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契約書なんか作らなくても大丈夫ですよ?え、本気で言ってる??

■結論

関係が良好なスタート時だからこそ、
しっかり契約書作りましょう。
特にトラブルになりうることに関してしっかりと。

■契約書とは何か

契約書結びましょうってなった時、
とりあえず契約書ひな形の空欄項目埋めればいいとか、
請求金額に問題なければあとはサインだけでいいか、
とか思っている方いませんか?
それヤバいかもしれません。

まずはちゃんとした意味での契約書とは何かを確認してみましょう。
特に中小企業は法務が弱く、
そもそも契約書を結ばないこともまだまだ多いですし、
結んでいても実態にあってない契約書であることも多いです。

Google先生で「契約書とは」と調べてみました。

契約書とは、契約当事者間で成立した契約の内容を明確にするために作成される書面です。契約の成立や契約意思の確認・明確化に役立ち、契約の履行に関する手引きや紛争の防止にも貢献します。また、契約した証拠として契約当事者を保護・救済する効果もあります。

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流石です、先生。ありがとうございます。
端的に契約書を結ぶ目的をまとめていただいてます。

私自身の認識は、
契約書はトラブルが起きそうな事柄を事前に整理して、
トラブルが起きたときにどうするかをまとめ、
合意があったことを証明すること、
という認識です。
金額とか納期とか、
もちろん大事ですがそういう部分は皆さん確認されるので、
それ以外の部分が特に気になります。

■ある会社さんでの経験

独立したての頃、
その会社さんから経理部運用代行のお仕事をいただきました。
月を追うごとに信頼を勝ち取ることができ、
あるあるですがどの領域も人手不足の会社だったので、
経理業務に派生して財務や経営企画、
労務や法務といったバックオフィス業務も加わりました。
最終的にはプロダクトチーム内のトラブル対応や、
投資家や事業アライアンス先へのプレゼンなど、
契約時には想像していなかった業務を経験させていただきました。
懐かしい...
嫌味ではなく本心から、
この時の大変な経験が今の活動に続いていると思ってます。

ここで話したいのは、
経理業務の契約を請け負っただけなのに、
財務や経営企画、
経理以外のバックオフィス業務、
CFOやCOOのような業務をやることになったことに対する苦情ではなく、
その会社さんがある会社から投資を受けたときの話を紹介します。
特定できないように一部曖昧に記載させていただきます。

■コミュニケーションが取れてて、信頼関係もできているので契約書は後で大丈夫だよ!スタートアップではよくあるよ!

これがその会社の社長に言われた言葉です。
割と大きなお金を出資いただいた投資会社さんとの契約書がなかったことから社長に確認したところ、
上記返答がありました。
私自身、
まだまだ経験不足であり、
将来何か揉めた時に契約書がないと大変なので今確定している部分だけでも契約書に残すなり、
テキスト化して先方に認識に相違ないことの回答をもらいましょう、
までは伝えましたが、
これがスタートアップのノリだと言われ、
その時は引いてしまいました。

数カ月後、
その会社さんと社長との関係性が悪くなった時、
やっぱり揉め始めました。
投資金額に応じた株式の割り当て数、
投資条件等です。
よくある話ですが社長は企業価値がもっと高く、
投資条件はもっと緩かったと主張し、
先方の投資会社さんは企業価値はもっと低く、
投資条件はもっときつくするのが当たり前だと主張しました。
いや...大変だった。。。
結局間に入ることになり、
弁護士に相談しつつ、
両者で顔を合わせて話し合い、
妥協点を見つけることになりましたが、
相手が最終的に妥協するまでの4カ月ほどは本当に大変でした。。。

冒頭の繰り返しになりますが、
関係性が良い時にしっかり言いずらい話、
今回のケースではどのくらいのシェアを持ってもらうか、
投資契約の詳細はどうするか、
など結んでおけば条件的にも時間的にも、
もっと有利に進められたかもしれないなと思うばかりでした。

この経験以降、
法務業務だけを請け負うことは今もしていないのですが、
経営会議等で重要契約が動きそうなときは必ず契約書の締結とその内容を確認するようにしています。

揉めない限りはちゃんと契約書を作ったところで何にも使わないので、
苦労した経験がないと価値が分かりづらい部分はどうしてもあるんでしょうね。
堤防とか保険とかと似た部類かもしれませんね。

■まとめ

今回は契約書の重要性を私なりにまとめさせていただきました。
もちろん弁護士さんがまとめている方がずっと正しくて、
ずっと勉強になると思いますが、
みなさんあんまり読まないですよね、
弁護士さんのブログとか。
私は勉強になるので読ませていただいてます。
あまり弁護士の方々のブログとか読んだこととかないし、
読もうとしても難しい、
という方は今回の記事を読み返して、
まずは締結すること、
そして締結内容が取引をちゃんと反映し、
なおかつ将来揉めそうなポイントに関する対応がある程度明記されているか、
このぐらいのチェックをするところから始めてみてください。

今回も長文をご覧いただきましてありがとうございました。
今後とも何卒宜しくお願いいたします。

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