映画「落下の解剖学」を見て
ずっと気になっていた「落下の解剖学」を見たので感想を。
あらすじ
受賞した映画祭
フランス映画なのに、なんだかこのサスペンス的な展開はめずらしい!というのが私の第一印象。
そこから特に何の情報も得ていなかったが、どうやらカンヌのパルムドール(最高賞)をはじめ、アカデミー賞やゴールデングローブ賞の脚本賞等も受賞していたようだ。知らなかった。
正確には以下のとおり。
感想
通常テレビとかで見る法廷物より断然おもしろかったです。
(法廷のシーンより前はうとうとしてた)
これよりあとは、出てきた順に箇条書きで申し訳ないのですが、羅列していきます
①サマンサと学生?のインタビューに違和感
まずは作品冒頭のここから始まった。
自分の作品の取材にきた学生に「ワインはどう?」「あなたのことを教えて」などというものなのだろうか。
この違和感が後半でわかってくる。
②夫・サミュエルの描写が少ない
サミュエルが出てくるシーンは、①のときに出てきた学生が帰る際に手をゆらゆら振ってるぐらい。本当にすくない。
あとは回想シーンに近いシーンぐらい。
だからこそ謎な人・・などと勘違いしてしまうのだろうか。
なんで手を振ってたんだろう?
③フランスの裁判シーン
イギリスやアメリカの裁判のシーンはよく映画やテレビで見かけていたけど、フランスの裁判シーンは初めて見た。
イギリスみたいにかつらはかぶってないけど、法衣みたいなのは着ていて、ちょっとだけかしこまってちょっとだけラフな感じがフランスっぽいと思った。
④フランスの裁判はフランス語で答えないといけない?
フランスでの裁判で、確かサンドラは「フランス語で」と最初はいわれていた。はず。
「フランス語がまだ得意じゃない」と前に話してたけどフランス語で話すように言われ、でも通訳もいなくて。
こういう場合、通訳を呼んでくれないのかな。不利じゃない?
最後、サマンサは英語を話してた気がするんだけど、、、フランス語だったっけ?
いずれにしても、誰にでも平等であるべきと考えるフランスって、意外とそうでもなかったんだなって思った。
しかもサマンサはドイツ人。フランス語は文法が違う英語より断然難しいはず(本人も映画の中でそう話していた)
⑤検事がすごく意地悪
検事が本当にいじわるでイライラしていた。息子ダニエルの証言も容赦なくぶったぎる。普段から粘着質だな、あいつ。
サマンサの性癖や小説のネタを奪ったことなどをことごとくぶちまけたことで、息子がつらそうでたまらない。
⑥弁護士はサマンサを拒否できない
弁護士のヴァンサンはサマンサの古い友人。
雰囲気は伝わってきていたけど、「最初に会ったときは恋に落ちた」みたいなことをヴァンサンが言ってて、「あ、やっぱり」と確信。
目っていうか雰囲気が伝わってきてたもの。
そして彼女をなんとしても守るっていう静かにでも熱い感じがいいけど・・なんかサマンサはヴァンサンをころがしてる感じがするんだよね。
(いや、ヴァンサンが勝手に転がってる?)
最後もいい雰囲気なるけど、結局なにもないところからも勝手にうかがい知れると思っているw
⑦犬のスヌープがつらい
この家では、スヌープという大きいわんこを飼っている。
んだけど、息子・ダニエルが記憶を取り戻すためにスヌープにあることをしかけるシーンだが・・・もうここがつらい。見ててつらい。
でもそれによって、ダニエルが記憶を呼び戻して2度目の証言に挑むので、結果オーライだけど、やっぱりつらいものはつらい。
⑧結局サミュエルは・・・?謎
ここがフランス映画っぽいなと思うんだけど、結局サミュエルはなぜ死んでしまったのかわからない。
でもたぶんこの映画って死因をはっきりさせるようなものではないんだろう。
⑨みんながその裁判を通じて得たもの
正直、何が正しいかわからない。サミュエルが録音していた音声データが出てくるのも、何か小細工されているのかもしれないと疑ってしまう。
結局真実はそこにいた人たちしかわからないということなんだろうか。
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