共産党宣言を読んで、社会主義がなぜうまく機能しないかを自然界の視点から覗いてみる
マルクスの共産党宣言という名著をご存知でしょうか?
僕は大学1年の時に、マルクスの資本論と一緒に手に取ったのですがこんな難しい日本語があるものかと思い断念した記憶があります。
実は人が本を選んでいるようで、本が人を選ぶんですよね。
そんな本を大学4年生になった今、再び手に取り社会主義というものに対して意見を述べれるくらいシナプスが成長したのでこの記事を書こうかなと。
この記事では、なぜ社会主義はうまく機能しないのか?を生物学や生態学などのscienceという道具を使って哲学していきます。堂々と言いますが学問的に正しくありません。
※本記事では、混乱を招くのを防ぐため・目的が社会主義や共産主義の違いを論じることではないため社会主義、共産主義、マルクス主義など同意義で扱うことにします。
・そもそも資本主義とは?
社会主義を知るためには、資本主義を知る必要があります。歴史の流れ的に、資本主義の方が社会主義より先に生まれたからです。
自分のことを知るためには、自分の親のことを知る必要がある的な話と同じです。
アンパンマンのことを本当に知るためには、ジャムおじさんのことを知る必要があるのと同じです。
よくよく考えてみるとアンパンを模した生命体を作れる時点でジャムおじさんは、パン職人ではなくて生命科学の研究者のような気がしていて、遺伝子工学畑の人なのかなと思います。あとジャムおじさんのパン工場のビジネスモデルとか考えるとすごく面白く、長くなってしまうのでこの話はまたいつかします。
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国語辞書とか、教科書とかは資本主義についてインテリぶって小難しく書く節があるんですけど実に構図はシンプルです。
1.たとえばパンを作ろうという時、パン職人が粉からパン生地を練り、焼きあげまでをおこなうのではなく、お金持ちがパン工場を作り、労働者を雇って労働させ、パンを大量生産、販売して儲けるのが資本主義。(みんなパンを自分の職業に置き換えてみたら分かりやすいかも)
2.資本主義の中では財産を誰でも自由に所持・使用することができる。そして、誰もが財産を増やすために競いあい、利己的に行動することが認められている。
みんな年収高いとこに就活したり、儲かりそうな起業したり、別に何やってもオッケーですよね。難しく考えずそんな感じです。
多くの人が上記の2つの仕組みの中で、生きてると思います。なので「僕たちは資本主義社会に生きている」なんてことを言われたりします。
・資本主義が生み出した弊害
資本主義は様々な問題を生み出しました。貧困・階級格差・恐慌による失業問題etc
またパン工場の例えで恐縮ですが
「資本家はパン工場を独占的に所有し大きな利益を集める一方で、パン工場で働く労働者は財産を持たないため、工場での仕事の有無が生活に直結し必然的に資本家に対して弱い立場になってしまう。その結果資本家から悪条件で働かされ貧困に陥る。」みたいなことがあちらこちらで起きました。
日本でもブラック企業が一時期問題になっていましたが資本主義という仕組み自体がブラック企業を生み仕組みなのかもしれません。
そんな資本主義に対して問題意識を持った人たちが「より良い社会にするためにはどうすればいいだろうか?」を夜な夜な集まり議論しました。
そこで誕生したのが社会主義思想です。
・社会主義とは?
社会主義思想も仕組みはシンプルです。
社会主義とは「国が経済を管理することによって、みんな平等にお金を稼げて格差もなくなりハッピーだよね」というものです。
僕は今、グルテンフリー挑戦中なのでパン工場の例えをあまり使いたくないのですがパン工場の例えを使うと
「パン工場を資本家のものではなく社会全体の共有物にして、工場から出る利益は働きに応じて各労働者に還元しよう。そうすれば個人が富を独り占めすることはできないし、労働者が弱い立場にならず失業者も生まれずみんな平和じゃん」という感じです。
端的に言うと社会主義思想とは「経済的な格差や争いや競争を社会から無くしてみんな平等な世界を作ろうぜ」っていうユートピアな考え方です。
僕自身「共産党宣言」のマルクスの考え方に非常に共感することが多く、現在僕は1997年生まれの22歳なのですが時代が違えば共産党員になっていたかもしれません。
しかし、ここでいくつかの疑問が僕に生まれました。
なぜここまで、耳障りがよく道徳的に見えるような社会システムが現在まで実現していないのか?それも多くの人々の心を捉えたにも関わらず、数々の悲劇を生み出しているのはなぜだろう?
