる年齢で、”やはり”と呼ぶべきか『慢性うつ(気分変調症)』だと診断された。 ”やはり”というのは、幼いころから不安の波が持続的に続いていて、楽しんでいる最中にですら、不安に襲われる経験が多々あったためだ。 きっと「自分は違う!」そう思いたかったんだと思う。その反面「もしかしたら…」といった感覚は胸の奥にずっと潜んでいた。 慢性うつは、幼い頃から発症していた。 理由は家庭環境にあって、ずっと呪詛のことばを吐き続ける祖母の存在と、そのこ

    • 告白された場所で告白する

      「あのさ、これ…」 「…」 他人の恋愛事情など、あまり興味ないと思うので、手短に書こうと思う。 2年前、都内のある場所で、それも交差点の近くというなんの変哲もない場所で私は告白された。デートの流れということもあって、そんな場所での告白だった。 告白といっても「好きです」のようなストレートな台詞ではなく、人生を歩んでいくパートナーとしての考えを伝えてもらった。 私と彼女の出会いは10年前だけど、連絡を取ったのはここ数年で歳の差は12も離れてる。 生きてきた時代は違うけ

      • 麻雀の実力は「速さ」なのだろうか?

        とある麻雀ブログを読んでいたら「Mリーグの影響なのか、打牌が遅い若者が増えた」という意見があった。 増えたといっても、原因がMリーグかどうかは分からないし、あくまでその方の主観なので文字通り鵜呑みには出来ないのだが、世間的にはどうなのだろうか。 麻雀は囲碁・将棋とは違うので、あまり考え過ぎるのはマナー違反なんて意見がある。遅いと単純に疲れるので、相手に迷惑が掛からぬよう、本来は実力の合う者同士で打つのが望ましい。フリーであればお店を変えるなどして対応できる。 がしかし、

        • クレーマーから学ぶ人生

          モスバーガーにいたらとある男がスタッフに詰め寄り、急に声を荒げて罵倒し始めた。 まともな怒り方でなく、怒りを出せるポイントを適当に選び、相手を罵倒さえできればいいといったような態度で、男はスタッフを連れて外に出た後、30分ぐらい喋っていた。男の服装は乱れていて、恐らく40代だと思えた。 似たようなことがすこし前にあった。 私の知人が麻雀をしていたところ、ゲームに負けたひとりの男が急に卓を叩き始め、大声を出して暴れそうになったというのだ。ほかの3人は唖然としながらも、各々

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          カニューレ患者さんとの思い出

          「娘にありがとうと言いたいかな」 思い出の患者さんとのリハビリ噺し。 地域密着系である当院では、系列の介護ホームから頻繫に搬送されてくる。そのほとんどは80歳以上で認知症や寝たきりなだけに、”目をみて会話できる”人というのは珍しかった。 70代女性のAさんは、その珍しい患者さんのひとり。会話といってもカニューレ対応の方なので、筆談での対応ではあったが。 私は言語聴覚士として、Aさんの「カニューレ離脱」を目的にしばらく担当することになった。 初対面の挨拶はジェスチャー

          カニューレ患者さんとの思い出

          将棋にあって麻雀にないもの

          YouTubeを見ていたら昭和の大棋士たちの物語が流れてきた。見てみると、人間的な魅力がたくさん詰まっていた。 升田幸三実力制名人の「名人に槍(香車)を引いて、勝つ」や、大山康晴名人の「天才と称されるよりも、安定さである」などは将棋の覚束ない私にすら心に響く何かがある。ことばだけなら誰でもいえるが、鬼神のごとき強さがあるだけにこれまた『格調』高い。 そんななかふと将棋と麻雀の違いを、一塊のファンとして考え耽けてしまった。 完全情報ゲームの将棋は、論理の桁が段違いなだけに

          将棋にあって麻雀にないもの

          父が「トンデモ医療」を持ち帰ってきたのだが…

          先日父が「エネルギーでドーパミンが流れるようになる治療院がある」と伝えてきた。 母がパーキンソン病(症候群)になって数年。父としてはすがる思いなのだろうけれど、医療に関わるこの身としてはトンデモ医療、つまり詐欺というニオイを感じてしまった。 ドーパミンとはひとの意欲や運動機能の調整などに関わる重要な脳内ホルモンのひとつである。ドーパミンが不足することで生じる病気がパーキンソン病であり、治療法の確立が急がれる難病のひとつだ。 もし、このドーパミンが治療院で補充されることが

          父が「トンデモ医療」を持ち帰ってきたのだが…

          客に「店番」を任せる雀荘のはなし

          「明日の午前中に店番をお願いしたいんです…」 私がよく通う雀荘は、店主がほぼ一人で運営している。セットと呼ばれる貸卓と、フリーと呼ばれる麻雀の両方の運営をしている、ありきたりなお店である。 ただ、そのお店には従業員がいない。ひとりだけ在籍しているけれど、その人は気ままに出勤するという塩梅なので、ほとんどの時間を店主ひとりが捌くことになる。つまり店主には限りなく「自分の時間がない」のである。 そこで、幾ばくか気心の許せる私に、白羽の矢が刺さった。「明日の午前中に店番をお願

          客に「店番」を任せる雀荘のはなし

          日本の麻雀って、役と翻のバランス悪くないですか?

