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泣きたい時に読む小説「雨の日の約束」vol.2


前回のお話は ↓


第2章: 戸惑いと後悔


あの日から1週間。私と悠は会っていなかった。LINEのやり取りも途絶え、連絡が取れない状態が続いている。

あの出来事がショック過ぎたのだ。幼馴染みの相手が急に結婚しようと言うなんて。悠は一体何を考えているんだろう。

私にとって悠は思いを寄せる大切な人。だからこそ、幼馴染みだから結婚しようなんて発想自体が受け入れられない。

それでもこうして連絡を絶っているのはいやだ。こんなに大切な人と距離を置くことに耐えられない。

そう感じた今日、こちらからLINEを送ってみることにした。

「久しぶり。ごめん、あの日はびっくりしちゃって。悠の気持ちが分からなくて」

送信ボタンを押す手が震える。




そして送信。

既読になった。

でも返事はなかなか来ない。不安に駆られながら10分ほど待つと、遂に1本のメッセージが届いた。

「ごめん。あの日は考えが足りなかった。今日会える?」


ドキドキしながら、私は会うことにした。


約束のカフェへ向かう電車の中、私の心は複雑だった。悠の気持ちがよく分からない。でもこのまま疎遠になるのは嫌だ。きちんと向き合おうと決意する。

カフェに着くと、悠はすでに席を取って待っていた。

「ごめん。あの日、本当に考えが足りなかった」

謝る悠に、私もすぐに頭を下げる。

「ううん、私こそびっくりしてしまって。悠の気持ちが分からなくて」

お互いを見つめる。

沈黙が流れる。

「ずっと一緒だったからこそ、これからもずっと一緒にいようと思ったんだ。気心知れた相手なら絶対に支えあえるって」

ようやく悠の真意が分かった気がした。確かに支え合う存在としての結婚だと受け止めやすい。

でも、それでもやはり納得できない。悠への想いが邪魔をして、胸の内が複雑なままだ。


泣きたい時に読む小説「雨の日の約束」vol.3
第3章 決意 に続く…。

続きは ↓


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