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栗本和紀│日本酒作家
2015年12月15日 16:02
学校が早く終わり、わたしは、そのままサケ子の家に行った。 女子中学生が2人集まれば、ゴロゴロと床に寝そべってお菓子を食べるだけ。「恋ばな」に「恋ばな」を繰り返し、終わったかと思えばまた「恋ばな」が始まる。わたしたちはそういう生き物なのだ。「ねぇ、『伝説のキス』って知ってる?」 まだキスをしたことがないわたしは興味津々に、サケ子の質問に質問を返す。「え、どんなの? なんなの?」「