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anyの道しるべ〜新ビジョン/パーパス策定に込めた想い〜

こんにちは。ナレッジプラットフォーム「Qast」を運営するanyの代表吉田(@kazufumi0110)です。
シリーズAの資金調達リリース以来、約1年ぶりのnote。
この1年もいろんなことがありすぎて、「これぞスタートアップ!生きてるなー」という充実感を日々感じています。
そして今回は、時間をかけて考えてきたanyを象徴するビジョンの刷新・パーパス策定への想いを綴ります。

ビジョンやパーパスに向けてチームとしての目線を合わせる素晴らしいシステムを作っていただいた先人達に感謝しつつ、
本noteはanyに関わっていただいているステークホルダーの方、未来のanyメンバーになるかもしれない方に読んでいただけると嬉しいです。

anyにとってのVMV

anyにとってのビジョン/ミッション/バリュー(以下:VMV)とは何か、一言で表すと「anyがanyである理由」です。
※一般的にはMVV(ミッション/ビジョン/バリュー)の順で表記されている会社が多いですが、anyはビジョンドリブンであるためVMVという表記をしております。

これまで、anyメンバーの行動の根幹には常に「チームシップが根付いた世の中に」というビジョンがありました。
採用候補者の方に「ここまでVMVと事業内容、会社の雰囲気、メンバーの方の言動に一貫性がある企業には出会ったことがありません」という嬉しいお言葉をいただいたのは一度や二度ではありません。
将来の不確実性が高く、常に120%のパフォーマンスを発揮して非連続な成長を求められるスタートアップにとって、ビジョンやパーパスを拠り所にする重要性は言うまでもありません。

そのスタートアップの中でも特にVMVを大切にしているのがanyです。
例えば、採用面談では必ず個人のWillと会社のビジョンの重なりを深く確認します。個人として大切にする価値観と会社の方向性が交わらなければ、仮に入社いただいたとしても双方にとってどこかで無理が生じるためです。

他にもVMVへの理解を深めるための全社ワークショップや、日々のSlack上のコミュニケーションの中でビジョン/バリュースタンプが飛び交ったり、私自身含め、メンバー全員の頭から「チームシップ」が離れたことはありません。

アップデートの背景

こうして大事に紡いできたVMVを、なぜ今アップデートしたのか。

大事にするからこそ、策定した当時と今で少しでもギャップがあるとしたら、そのギャップを埋めに行きたい。

大事にするからこそ、策定した当時に在籍していたメンバーと策定以降に入ったメンバーとの間で解像度の違いを揃えていきたい。

ミッションやビジョンは5年〜10年使い続けるもの。5年先のanyを考えた時に、今いるメンバー23名が間違いなく中核を担っていくはず。であれば、今のメンバーがVMVの刷新に当事者として関わっていることが重要であると考えました。

そもそも現在のVMVができたのは2020年9月。当時のメンバー8人で合宿を行なって決めました。
最終決定は私でしたが、全員が「決める場にいたこと」がその後の浸透に大きな影響を与えてくれたと思っています。
その時の一体感と目的を揃えて働ける環境を、もう一度今後のanyを担うメンバー全員と作り出したい、ということでアップデートするにいたりました。

ただし、ワーディングをゼロから作るのではなく、これまでの良さを存分に残しつつより良くすること、それに加えて改めてVMVの定義と何が普遍で可変なのかを明確にすることを今回のゴールとしてプロジェクトをスタートさせました。

ビジョンのアップデート

〜悩んだ末に誕生した”チームウィル”〜

これまでのanyを象徴するのが旧ビジョン「チームシップが根付いた世の中に」でありますが、定期的な全社会(通称:anyDAY)を通して「チームシップ」の再定義、解像度を高めていく中で「もっと良いワードにできるのではないか」という話が出てきました。

それまで約2年、チームシップを謳い続けてきたこともあり、自分やメンバーも並々ならぬ愛着があったため葛藤はありましたが、これまでよりも力強いワードを取り入れて、強さと優しさを両立できるものになれば、会社としてもう一段成長できるという想いで刷新を決めました。

全体合宿やコピーライターの方含めて新たなワードを模索する中で、最終的に決まったビジョンが・・・


チームウィルで、一歩先の世の中へ

「チームウィル」という言葉は、「チームシップ」(チームの成果を最大化させようとするマインド)に比べて、「チームとしてこうなりたい」「こうしていきたい」「こうなってほしい」という明確な意思が込められています。
それは同じ志を持つチーム全体で持ち続ける意思です。
anyという会社をメンバーの仲が良さで、楽しく仕事をするだけでなく、意思をもって事業を成長させ続けることの強さを持ち合わせたいという想いがあったので、このワードを聞いた時に「これだ」と思ったのを鮮明に覚えています。

私自身、チームスポーツでの経験や社会人になってからの経験を通し、当たり前に個人としてできることには限界があり、飛躍的な成果や人に感動を与えられる瞬間はチームとして結集している時であることを実感しました。

