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あなたの長所は、どこですか

最近、私はのんびり求職活動を行っている。

しかし、自分がやりたいことがはっきりと見えず、またドイツ語はB2くらい、英語も勉強中だが、ビジネスで通用するレベルには程遠い。

今まで、特に目標を持たず、なんとなくここまで来てしまった(来れてしまった)のが幸か不幸か、とにかく海外において、能力不足の自分に気がつき、(今更だが)人生詰んだか?と落胆しかけている。

いずれは起業というフラグが頭の片隅に立っているのだが、もう少し時間がかかりそうなのと、旦那の負担にもなりたくないので、職探しだ。

だからと言って焦って探して、ただ時間を売るだけの、スキルアップが望めなさそうな仕事には就きたくない。
だが、そういう仕事の前には、言語の壁が立ちはだかっているのも、現状だ(それを乗り越えるほどのスキルはない)。

これらも問題だが、一番問題なのは、「自分が何をやりたいのか」がわからないことだ。

そんなモヤモヤした気持ちを抱える中、ある日のサッカーの練習で、次男を迎えに行くと、そこでチームメイトの父親と会った。
つい、弱音を吐いて、求職活動中だが、自分が何をしたいのかわからないと打ち明けると、彼は「写真は?」と一言。
思いがけず驚いたが、確かに考えてみると、私は子供たちのサッカー試合で写真を撮り、それをチームのグループチャットに投稿している。
それを見ての言葉だったと思う。
というか、私はあまりチームの父兄と話さないので、それくらいしか私のやってることがわからなかったのかもしれない。(きっと、そう)

私は、特に写真撮影に情熱を燃やしているわけではない。
機材のことも、光とか絞りとか技術的な知識も皆無だ。
だが、長男から「インスタ用の写真を撮って」と頼まれて始めた写真は、かれこれ5、6年以上続いているため、最近は素人にしてはいいものが撮れるようになったと、自分でも思う。
まあ、1試合約1時間半の試合で、多い時は300枚ほど撮り、それでも良いものは30枚ほどで、それを見ながら今度はもっと角度を変えてみようとか、プロカメラマンが撮ったクリロナ、モードリッチ(推し)、サムライブルーの写真を手本に、毎試合試行錯誤しているので、多少は人の目をひく写真になって来たのかもしれない。

息子が、写真をインスタグラムに投稿すると、「自分の写真を撮ってくれ」と頼むチームメイトもいる。
そのクオリティが一応は認められ、需要があるということは、そこにマネタイズのチャンスがあると言ってもあながち間違っていないだろう。

チームメイトの写真は、息子を撮るついでに撮っているので、もちろん無料だ。
しかし、これを赤の他人から頼まれたら、仕事になる。
まさか、そんな趣味の写真が、仕事につながるかもしれないという発想は(仕事にしないけど)、他人に指摘されるまでまるでなかった。

気に入っている一枚だ
親バカ万歳



「とにかくリソースを費やしたものが商品になりやすい」というのは、起業相談系の動画で語られるセオリーの一つだが、そういうことなのか、と腹落ちした。
(ジェームス・クリアー著「Atomic Habits」でも、写真は撮れば撮るほど上手くなるという実験の話が載っている)

また、自分が普段思っている「長所」というのは意外と本質ではなく、「人が自分に求めるもの」=「長所」なのかな、と気付かされると同時に、他人が認識している自分は、とにかく普段発信している「目に見えてわかりやすい」ものからなんだな、と気付かされた。

これを突き詰めると、セルフブランディングとなり、強みとなるのは間違いない。

たまたまチームメイトの父親との立ち話で、ここまで深掘りできたのは、普段あまり他人と話さない私にとって大きな収穫だった。

ほんと、人との会話って自分が想像するより、遥かに大きな複利を運んでくる。
友達はいらない、と言われる昨今だが、いや、コミュニケーション、大事。


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