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展示レポ:『MEDIA PRACTICE』

年度末は藝大生や美大生などの卒業展示が目白押しですね。なかには、昨今の事情で卒業展示が中止になるケース(自分もでした泣)が多いです。学生による展示ってめちゃくちゃバイタリティと自由に溢れているので、オススメですよ!

今回は、2月に開催された東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻の修士課程に在籍する学生による成果発表会『MEDIA PRACTICE』。

彼らのメディアアート作品から、映像ってこんなこともできるんだ!映像ってなんだろう?と、いろんな感情や思考を引き出されました。そんな作品たちをどうぞ!

■遠藤紘也 『小人の仕事』

今回の記事のカバー画像としても採用したこちらの作品。

スイッチレバーをONにすると、プロジェクターで小人の映像が映し出されます。その明かりを受けて、レバーの影と小人の映像が同期してるんですね。そして、小人がレバーの影を蹴ると…なんと現実のスイッチレバーがOFFに戻ります。映像世界と現実世界のパラレルワールド的演出がロマンチックでした!

ポートフォリオURL:http://hiroya-endo.net

金井啓太 『tricotgraphe』

編みものと映像を組み合わせた作品。部分的に黒く塗られた糸の束を、はた織り機のような機械で動かしいていく。すると、真ん中の黒い板に通された糸が文字を作るようになるんです。表示されている文字は「イ」。これは、日本ではじめてブラウン管のテレビが実装されたときに最初に表示された、いろはのイです。

ポートフォリオURL:https://www.youtube.com/channel/UCinMjntkmaIuU52vQQePtBQ

小林颯 『いるための装置』

プロジェクターを搭載したロボットが縦横無尽に動き回る。すると、壁に投影された自転車を漕ぐ映像により現実味が増す。アニメーションの新たな手法です!プロジェクターを大きく動かせば、画角やスクリーンサイズに囚われることなく、よりダイナミックに投影が可能ですよね!

ポートフォリオURL:https://www.hayatekobayashi.com

岡田直己 『ポッキィちゃん』

個人的に爆発的な衝撃を喰らわされた作品。なんだろう、これ!?人間のパーツがいびつに組み合わさった犬のような生きもの「ポッキィちゃん」が、穴を掘ったり、車に轢かれたり…。キャプションを読んだところ、記憶違いがあるかもしれませんが、ある実在の家族をモチーフにしていて、家族間の殺伐さについての描写だった気がします。

ポートフォリオURL:bat-headache-ouchouchouch.tumblr.com

最後に

つくづく映像作品って奥深いなぁと考えさせられました。ボクが普段観ている映画は映像の表現形態の一種なんだと。「メディア映像専攻」という名の通り、映像を鑑賞する媒体や環境までも研究対象になっているんですね。

一方で、物語性を重視する作品や「ポッキィちゃん」のように、人間の心理を追求するものまで映像が関わる事象って多種多様です。

ほかにもたくさんの面白い作品がありましたので、ぜひ、下記のサイトをご覧くださいませ!


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