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教育界もOSに左右される時代は、ほぼ終わり

 大分前になるが、日経新聞にて、教育向けPCシェアが激変し、Windowsが半数を下回ったというニュースを読んだ。
 
 令和元年12月に国から提唱されたGIGAスクール構想により、各地方自治はここに来てPC一人一台環境を確立すべく、ネットワークの増強、機器の導入に追われている。
 
 教育向けPCのシェアがダントツだったWindowsではなく、操作性のよいiPadを選んだり、ソフトウェアが全てクラウド化され、安価に導入できるChromeBookを選んだりする行政をよく耳にするようになった。一方でWindowsを導入する話はあまり聞こえなくなった。
 
 今までは、Windowsのコンピュータでないと動かないソフトウェアがあり、そのソフトウェアに合わせる形でWindowsを選んでいたという経緯があったと思われる。
 また、今のように1台のPCに1ユーザーが使用するパーソナルな使い方ではなく、1台のPCを複数人で共有する使い方にとって、Windowsは都合がよかったのだろう。Windowsには、セキュリティ対策ソフトがあり、安心して使えるという風潮もあったと思われる。(別途購入しているウイルス対策ソフトよりもMicrosoft Defenderが最強という話もある)
 
 クラウドが前提となれば、ブラウザさえ動けば全てができるようになる。ますますOSに左右されることなく、どんな端末でも同じようにアクセスできるようになる。
 すでに、Google for Educationロイロノート・スクールなどの学習用クラウド系サービスは、ブラウザベースで動くようになっていて、端末は問わない。全ての教育系ソフトウェアもこれからクラウドがベースになることは間違いないだろう。
 
 日本の教育界は、潤沢なお金があるわけではないため、端末ではなく、ソフトウェアやネットワークに力を入れていくべきであろう。しかし、端末にあまりお金を掛けないと、操作性を犠牲にして、使い物にならないということも現段階で耳にする。iPadの操作性を称賛することが多いが、iPadはタブレットなため、PCのようなデータ管理やマルチタスクを得意としない。

 今のGIGAスクールで配られた端末が引退するときに、子どもたちにどんな端末が配付(もしかしたらBYODになるかも)され、ネット上にどのようなソフトウェアが活用されているのか。これからの動きに注目していきたい。 
 
 <別記>
 Scratchやmicro:bit,sony MESHなどの教材は、OSによって動かないときがある。sony MESHとiPadは相性がよく、接続が上手くいくのだが、Windowsはつながらない。この手の教材がどのOSにも格差なく、同じような操作感で動かせるようになってほしいものだ。

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