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コミュメモは深いコミュニケーションが可能になるだけでなく、その場にいなかった人への強力な説得力を持つエビデンスにもなるという話

新年度になって早1か月。
我が家の子どもたちも、息子は小6に、娘は小2に進級した。
入学ではないので、多少の不安はあっても昨年度ほどではないだろうと高を括っていた。

甘かった。

娘は4月だけで通算8日、欠席している。

小1の壁もそれはそれは高かったが、
初めての進級も「学校のことわかってるでしょ」という前提で進められるので、意外と壁が高い。


日曜日。
昼間はそれなりに調子良く過ごしていたが、夜になると甘えたいような唸り声を出し、「明日が不安だ、行きたくない」アピールをしてくる。
母としてはそんな娘が正直言ってウザいので、言いたい事があったら言え、難しいならコミュメモに書けと伝えている。

それで出てきたのがこれ。

「学校と放課後デイはお休みします」

その気持ちは出来るだけ尊重したいと思っているが、もう少し深掘りさせてほしい。
そうすることで学校の環境をより安心なものに整えられる可能性があるからだ。
ということで、おはなしツインやふきだしメモで会話。

質問「学校の何が心配?」

娘が選んだのは、交流級の先生が心配だということ。
さらに続ける。

「交流級担任は怖い?」
→ いいえ

「交流級に交流担任以外の先生はいるか?(支援級の先生は付いてきてくれるのか?」
→ ⚪︎を付けたのは支援級担任だったが、どうやら非常勤講師や付き添いがないこともあるらしい

「交流級に支援級の先生が誰も来てくれないのは嫌?いなくても平気?」
→支援級の先生に付いてきてほしい

「支援級は心配か?」
→はい

…そうか。支援級にも不安があるのか。

「支援級の何が心配?」
→先生が変わったこと

「明日は学校は休んで放課後デイは行くのでいいですか?」
→はい

実はコミュメモを書いている途中で、不安は学校にあるとのが娘本人もはっきりしてきたようだ。
それで、最初は「学校も放課後デイも休む」と言っていたのが「学校は休みたいが放課後デイは行ってもいい」に変わっている。


結果的には、この後発熱してしまったので学校も放課後デイも欠席となった。
というか、娘本人も体調が悪くなる予兆を感じて、「お休みしたい」と訴えてきたのだ。
立派なセルフモニタリングではないか!!!

それでも学校への不安があることは確かなので、欠席中にこのコミュメモたちを支援級担任に渡して娘の気持ちを伝えている。
なるほど、コミュメモは正しく子ども本人の言葉であると共に、エビデンスでもある。
こういう会話が親子でなされたということを一発で学校にも知ってもらえる。
実際、コミュメモを見た支援級担任からは
「娘さんの心の叫びだと思います。」
と言われた。
親が言葉を尽くして説明するより、何倍も説得力あるね!!!!

結局、娘の発熱は軽い風邪だったものの、拗らせて中耳炎になってしまい、丸々1週間学校を欠席することとなってしまった。
中耳炎になると抗生剤の服用が必須になるが、服薬は以前にも書いたように巻物カレンダーで管理して飲み切ることができた。

翌週、体調は回復してどう日常生活に戻っていったか…という話は、また別の記事にする。

コミュメモは書いたら終わりではない。
取っておくと(現物は無理なら写真だけでも!)、他の人に見せて説明することも、後から見返して言った言わない論争にならないようにすることもできる。
ビジネス場面では、いったん口頭説明で伝えたことを、備忘と正確さのため、またはその場にいなかった人への共有のため、後から敢えてメール等の残る形で相手に送るなんてことは日常的に行われていることだ。
それを、家庭、そして子どもが相手でもやっているというだけのこと。
音声言語は喋れると確かにとても手軽だけれど、いい加減であやふやなものだからね。
そのことを幾度となく痛感する年であるな。

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