          タイトルを語るまえに前置きを。 こんにちは。わたしはたまに麻雀エッセイを書く医療従事者です。最近、中国麻雀(国際公式ルール)にすこしだけハマっています。 中国麻雀は役が81種もあるのですが、日本のリーチ麻雀のように1役ではあがれません。数ある役を組み合わせて8役(8点)以上を狙います。 そんな中国麻雀をプレイしていて関心したのが、殆どの役が『難易度に応じた処遇』を受けていること。日本の麻雀に比べて「役と翻のバランス」が優れていると感じています。 例えば日本の麻雀だと「

          日本の麻雀って、役と翻のバランス悪くないですか?

          認知症の旦那が入院したから会いに行く

          専門的な内容ではなく、実際にあったほんわかするお話し。 タイトルから受ける印象の斜め上をいくストーリー…かも。 入院された御人は認知症をお持ちの80代男性。 積極的に院内を歩き回っていたけれど、ここ最近やや意欲が低下気味。そこに奥さんがお見舞いにいらした。よくある光景です。 奥さんの見た目は80代あたりで足腰は丈夫な様子。元気な足取りで旦那さんのもとへ訪れてきました。 奥さん「あんた~きたわよ~元気かしら」 旦那さん「おお~きたか、きたか」 元気がなくなっていた旦

          認知症の旦那が入院したから会いに行く

          働き方に「余白」を求めて

          赫赫然然とあって心療内科に通うことになり、そこで出会った心理士先生の働き方に思うことがあった。 その前に少しだけ、前振りを。 数年前に適応障害になってから人生設計がへたくそになり、お薬頼りの生き方になってしまった。 精神系の病院には以前よりお世話になることがあったので分かってはいたが、お医者さんは5分程度しかお話を聞いてくれない。もっとも診療報酬上、仕方ないのだが。 けれど、これがカウンセリングとなると、ゆっくりと話を聴いてくれる。やっぱお話しを聞いてほしいし、誰かが

          働き方に「余白」を求めて

          「目標設定」をどう考えるか?

          (患者治療の)目標設定に悩んでいた若手言語聴覚士のころ、スーパーバイザーから「目標は必ず数値化せよ」と指導されたことがある。 目標設定はわりと難しいので、新人のうちはつい抽象的な目標を書いてしまいがちだ。たとえば「QOLの改善」とか「日常コミュニケーションの確立」など。しかしこれでは具体性に欠けてしまう。 バイザーの数値へのこだわりは「新人のうちは具体的な目標にしなさい」という意味合いでの指導だと思っていた。 ただ、疑問に思うこともあった。それは毎度のごとく「数値化」を

          「目標設定」をどう考えるか?

          勝負事が強い人に、食わず嫌いはいない

          友人から麻雀のお誘いがあって、卓に向かうと、初めましての関係が2人。 簡単な自己紹介をして、さっそく皆で牌を触り始めると、そのうちの一人がいかにも「自分、経験者です」といった牌捌きをしなやかに見せつけてきた。 囲碁将棋・麻雀ともども、手つきで「ある程度」の熟練度が分かるもの。果たして彼の実力は如何ほどだろうか。 彼に「麻雀は良く打つのですか?」と質問してみると、ネットで打っていますと返事をし、続いて「フリー麻雀打つぐらいなら、ネットで牌譜検討をしていた方が楽しいんですよ

          勝負事が強い人に、食わず嫌いはいない

          心温まる殺人サイト

          驚愕なサイトを知ってしまった。 「旦那デスノート」と呼ばれるサイトで、名前の通り、奥さんの怒りが蠢いていそうなネーミングである。 このサイト、旦那への不満が軽い気持ちで書かれているのかと思いきや、意外とそうではなく、投稿する人たちの経脈が深々と語られていて、ある意味、人間味の溢れるサイトだった。 旦那が憎いといっても、殺人は言語道断だし、サイト内で殺人をほう助する謳い文句もない。サイトの管理人曰く「愚痴や共感で済ませられるなら」という思いからソーシャルな空間を作ったとい

          心温まる殺人サイト

          負け組の人生だが、金はある

          「もう20年以上彼女いないよ」 知り合いと先日初めて食事に出かけた。回転ずしを食べながら、やや探り気味で、お互いの人生を語り合った。 お相手は就職氷河期世代で、その方曰く、履歴書に収まりきらないほどの仕事を経験してきたけれど、すべて1年以内に辞めてしまったという。 わたしはその理由を聞くことはなかった。就職氷河期でも、就職はできた。仕事を選ばなければ。雰囲気的には、辞めたというよりは「病めた」に近しい気がした。 毎日スロットを打ち、日々の帳簿に書き込む。不安定さと絶望

          負け組の人生だが、金はある

          雀荘の「マナ悪」は本当によくないのか?

          雀荘を渡り歩く麻雀ユーチューバーなる人がいる。先日ある一人が投稿した動画では、めずらしくコメント欄が封鎖されていた。 普段はそんなことはないのに、と思いながら動画を見てみると、これが原因だろうという様子が見受けられた。恐らくコメント欄は相当荒れたのだろう。 それはきっと『マナー』に関してだ。 勝負事は人を熱くさせるので、ルール以外の部分でマナーが存在する。節度があればお互い勝っても負けても気分は害さないし、なにしろ喧嘩にならずに済む。 動画の様子は、片手倒牌、あがり即

          雀荘の「マナ悪」は本当によくないのか?