多くの人がそれを経験したことがあるにも関わらず、社会人になるとチームよりも個人を優先させることが多く、結果的に個人の幸福感も相対的に低くなっているのが日本の現状です。
もちろん個人の成長はチームの成功に不可欠で、それを組織として支援していく必要もあります。
ただ、それを何のためにやっていくかの個人の優先順位は、まず最初にチーム、その次に個人(自分)という順序が当たり前の価値観になることが、世の中を一歩前に前進させることにつながる。そんな社会を事業を通して作りたい。

10年かけて本気で世の中を少し良くしていくこと、それを標榜するanyが最もビジョンを体現する会社でありたいという想いでこのビジョンに決めました。

パーパスの新設

〜偉大な会社になるために〜

ビジョンが10年後に実現したい世界、
だとした時に、そもそも「なぜ今anyは存在するのか」、その存在意義こそがパーパスです。
元々anyにはパーパスはなかったのですが、このVMV刷新のタイミングで未来に向かう先を考えている中で、今を大切にする必要が同時にあると考えました。目指す先を明確にしつつ、今そこに集まっているメンバーから成るanyにも当然意味があり、その存在意義を俯瞰して示すことでanyで働くことに誇りを持てる。

2016年10月、世の中にインパクトをもたらす事業を作って多くの人を幸せにしたい、という想いでanyを創業しました。
そこからジョインしてくれたメンバー、お客様、投資家様と関わっていく中で、単に事業を大きくしていきたいだけでなく、「anyを偉大な会社にしていきたい」と思うようになりました。

偉大な会社とは、売上や利益規模の大きさに加えて、ビジョナリーであり戦略や行動との一貫性があること、そして外から見た時に「A社って○○な会社だね」という第三者視点が共通していて、働くメンバーもそれに自信や誇りを持てる状態だと思います。

それはまさに会社としての存在意義であり、10年たっても100年たっても変わらない普遍的なものがパーパスです。
そして決まったanyのパーパスが・・・


「個の幸福と組織の実利を両立する」

10ある結果を5:5で分け合って両立するのではなく、10:10で両立する。それを本気で叶えることがanyという会社が存在する意義です。
anyでは、自分や役員陣の思考性も含めて二元論で語られることをどちらか選ぶだけでなく、二つの良さを組み合わせた第三案がないかを常に考えます。

会社としては、メンバーに対してイキイキとその人らしく働ける環境を提供することやチームウィルを持って働ける環境にすることが個人の幸福につながり、その結果が組織の実利につながる。組織の実利によってさらに個人の幸福を生み出す。
この個人と組織のサイクルは、メンバーが10名ほどになった時から経営の価値観として追求してきたものです。
このサイクルが回っていくと、1+1が3にも4にもなる成果へと結びつき、ビジョンである「チームウィルで、一歩先の世の中へ」へと繋がります。

今現在の存在意義でありながら、個人と組織のサイクルによって生み出されるアウトプットの総数を数百人、数千人へと広げていくことは決して簡単ではなくチャレンジングなテーマです。

ビジョンとパーパスの関係性

個人がチームを、組織が個人を向くことでサイクルが周る。

ビジョンとパーパスの位置関係について、各社ごとに捉え方は様々ありますが、anyでは時間軸こそ違えどビジョンとパーパスは並列であると考えます。

ビジョン:主語が個人。個人がチームウィルをもつこと。
パーパス:主語が組織。組織が個の幸福を追求すること。


個人と組織がお互いを向いていくことが、好循環を生み出す。
これを叶えようとしているのがanyです。

これからanyが向かう先

新たなVMVPを掲げて、anyは来年からまた次の事業フェーズに向かいます。
組織としては、30人→50人→150人へ。
プロダクトとしては、ナレッジマネジメントの最適解へ。
事業成長を加速させるファイナンスは、シリーズB→シリーズC→IPOへ。

目指したい会社の規模からすると、まだ10/100を迎えたようなフェーズです。
これから個人としても会社としても無数の新たなチャレンジができる環境で、ビジョンやパーパスに共感していただいた方、まずはぜひ一度お話しましょう。
anyでは絶賛あらゆるポジションで採用活動中です。

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採用候補者の方からよく質問をいただくのが「中長期的にどんな会社にしていきたいですか?」というご質問です。
本noteでお伝えしてきたビジョンやパーパスの実現はもちろん、私としてはどんな規模になっても今のカルチャーを変えず、より強いものにしていきたい。
規模によってカルチャーが変わる会社ではなく、根底では同じ価値観をもった少人数のチームが多数派生する形で組織を大きくしていきたい。
それが結果的にパーパスである「個の幸福と組織の実利を両立する」につながっていくと思います。


ここまで長文を読んでいただき、ありがとうございました。
10年後、このnoteを改めて読んで答え合わせをするのが今から楽しみで仕方ありません。


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