貧富の差がなく、恐慌も失業もインフレもなく、しかも社会福祉が充実していて公共料金が安い。そうした理想を歌った社会主義国家ソ連は1991年に崩壊しています
現在社会主義と言われる国は、中国・ベトナム・キューバなどがありますがどこの国も社会主義とは名ばかりで資本主義経済を採用しています。
そのような現実を見ていると社会主義という社会システムは、そもそも成り立たないのではないか?そのような社会システムは自然の法則から外れているのではないか?このようなテーマが僕の中で浮かびました。
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資本主義は自然界の法則そのものである。
経済のことを調べていくうちに、資本主義経済と酷似している思ったものが「自然界」でした。自然界は残酷な世界です。力無き者は淘汰され、強いものが生き残る。そんな弱肉強食の世界です。
弱肉強食は、私たちが生きている資本主義社会にも同じことが言えます。資本力がない個人や中小企業はたちまち大企業に潰されてしまいます。ビジネスの世界ではニッチを攻めると言ったりしますが、元々ニッチは生態学の用語です。
また自然界には、ドルや円のような通貨は存在しませんが食物連鎖の中でカロリーという名の共通の通貨を使っています。
また自然界には管理者がいません。チームラボの猪子さんが「森に経営者っていないじゃないですか」と言っていたのですが自然界というものは全ての生物が自分が生き抜くために餌を求め、管理者が誰もいなくても絶妙なバランスを勝手に保っています。それは資本主義でも同じです。
「国富論」で有名なアダム・スミスも「国富論」の中で
という市場原理について記している部分があるのですが、今の資本主義市場は人間が生き抜くために利益を追求し管理者がいないけども成り立っています。
などなど資本主義社会と自然界って似ていると思いませんか?
あと以前僕がこんな記事を書きました。
この世の中の大原則である循環の必要性について書いた記事です。この記事のポイントは個人も組織も国も循環が滞っているものは必ず死ぬということです。自然界も食物連鎖の中でカロリーを循環させ続けています。
この後に書きますが、社会主義経済って循環が滞りがちですよね....。
社会主義は自然法則からかけ離れすぎている。
資本主義の要点は以下の3つです。
1.弱肉強食
2.誰も市場経済の管理者がいない
3.誰もが自由に経済活動を行う
また上記で見てきたように、上の3つは自然界にそっくりそのまま当てはまるということを見てきました。
一方で社会主義はどうでしょうか?
1,競争の否定
2,国や政府が経済を管理する
3,私利私欲の否定
これらは資本主義の反対なのでつまり社会主義は、自然界の法則や性質とは正反対の仕組みをになっています。
また社会主義経済の中で問題視されることの1つとして、人間の怠惰・個人の労働に対する意欲の低下によりお金が循環しなくなる結果として経済成長率の低下や技術革新の停滞があります。
まさに、宇宙の大原則である循環が滞った国家は体調が悪くなり徐々に死に向かいます。
結論として「社会主義システムは様々な面から自然の法則から外れている」ということです。逆説的ですが、ここまで資本主義が広がったのは自然の摂理に沿っていたからここまでパワフルで普及しているのかもしれません。
ノダ☆カズキの感想
今回僕がこの記事を書くにあたって、強く感じたことは人間にとって理想のように聞こえても自然法則から外れている思想は結果的に悲劇を生んでしまう可能性があるということです。今世界では、様々な思想で溢れかえっていますが自由や愛の名の下に自然の法則に外れた法律や国家や政策が乱立しているような気がしています。
人間は人間にとってこれからも「都合が良い社会」を作っていきますが、それが自然法則にあっているかどうかを哲学しないと社会主義国家のような悲劇を生む可能性があります。そのために、1人1人が哲学して真剣に社会問題に取り組む必要があるんじゃないですかね。
まとめ
・社会主義は、自然の法則から外れている。
・自然法則から外れた思想は良さげに見ても、結果的に悲劇を生みことになる。
・みんな20歳超えたら自分の頭で考えような。
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