論文の自己流の書き方 3/3 (wordに書き出す編)
こんにちはKazuです。
前回、前々回に引き続き論文の自己流の書き方をまとめます。
今回で最後になります
前回までの工程でパワーポイントに論文の雛形は出来上がっています。
最後の仕上げとして、論文の雛形をwordで書いていきます。
前回に引き続き前提として以下の事を主張したい論文とします
目的:ある新規手法を盛り込んだAというモデルは、従来のモデルBよりもある骨腫瘍Cの鑑別性能がいいはずである これを証明したい
言いたい結論:Aというモデルは従来のBモデルよりもある骨腫瘍Cの鑑別性能が良かった)
①パワーポイントのワンパラグラフをコピペしてwordに貼り付けていく
これをwordにコピペしていきます(すべてのスライドをコピペしていく)
この工程は単純作業なので何も考えずコピペしていきます。
②通しで見てパラグラフのつながりを考える
パワーポイントで作っていたときはいい感じに見えても、実際wordに貼り付けてみるとパラグラフごとのつながりが不明瞭であったり、そもそもそのパラグラフで何が言いたいかよく分からないことが多々あります。
ここまでは勢いを大事にしていましたが、ここでは少し落ち着いて冷静に見つめてみます。
つながりが悪ければパラグラフの順序を入れ替えたり、適切な接続詞を用いて文章の流れを明示します。
パラグラフで何が言いたいかよく分からない場合には文章を推敲して練り直します。
ここで初めて少し考えます。
通しでつながりが良くなるまで上記を繰り返します
③文献検索
賛否両論あると思いますが、自分はここで文献検索をします。
上記工程で流れのいいストーリー、論文の雛形は完成しているはずです。
通しで書いてみると、ここには文献を入れないといけない要素があるなとわかるはずです。(例:モデルBは~らが開発したモデルという部分の記述には文献挿入が必要)
このように文献挿入が必要な要素をどんどんピックアップしていきます。
ここで自分は文献管理ソフトでpaperpileというものを使っています。
これは大変すぐれもので以下の5個の利点があり使っています
文献の保存がGoogle Scholarで一瞬
クラウドで文献を保存できて任意のデバイスからアクセス可能
Ipadで見てタッチペンで書き込める(紙に書く感覚)
タグ付けが階層化可能
wordでも文献挿入可能
(また今度paperpileについてもまとめてみたいと思います)
文献管理ソフトで迷われている方がおられればpaperpile考えられてみてください。後悔はしないと思います。
特に4のタグ付の階層化が自分のやり方と非常にマッチしていて気に入っています。
例えばあるTarget Journalに投稿しようとしていた場合を考えてみます。
通しでwordを書いてみるとモデルBについては開発者や骨腫瘍Cでの応用例、その問題点などが文献挿入必要と判断したとしましょう。
また骨腫瘍Cについては基本的な疫学や治療法、鑑別方法について文献挿入が必要になったとします
その場合paperpileでは以下のようにタグ付けを階層化できます
これをwordに通しで書いた論文の雛形全てに対してやります。
すると挿入すべき文献の全体像がわかります。
あとは淡々とGoogle Scholar等で目当ての文献を探していきます。
(また文献検索法も今度まとめてみたいと思います)
発掘できれば以下のようにGoogle Scholarでクリックするだけ!
すんなり発掘できる場合もあれば、全く見つからないことも多々あると思います。
全く文献が見つからない場合には、①検索方法を変えるか、②文献なしで説明しても良いか考える、(無しでも良ければそのまま突き進む この辺の判断は難しい 指導教官の是非を伺う)③何かしら文献がないと根底から崩れてしまう場合には頑張って探す→④どうしても無ければ本文を変える(最終手段 文章全体に影響が波及するはずなのでまた書き直しになる可能性もある)
文献をどうにか埋める
④英訳
これで論文の根底は出来上がりました!
あとは本文を英訳していきます。
勿論直訳は駄目なので適宜修正していきます。
DeepLや、Grammaly、③で得た論文の表現を借りたりして英文を仕上げていきます。
ここも極力迷わずザーッと仕上げていきます。
極力冗長さを無くし、単語、用語のconsistencyを保って、明快さを大事にして簡潔に書いていきます(難しいです)
ただ迷わず書いて、あとで推敲していきます。
4-5回自分で推敲をして指導教官の先生にお渡しして添削を受けます。
以上で論文の雛形が完成です。
これから何回も添削を受けて論文を完成させていきます。
以上がwordで書き出す編になります。
まとめ
全部で3回分論文の自己流の書き方を書いていきました。
一貫して大事なのは極力迷わず、全体像をなるべく早く作っていくという姿勢です。
最初から100点中80~90点を目指すではなく100点中10点でもいいので、全体像を極力早く作っていきます。
そうすると足りない部分が見えてきます。
何回も修正を繰り返すことで、最初から80点以上を目指すよりずっと早く合格点にたどり着けると思います。
まだまだ論文作成においてロスは多く改善点は多いですが極力早く論文作成ができるよう精進していきます。
目を通して頂いてありがとうございました。
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