純度100%の暗闇
真っ暗闇に浸るとどうなったか。
→ダイアログ・イン・ザ・ダークを体験@新宿区_神宮外苑。
ダイアログ・イン・ザ・ダークは、視覚障害者の案内により、完全に光を遮断した”純度100%の暗闇”の中で、視覚以外の様々な感覚やコミュニケーションを楽しむソーシャル・エンターテイメントです。(HPより)
スマホ、腕時計を外す。
暗闇でメガネも意味をなさないので、外す。
その姿で純度100%の闇の中に身を置いたら、
外界とつながりのない無垢な自分を感じつつ、
無防備すぎて不安になる。
メガネは、安心の一部だったことに気づく。
暗闇の中での出来事は
ネタバレになるので書かないけれど、
小さな刺激にカラダ中が敏感になる。
音が、立体感や遠近感を持ち、
声色だけでその人を理解しようとする。
性格や表情なんかも想像する。
声が届く高さから、
その人の身長をイメージする。
音の距離を感じ、
その人がどこにいるか探ろうとする。
相手に触れた時、ちょっとした驚きと安心感。
その触覚からも、相手をイメージする。
ものが立てるちょっとした音が心地いい。
しかし、暗闇の中でも目を開け続ける自分がいた。
瞼を閉じて動き回ろうとすると不安になってしまうから。
どっちみち暗闇なのに。
これまでいかに、
視覚から安心感を得ていたか。
そしてこれまでいかに、
小さく美しい情報を蔑ろにしてきたか。
暗闇から解放されたとき、
90分をアテンドしてくれた全盲のガイドさんが身振り手振りも使って表現していたことに気づく。
たぶん本人は意図的ではなさそうだった。
身振り手振りは、視覚的なサインだけれど、
伝えたい強い思いが、思わず身体を動かすように感じた。
自分の感覚に向き合う90分。
ダイアログ・イン・ザ・ダーク、おすすめします。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?