ソー: ラブ&サンダー (2022)
※ネタバレ有
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーと早々に別れてしまうので(彼らとの軽快なやりとりが楽しかったのに…)
今作はフェーズ4以降では珍しく、他作品とのクロスオーバーがない純度の高いソーの物語であり、内容も恋愛&バトルのかなりシンプルな構成となっている。
一方で、ソーが痛めた心と向き合うという意味では今作のテーマも変わらず「メンタルヘルス」であり、一度前に進むことをやめた彼が再び歩き出すきっかけを見出すという「再スタートの物語」でもあるので、フェーズ4の流れはしっかり汲んでいるというのもポイント。
内容はいくつか疑問に思うところがあり、子どもたちと共闘するシーン、画は面白いしやりたいことは綺麗(今作は子どもの未来性にもフォーカスしている)だけど、それでいいの?という気持ちはある。
もしかしたらソーによりマリオのスター=何をされたって絶対に死なない状態になっていたのかもしれないが、ゼウスですら恐れていた神殺しに対しその辺の武器で戦わせるという構図はあんまり受け入れられないなと感じた。もはやあれはギャグシーンなのかもしれないけど。
予告的に、超有名HR/HM曲を使用しまくると思っていたら単にガンズをすごいフィーチャーしただけだったのでそこは驚き。というか、何故こうなった???
STやピースメイカーなど、白人男性のテーマにあえてそのままハードロックをブツけるというのがちょっとトレンドに感じていたが、今作の趣は違うかもしれない。
ホークアイ、ミズマーベルなどでも垣間見えるが、マーベルは「ヒーローのいる地球」を描くのがとっても上手。
実在した偉人たちも、自分たちの博物館やら舞台やら見たらシュールで笑っちゃうんだろうな。自分の作品に対し客観性を持っているのがMCU最大の強みだと思う。
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