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NY留学90’Sストーリーその5

1時間半ぐらい車に揺られて、ようやく大学のキャンパスらしき所へ到着。「たぶん、ここだと思うぜ。」大学の看板を確認。「運賃はいくら?」「えーと、普段こんなところまで来ないからな。」運転手は運賃表を調べている。「ああ、あった、110ドルだ。」それが安いのか高いのかわからない。でもどうにかたどり着いたんだ、よしとしよう。チップは20ドルぐらいでいいのかな?合計130ドルを渡す。「ありがとよ、じゃあ元気でな。」ジョーは笑顔で去って行きました。

キャンパスは静まりかえっていました。それもそのはず、今はまだ6月。普通の生徒は夏休みで9月の新学期まで帰ってこない。いるのは夏季英語コースに申し込んだ海外からの留学生と大学に残って作業をしているバイトの人間だけ。

インターナショナル・スチューデント・オフィスを見つけ、恐る恐る入る。「あら、新しい生徒さん?ウェルカム!」そのオフィスの主任、ベッツィーという女性が迎えてくれる。書類にいろいろ記入。僕は寮に1年滞在する事になっていたので、部屋まで案内してくれる。僕の部屋は3階の真ん中辺りの部屋。「ここがあなたの部屋よ。自由に使ってね!」ベッツィーはそう言ってオフィスの戻って行きました。部屋を見渡す。ガラーン。二人分のベッドとデスク、それから洋服をかける収納スペースのみ。あとは何もない殺風景な部屋。窓から一応キャンパスの芝生が見下ろせる。

日本からビクターのラジカセを持ってきてよかった。取り出してすぐラジオで音楽を流す。学校のカフェテリアで食事をする事も出来るが、今日は土地勘をつける為に近所を歩いてレストランで夕食をとるか。外に出てわけもわからず歩きだす。ようやくスーパーやレストランなどが現れてきた。おっSUSHIって書いてある日本食かな。その店に入ってみました。ビールと天ぷらセットをたのみました。出てきてビックリ。海老天はまだしも、人参、玉ねぎ、そして巨大なブロッコリーの天ぷらが。そしてサラダ、味噌汁、ごはん、それにカリフォルニアロール。カリフォルニアロールって何だ?不思議なものに遭遇しました。(続く)

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