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責任と権限は表裏一体だと学んだ7年間


新卒でMtame(前身:スターティアラボ。2018年に分社化)に入り7年が経った。これまで部署を転々として、様々なことを経験してきた。


それこそ新規のテレアポから、カスタマーサクセスから、コンサルから、新しい事業のようなところまで、手広く任せてくれた会社には感謝している。


ちなみに、うまくいったこともあれば、失敗したこともある。当たり前だが全部が全部うまくいった訳ではなく、むしろ失敗の方が断然多い。たくさんの支えの中で働いてきた。


そんなこんなであっという間に8年目。本当にあっという間だった。キャリアとしても、プレイヤーとマネージャーを交互に経験して、現在は再びマネージャーに就任している。


そこで今日は、マネージャーになって見えたプレイヤーの良いところ、逆にマネージャーになって見えたプレイヤーの良いところについて話をしたい。それぞれ良いところも悪いところもあるから、感じたところを素直に書いていく。

経歴概要:
プレイヤー3年半
→マネージャー2年
→プレイヤー1年半
→マネージャー(今ココ)

マネージャーを経験してわかったプレイヤーのメリット

当たり前ではあるが、新卒で入社してしばらくはプレイヤーとして過ごした。

昔から働くのが好きだったのと、良い意味でも悪い意味でもそこそこ勤勉だったので、自己投資してそれを仕事でアウトプットするのがすごく楽しかった。


特にカスタマーサクセスのハイタッチをやっていた頃(ちなみにこの頃は昨今のCSほど体系だったものではない)は、クライアントの成果を出すために幅広く知識をつけて、実践して、喜んでもらって、追加投資をもらって、といった理想的なサイクルが回せていた。


そこで幸いなことにメンバーにも恵まれ、今振り返るとそれなりに成果も伸びていき(当時は必死だったからそこまで実感なかった)、マネージャーに昇進させていただくことができた。


初めて持ったメンバーは5人。決して多い訳ではないが、なかなか苦戦した。マネージャーあるあるなのかもしれないが、任せるのが下手だったり、下と上との板挟みでヤキモキしたりと、、、正直ポンコツだったと思う。それでもメンバーが優秀だったので、なんとかやっていけた。数字もボチボチ伸ばしていった。


そこで感じたプレイヤー時代のメリットは、時間が自由に使えること。自分だけの時間が100%だと、ある程度は自分のペースで仕事を進められるし、時間配分も自分次第。ただしマネージャーになるとそれだけではいけない。


※ちなみに余談だが、これは家庭を持つか、独り身かとの違いにも似ている。家庭を持つと家庭の時間軸で行動する必要があるが、独り身であれば自分の生活をできれば自由だ。全く別の世界なので、軸を変えて考えていく必要がある。


話を仕事に戻す。もちろん信じて任せるってのは前提であるものの、放置するのとはまた別なので、ある程度は自分自身だけの時間は減るものである。組織のことや全体のことに時間を使うので当然だ。


そうなると、自分自身のプレイヤースキルをもっと洗練したいと思っているタイプの人間は、プレイヤー時代が恋しくなる。確かにメンバーで大きな数字を追うのも良いけれど、個人としてももっとスキルを伸ばしたいと感じ、これでいいのかと思い悩んだりもする。


正直、自分には圧倒的な武器がない(ように感じていた)まま、マネージャーとして牽引しているような気がして、この先5年10年経った時にどうなんだろう、、と漠然と考えていた。


とはいえ、ある程度はプレイヤーとも両立できることなので、これは程度の問題。やろうと思えば体力の持つ範囲ではなんだってできる。

でも、私的にはもっとプレイヤーとして武器を強化してから再度マネージャーになるか、エキスパートとして突き抜けていくかを判断したかったので、一度プレイヤーに戻ることになる。

プレイヤーに戻ってわかったマネージャーのメリット

1年半ほど前にマネージャーからプレイヤーに戻り、再び現場中心の日々を送った。ちなみにプレイヤーといっても、新規の事業を考えながら半分は現場、というポジションだった。


結局その時に考えていた新規の事業は形にならなかったため、ただのプレイヤーに戻った訳だが、気持ちはたいへん身軽だった。自分のことだけをやっていい立場がこれだけ身軽だとは。新卒からマネージャーになるまでのプレイヤー期とは余裕が全く違った。


