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東南アジアの風景 (182) タイ|バンコク中華街|ワット・トライミットの黄金仏

ワット・トライミットは、バンコクの中華街ヤワラートにある壮麗な仏教寺院。

天を突くような屋根と塔を見ると、あぁ中華街にきてるなと実感します。
来タイするお客さんのアテンドの時もなるべく日程にこの寺院を含めるように考える。
何故ならここには他に類を見ない仏像を見ることができるからです。

それは黄金の仏像。タイの仏様はほとんどが金色ですが、それは金色に塗っているため。こちらは言ってみればホンモノ。全体の60%が純金製。高さ3メートル、重さは5.5トンもあり時価にすると120億円の価値があるらしいです。
確かに他の金メッキ装飾と比較すると色合いも輝きも違います。

黄金仏が造られたのは約700年前のスコータイ王朝時。
奇跡の仏像と言われる発見時のエピソードがドラマチックです。

制作された時、仏像は漆喰で覆われていたそうです。当時隣国ビルマとの戦争が絶えず、略奪を恐れてのカモフラージュでした。
その後長い間、ボロボロのお寺に忘れられたように安置してありました。
1953年、バンコク内の廃寺の整備が行われて仏像の撤去も決定。
しかし、クレーンで運び出そうとしたところ、あまりの重さにワイヤーが切れて落下してしまった。
雨も降ってきて作業は中断。仏像はそのまま外に放置されました。
その夜は嵐となって一晩中風雨が吹き荒れました。
翌日作業に戻って来た人達はびっくり。
雨で漆喰の一部が剥がれ、中から黄金に輝く仏像が現れたのでした。

おとぎ話のようなニュースにタイ国中が熱狂。2010年に現在の立派な神殿に祀られ、多くの参拝客、観光客が訪れるようになりました。
これらのストーリーと当時の様子は寺院の下の階にある博物館に展示してあります。

最近(2021年)、ワット・トライミットの全景を見ることができるビュースポットを見つけました。
フアランポーン駅の前にあるホテルのテラスです。

夕刻になると特に麗しい。ここに泊まって、または立ち寄ってから中華街で食い倒れというのもアリですね。(2011/2021年撮影)

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