見出し画像

【海外起業戦記】歴史から学ぶ経営 戦地フィリピンバターン州知事と会談

久しぶりにマニラに来ています。実は8ヶ月ぶり。
昨年は月2回ほど海外出張に赴いていたのですが、昨今はチームメンバーが対応してくれていることもありめっきり減ってしまった海外出張。

私が行くということは、行かなければ会えない方や行って理解しておかなければならないことがあるということで出張の意味合いも変わってきました。

自分で全てをやらないと決めている委譲の一環です。人材の育成については、今回は置いておいて仕事で世界を回るとより海外から見た日本を感じますし、歴史を学び直す機会にもなります。

今日は、フィリピンバターン州のガルシア州知事との面会を通じて、日本からバターンへの紀行につき書きたいと思います。

バターンと言えば、歴史的な戦地です


戦争や史観について書くのはやや憚られるのですが、この地域に来たからには避けて通れないので書きたいと思います。

第二次世界大戦の戦地となったルソン島ですが、もっとも有名なのはバターンではないでしょうか。Death Marchと呼ばれる行軍により、フィリピン、アメリカ兵の捕虜(日本兵も)が行軍途中に多数命を落としたことから、死の行軍と呼ばれています。
戦地となったMt. Samat には、世界で一番高い92メートルの十字架が建てられいます。Mt. Samat Shrineと呼ばれています。

近くで見ると圧倒されるクロス

現在は毎年4月10日に戦争を振り返る式典が開催され、フィリピンの大統領をはじめ駐在日本国大使も式典に参加するとのことです。

至る所で戦争に関しての展示がされています。観光案内所にも立ち寄りました。ここでも戦争についての歴史と模型が飾らせていました。一方で私が日本人でもあるのでチームメンバーはここはスキップしようという配慮も感じます。展示されているものは展示されているものですから、関係性を知る上で、仕事をする上で知っておくべきことなので積極的に展示されているもの書かれているものを学ぶ必要があります。

当地の経済や産業(特産)はショップなどで学ぶことはできますが海外とビジネスをするには避けて通れない戦争。歴史を現地で学ぶのは大事です。
ちなみにカシューナッツが名産とのことでこちらでお土産を買いました。

期待される立地

バターン州は、首都圏でいえば木更津のような場所です。マニラからマニラ湾をぐるっと回った半島になっていてマニラからは高速に乗って車で3時間と150キロ以上の距離になります。コロナ前に高速ができたようでそれを利用してそのくらいの時間ですので、なかなかな距離です。しかし現在、マニラの南部、マニラ湾に面したカビテという場所から半島に橋を作る計画があり、完成すればマニラの中心地から1時間半で到着できます。

そのため完成すれば東京アクアラインになりますね。

マニラ湾を挟みマニラ方面を望む

バターン州知事が語る野心的なインフラ・IT計画とは

こういった立地なので今後の周辺開発が期待されています。
オフィスでバターン州知事、副知事含め10名以上の方とお会いさせていただき、州が進めている様々なプロジェクトの紹介を受けました。

ガルシア州知事・ガルシア副知事ほか約20名と会談

住宅開発が期待されている理由は、フィリピンが抱えている慢性的な住宅不足です。バターン州だけで不足している住宅は48000戸となっています。特にフィリピンでよくあるバラックは未だに多く、解消のために外資による開発を推進しています。ソーシャルハウジングというカテゴリーとなります。低所得者住宅というのが正しい英語になるのでしょうか。

開発計画は既に複数のプロジェクトが進行しています。低層でエレベーターがない一ユニット30平米ほどの住宅をファミリーで借ります。住環境が良くなく不衛生なエリアが多いため、狭くてもエアコンがある快適な住宅を必要としています。州知事肝入りの住宅政策ということです。

経済特区による産業促進計画

住宅のようなトラディショナルな政策だけではなく、Web3.0の促進にも力をいれています。例えば、ブロックチェーンを活用したTokanaization(トークン化)についてのライセンスも付与しています。動産、不動産をトークン化して流動性を高めることができるようになります。ブロックチェーン技術がリアルなアセットに紐づく試みがフィリピンが行っていることに驚く方もいるかもしれませんが、大統領管轄の中央政府が本エリアに特区を設定していることから、バターン州が戦略的な立地であることがわかると思います。その他にもSGDsとしての環境政策、ロジスティク、など多岐に渡るプログラムがあります。

このように、歴史も多く学ばせていたバターン出張ですが、知事、副知事、各所の長官を始め多くの方がとても親日で、日本との友好関係促進と双方の経済促進にも積極的に考えています。州知事も約3時間近くお時間をいただいき感謝いたします。

10月22日(日)12時〜 当社が開催する第6回「世界の家・投資フェア」@新宿ルミネゼロホールで州知事の講演があります。是非こちらも聞いてみてください。

世界の家・投資フェアガルシア州知事のプログラム


10月23日(月)にはプレスカンファレンスを開催予定です。こちらも近日リリースをさせていただきます。

「世界の家・投資フェア」
日時:2023年10月21日(土)・22日(日)
場所:新宿ルミネゼロホール
イベント詳細:https://propertyaccess.jp/fair

◾️書籍「なぜ富裕層は海外不動産に投資するのか」(新刊)

◾️風戸ひろき@世界の不動産
https://twitter.com/hkazato

◾️Property Access 株式会社
https://propertyaccess.jp/


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?