ただし、いいことばかりではない、プレイヤーに戻ると、会社全体の改善点について意見する場が極端に減ってしまう。以前は幹部会などで直接社長に言えたことも、まずは上司に相談というステップを挟むので、うやむやになることが多い。


ましてや、マネージャーからプレイヤーに戻った後は、外部の方々との接触も増え、新しい視点でうちの会社の良いところや悪いところをしれたので、ガンガン意見をしたい状況であった。それができなくもないのだが、やはり、直接言える立場かそうではないかの差は大きい。


この時、身をもって責任と権限は表裏一体だと実感した。やはりある程度意見をしていくには偉くなっていくのが一番早いなと感じた瞬間だった。うちのようなまだまだ成長途中でフラットな会社ですらそれを感じるのだから、組織で働く以上は避けては通れないことなのだと思う。

別働隊としてのメリットとデメリット

ちなみにこのプレイヤー時代に別動隊のような形で、新たにアライアンスの仕事も経験した。それが1年前から昨年末までの話である。


自社で扱っているCMSのパートナーを増やしていくミッションで、リソースは自分1人と同期の体半分くらい。ターゲットを決めて企画書を作って、セミナーを開いたりメルマガを送ったり、記事を書いたり商談したり、プランづくりや契約書の法務確認まで、とにかく全てを1人で完結した。


こうなると、もはや個人事業主のようだった。組織の人間との距離はどんどん離れていき、オフィスの隅っこでなにやら別のことをやっている人、という印象だったと思う。


そしてこの別働隊期間は、ますます外部との接触が増え、より客観的に自社の良いところと悪いところが見えた。会社としてこうすべきという視点が持てた。

ただ一方で、ただのプレイヤーの頃よりも組織の上層部との距離は遠かった。というか別働隊で1人でやっている以上、そっちにフルコミットする以外になにも許されないような状況だった。


言い訳にしかならないかもしれないが、正直アライアンスはそれなりにツール自体のブランディングやプロモーションをしないと収益化が難しい。

むしろ、相乗効果を効かせながら行なっていくものである。そこの戦略がないままだったので、そもそも全体戦略から入っていかないとアライアンスも先が見えない、と初期段階から感じていた。ただ、流石に限界を感じた。


だからもう一度、元の組織に戻ろうと思い、社長に直談判して、今年からマネージャーとしてカスタマーエクスペリエンス全体を見ることになった。様々な視点を交互に経験したからこそ見える景色があると思うので、その経験を活かして頑張っていこうと思う。(ちなみにアライアンスも兼務で継続している。)


以前マネージャーになった時はまだまだ世間知らずの若者だったが、あの頃よりは少しは世の中を知って、自分なりの軸もある。そこをブラさず、強い芯を持って、理想を追求していく。まだまだ未熟者だが、強みを最大限に発揮していこうと思う。

結局は全てが表裏一体である 

別働隊として組織から離れて動くのは、メリットもあればデメリットもある。プレイヤーとして自由に動いていても、権限の面で言えば縛りはある。マネージャーもまた然りで、権限はあれど時間の制約がある。


結局は全て表裏一体なのである。だから戦略的に人生におけるリソース配分を考えていくしかない。全部ができるなんて幻想で、全てはトレードオフだから、その中でなにを捨てるかを見極め、選んだものを全力で頑張る。これだけである。


そして人間には貢献欲がある。所属する組織の役に立ちたいと思うからこそ頑張れる。自分の力がより発揮できる役割を担うのが、組織としても個人としてもメリットがあることだと思う。そしてそれは社内に限ったことではない。


ましてや時代も時代なので、他の組織の方が貢献できると感じた際には、そちらを選ぶこともあるかもしれない。でも、少なくとも今の組織で貢献できることがあるならば、まずは目の前のことを頑張る。そこから先は一期一会なので、その時に考える。結局は自分の人生なので、心の針が触れるかどうかである。


以上、普段はふざけたnoteやツイートばかりしているのでたまには真面目に書いてみた。少しでも共感してくれた人がいたら幸いである。これからも、悩みながら、考えながら、進んでいくとは思うけど、後悔のないように一生懸命に頑張っていこうと思う。


小木曽


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