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集英社新書『「自由」の危機 -息苦しさの正体』感想

 この本には、2020年の日本学術会議会員の任命問題について、
政府による新会員の任命拒否が「学問の自由」を侵害していると
書かれている。

 だが、そもそもその新会員が任命を拒否された理由は、
政権に意義を唱える(た)からである。

 確かに政府がそう言った人物に対し、
一方的に任命を拒否するのは、
自由民主主義、学問の自由等に反する。
だが、そういった自由は、
国民の生活の安全保障の上に成り立っている。

 自由を壊す自由は認められない。
いくら自由の権利があろうと、
自由に言論や表現や学問をさせて他国に付け入る隙を与え、
徐々に国家崩壊につながる、
国民の生活を脅かすような自由は容認すべきではない。

(ちなみに任命拒否の理由は詳しく述べられていないが、
それを詳しく述べてしまうと他国との軋轢が生じるからである。)

だから私は結局、政府の判断は適切だったと思う。

 また、そもそもこの書籍は政府が一方的に悪い、
民主主義を阻害している、政府が権力を持って暴走している
と言うようなことしか書かれていない。
『「自由」の危機 』と題し、自由を尊重するのなら、
政府側に立っての論考も必要ではないだろうか。
日々なんとなく情報を受け取っているとかなりわかりにくいが、
よくよく考えてみると、反対意見ゼロの偏見マックスのこの本が
自由に関する書籍として普通に出版されて
大衆に読まれていること自体おかしい。
この本の存在こそが"自由の危機"である。

 こういった、ひいては国家崩壊を招く
マスメディアの情報操作による
真の自由の危機
にこそ
我々は声を上げなければならない。

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